2024年4月25日に「デザインエンジニアMeetup #1 」を開催しました!
デザインとエンジニアリングを横断して問題解決を行い、プロダクトのデリバリーやアイデア検証を高速に行う「デザインエンジニア」。この職種はまだ事例が少なく、業務やキャリアの実態が語られる機会は多くありません。そこで私たちestieは、現場の知見をオープンに持ち寄れる場として、Meetupを開催することにしました。
第1回のテーマは 「各社の役割や事例を大公開!」です。
株式会社estieのkkaruさん、株式会社カミナシのosuzuさん、株式会社プレイドのt32kさんにご登壇いただきました。 セッションとパネルディスカッションを通じて、日々の業務やキャリア観、AI活用に至るまで、各社のリアルな内容が共有されました。
このレポートでは、イベント当日のトーク内容と会場の雰囲気をお届けします。
セッションハイライト
バイアスを凌ぐデザインとコード ― 異動直後にどうふるまうか ―
登壇者:株式会社estie kkaru
kkaruさんが語ったのは、プロジェクト異動直後に立ちはだかる“バイアス”(=前提のズレや思い込み)をどう乗り越えるか、というテーマです。
特に、理解が追いついていない段階でも価値を届ける必要がある状況で、どのように実装を進めていくかを自身の経験をもとに語りました。
キーワードは、仮説⇆実装⇆対話の高速ループ。
理解のズレを可視化しながら、実装を通じて精度を高めていくプロセスが紹介されました。
また、「これは仮説である」と常に明示し、見直しやすい状態を保つ設計姿勢の大切さにも言及。
一度つくったUIに固執しすぎないことが、結果的にプロダクトの価値を守ることにつながるという視点が印象的でした。
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ビジネスとデザインとエンジニアリングを繋ぐために一人のエンジニアは何ができるか
登壇者:株式会社カミナシ osuzu
osuzuさんは、SaaS スタートアップにおいて生じやすい「組織間の分断」に対して、どのように向き合ってきたかを、ご自身の実例を交えて紹介されました。
キーワードは、イネーブリングとコラボレーション。 全員が同じ情報やツールにアクセスできる環境を整え、実際に現場に足を運びながら感覚を揃えていくアプローチについて語られました。
「泥臭いコミュニケーションこそが、チームの成果を左右する局面もある」というスタンスには、現場で培った実感がにじみます。
また、役職よりも「何を成し遂げたか」を基準に考えるキャリア観にも触れ、デザインエンジニアからスタッフエンジニアへと視座を広げていったご自身の歩みが印象的でした。
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なぜプレイドにデザインエンジニアが必要だったのか?
登壇者:株式会社プレイド t32k
最後に登壇したt32kさんは、CXプラットフォーム「KARTE」の立ち上げ期を振り返りながら、プレイドにとってなぜ「実装まで責任を持てるデザインエンジニア」が必要だったのかというテーマで語られました。
創業当初から「業務効率化ではなく、顧客体験で勝負する」という明確な方針があり、少人数フェーズでは「その体験を誰よりも理解し、誰よりも手を動かせる人材」が求められたと話します。
当時は「なんでもできる人」との二人三脚でスタイルガイドやUIライブラリの開発が進み、その役割を言語化したのが“デザインエンジニア”という職能でした。 現在は10名規模に拡大し、組織全体で評価制度や文化の定着にも取り組んでいるとのことでした。
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パネルディスカッション
セッション後には、登壇者3名によるパネルディスカッションが行われました。
「理想のチーム像」「デザインエンジニアというキャリア」「AIとの付き合い方」など、多様なトピックに話が広がりました。ここではその一部をまとめた形でご紹介します。
理想のチームとは?
- 役割をきっちり分けるよりも、お互いに柔軟に補い合える関係性が大切だよね、という声が多く挙がりました。特に、技術の進化や生成AIの広がりによって、職種の境界がますます曖昧になってきている中で、それを前提にしたチームづくりが求められているようです。やりたいことに集中できたり、苦手なところを自然に任せ合えたりする関係性が、今の時代に合った理想像として語られました。仕様を誰が決めるかといった部分も含めて、線を引きすぎずに補い合える文化が、強いチームにつながる——そう感じられた時間でした。
デザインエンジニアは、どんな人がなり得るのか?
- デザインエンジニアは、どんな人がなり得るのか、どんな環境で力を発揮できるのかという問いでは、キャリアラダーや制度の不在によって道が見えづらい現状がある一方で、デザインやエンジニアリングどちら寄りの出自でも越境の意思があれば十分だという話が交わされました。プレイヤーとしても評価される仕組みや、自分の強みを活かしやすい環境があることが、職能の持続と広がりを支えているという声もありました。
生成AIの活用について、どう考えていますか?
- 生成AIの活用については、最初は仕事が奪われるのではと不安を感じつつも、実際に使ってみると新しい可能性が広がるという前向きな声が多く聞かれました。cursorやFigmaなどのツールを通じて、実装の補助やアイデア検証、コードリファクタといった工程が効率化されている実感が共有されました。これからのツール選定やワークフロー設計において、生成AIがどのような位置を占めていくのか、引き続き注目されていることが伝わるセッションでした。
懇親会
「会場の雰囲気がよく、お話ししやすかった」という声が多かった懇親会。
登壇者との直接対話はもちろん、参加者同士での濃い情報交換もいたるところで行われており、Meetup の魅力を改めて感じる時間になりました。
次回について
デザインエンジニアMeetupは、今後も継続的に開催予定です!
次回は、6月18日(水)に開催を予定しています。
参加募集の開始にあわせて、connpass にイベント情報を掲載します。
X(@estie_corp)でもイベントのお知らせを発信していますので、ぜひフォローしてください!
ハッシュタグは #デザインエンジニアMeetup
です。
estieではデザインエンジニアを積極採用中です!
最後に、estieではデザインエンジニア組織を拡大しており、新たな仲間を募集しています。 少しでもestieに興味を持っていただけた方は、ぜひカジュアルにお話ししましょう!
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皆さんとお話しできることを楽しみにしています!