デザインエンジニアMeetup #2 | イベントレポート

2025年6月18日に「デザインエンジニアMeetup #2」を開催しました!

デザインとエンジニアリングを横断して問題解決を行い、プロダクトのデリバリーやアイデア検証を高速に行う「デザインエンジニア」。この職種はまだ事例が少なく、業務やキャリアの実態が語られる機会は多くありません。そこで私たちestieは、現場の知見をオープンに持ち寄れる場として、Meetupを開催することにしました。

第2回のテーマは 「AI時代のプロダクトづくり最前線」です。

弊社からはkyoncyさん、株式会社カンムのtakanoripさん、弁護士ドットコム株式会社のkadokuraさんにご登壇いただきました。 セッションとパネルディスカッションを通じて、日々の業務で活用しているツールや、AIの活用方法などに関する知見が共有されました。

このレポートでは、イベント当日のトーク内容と会場の雰囲気をお届けします。

セッションハイライト

デザインと開発を変える、生成AIとの向き合い方

登壇者:株式会社estie kyoncyさん

kyoncyさんは普段の業務で積極的にAIを活用しており、「もっと早く・もっと賢く」使うためにどのような工夫をしているのかを紹介されました。

生成AIに対して、小さな変更に時間がかかったり想定外の箇所を修正したりしてしまう課題感を持っているそうですが、ライブラリの見直しやガイドラインの整備を通して少しずつ改善をしていると語られました。

無限スクロールやページネーションなど、複数プロダクトで共通利用されるコンポーネントが統一されていない現状の課題を共有された時は、会場でも頷きが多く見られました。

マルチプロダクトならではの「プロダクトによって求められるデータや見せ方が異なる」ことに対しては、生成AIを活用してデータを求められた形で返すことにチャレンジしているとのことでした。

スライドはこちらです。

speakerdeck.com

デザインをエンジニアリングするために活用しているツールたち

登壇者:株式会社カンム takanoripさん

takanoripさんは業務で普段活用しているツールについて発表していただきました。

LLMの登場により他の意見を取り入れやすくなった反面、LLMは与えられた条件を否定するのが苦手であることと、自身が人と対話したいと考えていることをLLMで賄うことが難しいと感じているそうです。

そこで「紙とペン」による思考の整理によって正しくLLMを自分のゴールへと導くことができると話されました。

またデザインは選択と意思決定の連続で、正解が明確にないためLLMには良し悪しの判断が難しい。その取捨選択は人間が行なっていく必要があり、デザインエンジニアとしてデザインの意匠を整えることから逃げないことを大事にしていると語られました。

スライドはこちらです。

speakerdeck.com

新規プロダクト開発、AIでどう変わった?

登壇者:弁護士ドットコム株式会社 kadokuraさん

kadokuraさんは新規プロダクト開発の際に、どのようにAIを活用したか具体例を交えて紹介されました。

AIを活用することで価値検証サイクルが高速になり作業領域も広がったと感じる反面、曖昧な指示のまま進めてしまうと、それっぽいコードが返ってくるというサイクルを繰り返してしまい人間が辻褄を合わせるような動き方になってしまう課題感があったということでした。

そこでテキストでユーザーの課題に対して理想の状態を言語化することで、チームメンバーへも情報が可視化され、プロンプト作成にあたっても活用できる状態を作ったそうです。

ただし良し悪しの判断には専門性が必要ということはこれまでと変わらないため、自身の専門性を磨き続けていきたいと語られました。

スライドはこちらです。

speakerdeck.com

パネルディスカッション

セッション後には、登壇者3名+モデレーター1名(株式会社estie kkaru)によるパネルディスカッションが行われました。

こちらのレポートでは当日のディスカッションの一部をご紹介します。

これからのAIに期待していることはありますか?

(kyoncy)あまり期待していることがない。すでに色々できることは多いと感じでいて、自分たちがどう活用していくかで差がつくという意識が強い。強いて言えばもっとスピードが速くなるとかは期待している。

(takanorip)決定論的な思考ができるようになってほしい。同じインプットに対して同じアウトプットが返ってくることが担保されると、デザインや生成UIにも生きてくると思っている。

(kadokura)Figmaをテキストデータ以外でも作業しやすくなってほしい。先にコードで表現したものをFigmaに落とし直す時などの精度が高くなってくれると嬉しい。

求められるハードスキルやソフトスキルに変化はありましたか?また、デザインエンジニアという職は今後残ると思いますか?

(kyoncy)求められることが減るということはなく、より専門性や柔軟なスキルが求められるようになったと思う。デザインエンジニアがなくなるかはわからないが、求められることが広がって、デザインエンジニアという枠じゃない他のワードに変わるかもしれないと思っている。

(takanorip)あまり変化はないと思っている。デザイン+エンジニアの知識はこれまで通り求められるが、業界全体が成熟してきてマネージャー的な動きを求められると思う。デザインマネージャーとして、デザインという業務を仕組み化して再現可能にしスケーラブルにしていくことが求められていて、これはエンジニアリングのスキルが活きてくる。

(kadokura)AIを活用してモノをつくるスピードが速くなったので、行動できるかできないかが求められると思う。スキル的な部分をAIで平等に手に入れられるとしたら、最終的に残るのは行動力。

懇親会

第1回でも好評だった懇親会ですが、今回はさらに盛況で、ほとんどの参加者が時間いっぱいまで会話に花を咲かせていました。

普段なかなか交流の機会がない中で、貴重な情報交換の場となったように感じています。今後も、こうした機会を継続的に設けていきたいと改めて実感しました。

estieではデザインエンジニアを積極採用中です!

最後に、estieではデザインエンジニア組織を拡大しており、新たな仲間を募集しています。 少しでもestieに興味を持っていただけた方は、ぜひカジュアルにお話ししましょう!

カジュアル面談はこちら

hrmos.co

皆さんとお話しできることを楽しみにしています!

© 2019- estie, inc.