この記事は、estieのプロダクトマネージャーによるブログシリーズ「PM Blog Week」第2弾7日目の記事です。前日の記事は 『ロードマップを作るのが億劫なあなたへ』。
こんにちは、estie(エスティ)VP of Productsのtakuya__kuboです。1月のestie PM Meetupに向けた第2回estie PM Blog Weekもラスト。アンカーブログとして書かせていただいております。本日は2025年の抱負として、「AIをスタンダードとしたユーザージョブ解決への挑戦」について書きたいと思います。
本ブログの背景
2022年にChatGPTが登場し、LLMが注目を集め始めた頃、私含め多くの人が遊び感覚で使っていたかとおもいます。一方で、その技術がどれほど完成されているのか、プロダクトで実用化できるほどコスト効率が良いのかは分からず、それが一時的なブームで終わるのか、それとも本物の潮流となるのかを測りかねていました。
23年時点では「依然様子見をしていた」というのが本音です。そこから1~2年が経過する中で次々に飛躍的な進化を遂げ、24年には一気にLLMそのものがコモディティ化するところまで到達しました。
そして、プロダクトの世界を見渡すと、気づけばAIを前提としないプロダクトは駆逐される日が近いと感じさせるレベルになっています。放っておくとこの環境に適応しない従来型SaaSはすべてひっくり返されてしまうのではないか?とリアルに焦り始めている今日この頃です。
少しexcuseしておくと、23年から24年初頭時点では「AIがどれだけ凄い技術であっても、バーティカル領域において言えば”希少性の高いデータ”を”どれだけ適切なモデルで持っているか”が重要である」という観点から様子見の判断をしていました。
「estieが持つ独自の基盤データが簡単にディスラプションされることはない」という確信を持っていたことがその理由になります。
しかし、いよいよプロダクトのコア機能(サブではなく中心)として利用可能なものへと変わっていたり、AIエージェントとしてSaaSに組み込むだけではなく「SaaSを使う側」に回りつつあることから、この技術にきちんと向き合い、適切に扱うことで社のプロダクトエコシステムの拡張につなげていきたいと考えています。
このブログは、そんな脅威を感じているど真ん中の僕自身が、1年の抱負として「バーティカル領域の事業者が如何にAIと向き合い、従来型SaaSの課題を解くか」について考えていることをお届けします。
SaaSの現状と課題
そもそもSaaS vs LLMという直接的な対立構造が存在するわけではありませんが、少し揶揄すると「ExcelとGoogle Formsがお洒落で使いやすくなったインターフェースとしてのSaaS」は簡単に終焉を迎える可能性があるのは事実だと思います。その前提となるSaaSにおける課題を最初にまとめておきます。
SaaSはここ数年で企業の業務を支える基盤として広く活用されており、最早その存在がないことが想像できないものになっています。自社のオフィスにサーバーを立ててアプリケーションを作るオンプレミスな時代から、クラウドにアプリケーションを量産可能な時代になり、今では無数のプロダクトが存在しています。SaaSというカテゴリが確立した一方で、標準化に基づく「強み」が新たな課題も生んでいます。
標準化の強み
特定の業務に広く最適化された「標準化」は、SaaS以前に提供されていたサービスと比較し、複雑な業務をシンプルにし、導入コストや運用コストを削減しました。シンプルに「コストが削減される」という効果はユーザーにとって非常に価値あるものになります。また、それ以前と比してその業務に合致したシンプルなインターフェースになったことでユーザーの利用効率は格段に向上しました。
そして、一般化された標準機能は、都度の要件定義やカスタマイズを不要とすることで、導入時の速さやスケーラビリティを確保しています。自社で都度機能のアップデートをしなくても、常に最新の機能や追加機能の恩恵が受けられるという意味でも標準化によるユーザーのベネフィットはとても大きなものだと言えます。
SaaSの持つ課題
一方で、SaaSも万能ではありません。これはLLMをはじめ近年の技術の発展により陳腐化され生まれた課題も含め以下のようなものが存在すると思います。
柔軟性の欠如
- 標準機能が、個別のニーズを満たしきれない。これにより、自社のワークフローに適したカスタマイズが欠かせない場面が存在する
データ蓄積および活用の難しさ
- 業務に関連するデータの蓄積・取り出しや分析に効率的なツールが不足し十分な活用が出来ない
非構造的な業務の滞積
- アプリケーションで置き換えられるものについては効率的・低コストで行えるが、アプリケーションの周辺で人が実行するジョブは多種多様に残り続ける
- アプリケーションで置き換えられるものについては効率的・低コストで行えるが、アプリケーションの周辺で人が実行するジョブは多種多様に残り続ける
このように市場を伸ばし続けているSaaSにおいては、伸びしろ(課題)が存在します。
これらの課題はSaaSという市場が生まれた黎明期や成長期にはそれほど話題にもならなかったことのように思えます。しかしながら、現状のAIトレンドによりこれらは解決しうる課題になりつつあります。
LLMの高度化による革新性: セミカスタマイズのメリットと可能性
24年のLLMの強烈な成長により、AIエージェントの誕生が示唆され、従来のSaaSモデルに革新またはSaaS自体のディスラプションが生まれようとしています。
LLMについての特徴や強みは多くの専門家の方の言説がありますので、ここでは深く扱いません。それらを前提とした、従来型SaaSへの脅威と可能性について述べておこうと思います。
従来型SaaSへの脅威
すでにいくつかのブログでも言及されていますが、放っておくと既存SaaSの顧客予算がLLMネイティブなSaaSやワークフローに置き換えられてしまう可能性があります。
ワークフローやインターフェースにおける柔軟性
- 自然言語で「このプロセスを簡略化してほしい」といった要望を出すだけで、LLMがその意図を理解し、具体的な解決策を提供する仕組みが構築できる
データ分析の自動化とインサイト抽出
- 膨大なデータをリアルタイムで解析し、トレンドやインサイトを瞬時に抽出可能。これにより、データ活用のハードルが下がり、意思決定がよりスムーズになるなどBI的機能が不要となる
サポート業務の効率化、エージェント化
- LLMを搭載したサポート機能は、インプットされているデータを起点に周辺ジョブを解決することが可能に。人+SaaSで行われていた非構造な業務を含めジョブ全体を解決してくれるようになる、いわばAIエージェント化する
- LLMを搭載したサポート機能は、インプットされているデータを起点に周辺ジョブを解決することが可能に。人+SaaSで行われていた非構造な業務を含めジョブ全体を解決してくれるようになる、いわばAIエージェント化する
これらはいずれも「従来型SaaSの課題」を解決に導くものであり、従来の硬直的なSaaSをディスラプションしていく可能性があります。特に私自身は、この1年での技術の発展により、「カスタマイズ容易性」について可能性と危機感を持っています。
データモデリングやスキーマの領域については、そのコンテクストも含めて、まだまだSaaSベンダーに一日の長があるように思えます。特にバーティカル領域ではその色合いは強いと思っています。このデータ部分におけるデファクトを押さえていれば、LLMのカスタマイズ性やジョブ解決力が強かろうとリプレイスすることは簡単ではありません。
ただし、ユーザーは必ずしもデータモデリングはじめ低レイヤーに対して適切な知識を持って業務ツールを選定しているわけではありません。現時点では、ハルシネーションも含めてAI精度は十分ではありませんが、今後それらの課題を乗り越えた先にインターフェースや体験の良さ、エージェント化による業務コストの直接的な削減が行われれば、従来のSaaSから離反していく可能性は十分になります。(ジョブ解決がなされるという部分最適を短期的に容認しうる可能性がある)
逆に言えば、この「カスタマイズ容易性」や「ワークフローの自動生成」といったLLMの強みを、SaaSの強みであるデータとモデリングへ組み合わせることが出来れば、ユーザー課題をより高い水準で解決出来るのだと思います。
23年~24年初頭は「まだ無視できるもの」と置いていましたが、直近の変化とこの先のLLMモデルの更新も踏まえれば、LLMを前提としないプロダクトは間違いなく淘汰されますし、PMがこれらの技術理解を深めることは必須になったと言えます。
LLMをSaaSに組み込んだセミカスタマイズのメリットと可能性
SaaSの導入において、「自社の業務フローに合わない」という課題はよく指摘されることだと思います。実際に弊社のプロダクトでも「80%の顧客には合致するものの、残り20%の顧客には該当しない」ということが発生しています。
この問題を解決する手段として考えられるのが「カスタマイズ」です。しかしながら、顧客ごとのカスタマイズはその要求定義・要件定義でも、実装面でもコストが高く実現することの負担が大きいものでした。
そういった前提を変えつつあるのが、LLMをはじめとした技術の進化です。フルカスタマイズとまでは言わずとも、データモデルと基本的なアプリケーションの機能価値を維持しながら、顧客の業務に合致した「セミカスタマイズ」はこれまで以上に実現しやすくなっています。
セミカスタマイズのメリットとLLMによる進化
導入課題の早期解決による、導入スピードの向上
- 標準機能を活用しながら必要最低限の調整はエンジニアを介さず行うことが可能になるため、速やかに顧客ニーズにこたえることが出来、導入までのスピードが速くなる
コストの抑制と持続可能な運用
- フルカスタマイズに比べ、時間的・金銭的コストが抑えられ、ベンダーとしてもユーザーとしても導入しやすい
- 標準化された基盤を維持しつつ業務の変化に応じた柔軟な対応が可能であり、運用コストが低い
ユーザー課題の解決深度の深化とユーザー満足度の向上
- ユーザーごとの業務に最適化することで、ユーザー課題をより深い領域で解決すると同時にユーザー体験が向上。サービス利用への満足度が高まる
- ユーザーごとの業務に最適化することで、ユーザー課題をより深い領域で解決すると同時にユーザー体験が向上。サービス利用への満足度が高まる
また、LLMが持つ「直感的な操作性」や「ユーザー行動に基づく提案」などを加えることでインターフェース部分の改善が継続的・自動的に進んでいきます。大切なのはデータの領域は理想のモデリングを維持したままインターフェース部分が変わっていくことであり、その先には「エージェント化による周辺業務も含んだジョブの自動化」も視野に入れながら進めることが可能です。
ここでAIエージェントを中心として語らないのは、そこにもまだグラデーションがある段階だと捉えていることが理由です。実現すべきは「ユーザージョブの解決」です。AIを起点に”非構造な周辺業務を含めたジョブを一塊で解決できてしまう”のがAIエージェントだとしたら、その途中のステップとして「よりジョブが解決しやすいソフトウェアとしてのSaaS」が存在します。
一足飛びに行ける可能性を考えつつも、現実的なラインとしての「セミカスタマイズ」というものを僕自身は重要視しています。
これらのようなインターフェースやワークフローのカスタマイズ普及は、従来の「標準化されたSaaS」の限界を克服する大きな一歩となります。本来であれば一般化・汎用化することが前提だったSaaSに対して、個別化の要素を加えられるという点においてその可能性を解き放つことが出来ます。
バーティカル領域 feat.商業用不動産での応用
SaaS市場の中で、特定の業界や市場に特化した「バーティカルSaaS」はさらにLLMの効用が高いと言われています。ホリゾンタルSaaS(幅広い業界に対応する汎用型SaaS)と異なり、バーティカルSaaSは業界特有の課題やニーズに対して深く応えることを目指したソリューションとなっており、集まるデータや業務の固有度が高く、より親和性があります。
バーティカルSaaSが成長している背景
ホリゾンタルSaaSからはじまったSaaSトレンドがバーティカルに移行しているのは以下のポイントがあると考えます。
業界特化型のニーズ増加とそれらに合致した機能の搭載
- 業界ごとに異なる業務プロセス、データ要件を満たすソリューションが求められる中で、汎用型SaaSでは対応が難しい課題が増えている
業界特有なデータの活用
- 特定業界のデータを深く理解し活用することで、ユーザーにとって価値の高いインサイト提供が必要。たとえば、不動産業界では市場動向の予測、製造業では生産ラインの最適化が可能
規制対応の容易さ
- 医療や金融、不動産など規制が多い業界では、特定の法規制や基準に準拠した機能が必要であり、着実に対応可能
- 医療や金融、不動産など規制が多い業界では、特定の法規制や基準に準拠した機能が必要であり、着実に対応可能
これはLLMが強みとされるポイントとも合致しています。「特定のデータやコンテキストを基に最適なアウトプットを行う」というのはLLMの強みです。バーティカルSaaSが要求される背景とLLMの強みは相性が良く、これを組み込みながら変化していくのはバーティカルSaaSの正常進化と言えます。
商業用不動産領域の代表的な課題
商業不動産領域への応用を考えていく前提として、代表的な課題を簡単にまとめると以下のようなものがあります。
データの断片化
- 賃料、空室率、契約情報、設備管理など、さまざまなデータが分散管理されており、統合的な分析が困難
業務・契約プロセスの複雑さ
- リース契約や更新手続きには多くのステップが必要で、その取引プロセスの不透明さや作業の煩雑さが存在
稼働率の最適化
- 空室期間の短縮や収益性の最大化が継続的な課題
- 空室期間の短縮や収益性の最大化が継続的な課題
特に日本の商業用不動産市場はグローバルのインデックスで、①データの品質や充実②取引プロセスの透明性の2つが主要国の中でも低い位置にあり、これらの課題解決がそのまま日本の不動産市場の成長に寄与します。
LLMを活用した課題解決
非構造な不動産データの統合と可視化
これはestieですでに利用していますが、非定型・非構造で分散したデータを自動的に収集・統合し、構造化データに変えるといったことに活用可能です。また、保有するデータを基に自動で示唆を出し、顧客の意思決定を支援するなど、すでにプロダクトへの実装がなされています。
煩雑な業務・契約プロセスの自動化
業務のステップの多さはもとより、各業務を遂行するにあたり非構造なデータを都度取り出して編集し、承認を取っていくような業務プロセスが複数存在します。このあたりの一連の業務をestieの持つデータと顧客の保有するデータ、LLMによる顧客ごとのワークフロー生成を組み合わせることでジョブ解決が丸ごと進められるようになります。
物件取得時のデューデリジェンス自動化
物件取得価格の効率化、賃料設定の自動化など、同じくデータとAIの組み合わせにより自動化を進めることが可能です。特に最近では複数のアセットデータが集まったことで「この土地に何のアセットタイプの建物を開発すると最も経済が豊かになるか」といった示唆を出していくことも将来的に可能だという手ごたえがあります。
ここに書ききれていないものも含めて、商業用不動産ではそのジョブ解決の応用が様々出来ると考えていますし、その機会がestieには多く存在しています。
また、estieがこの領域に向き合い、リードしえるポイントのひとつとして顧客との近さもあります。このLLMの潮流により大きく変わった一つのこととして従来のSaaSユーザー企業がSaaSメーカーになったことだと思います。今後はユーザー企業自身が自社のサービスの競合になりえるということです。(とはいえ、現状の技術水準や各事業会社のDX人材の採用難易度を考えるとすぐにこの流れが起きるとは考えていません。現時点ではソフトウェアベンダーと共にこのテーマに取り組むことの方が実現可能性が高いですし、トータルのROIも高いと思います。)
そういった潮流が訪れる可能性がある中で自社がこのマクロトレンドにおいてトップランナーで居続けるには、「顧客のそばに常に居られる存在であり、顧客以上に顧客のことを支えられる」ということが重要です。今まで以上に顧客接点と1次情報、セマンティックなコンテクスト情報が大切になっています。この顧客接点を強く持っているのがestieの強みであり、我々だからこそこの技術を活用しながら一緒に良いサービスを作れると信じています。
プロダクトマネージャーの役割
LLMやSaaSの進化により、これまでのビジネスプロセスや意思決定の在り方が劇的に変化しています。特に私のようなビジネス出身PMは「良いビジネス戦略とポジショニングを築けば勝てる」というところから、十分にキャッチアップしなければ「戦略が技術に負ける」ということが起きえます。これは、もともと戦略構築の検討リソースの中に「技術」が入っているためですが、ここ近年までは技術領域をスコープから緩めても勝てたところから、今後は「その考慮不足により大敗を喫する可能性がある」という状態に変化したことが要因でしょう。
厄介なのは、「スタートアップだから」 「大企業だから」という甘えが許されないところにあり、「自分たちの描く戦略が果たして技術変革のもたらす市場の動きにマッチしているか?」と精度の高いPEST分析を要求されるところにあります。
元来PMというのは比較的ミクロな思考で動くものであり、本当の意味でマクロ環境から見るという点は必ずしも強くありません。そのあたりの特性も自己認識を持ちながら振舞わねばならないという意味で非常に難易度が高いマーケット環境にあると思います。
LLMを前提に変わるプロダクトマネージャーの役割
とはいっても、その役割が大きく変わるわけではないと考えています。ただし、想定すべき要素が一段と広がったように感じます。
まず、変わらないこととして、以下の3点があります。
未来を見据えた製品ビジョンの策定
- 数年先の市場動向や技術進化を見越し、プロダクトの長期的な方向性を定める
ユーザー課題の深掘り
- ユーザーが抱える課題を深く理解し、これをもとにプロダクトの方向性を設計する
顧客フィードバックの反映
- ユーザーのフィードバックを収集・分析する力を持つ中で、これを活用し製品を迅速に改善することが求められる。特にこの点はLLMによりフィードバックのリアルタイム性が高まっていくため強化される
一方、強烈に変わるであろう点が以下の4つです。
LLM活用の最適化
- LLMの導入がすべての問題を解決するわけではないが、LLMが最大限の効果を発揮する場面を見極め、その活用法をデザインする責任を負う
技術スタンダードの変化を考慮した持続可能なビジネスモデルの設計
- サブスクリプション型や成果報酬型などユーザーやプロダクトに適したビジネスモデル設計が必要。従来も求められていはいたが、今まで以上にシステム開発やカスタマイズの効率化が行われるためエコノミクスの設計をはじめ設計の奥深さと難易度が向上する
複雑化するチームの橋渡し役
- これまでも変わらない要素だったが、AIエンジニアやプロンプトエンジニアなどステークホルダーが拡大。ユーザー自体がチームに加わっている状態などステークホルダーマネジメントが複雑化する
一部アンコントローラブルな領域での倫理的観点の考慮
- LLMを活用したプロダクト開発では、AIのバイアスや不透明性などの課題が無視できないものになる。PMはその透明性を確保しつつ、倫理的に正しい製品を構築する必要がある
- LLMを活用したプロダクト開発では、AIのバイアスや不透明性などの課題が無視できないものになる。PMはその透明性を確保しつつ、倫理的に正しい製品を構築する必要がある
おわりに: 新年の抱負
ここまでAI / LLM領域の最前線に立っていない僕から見た「脅威」と「可能性」についてお話してきました。それらは間違いなく目の前に存在します。そして、その変化は「プロダクトマネージャー」という存在に新たな要求を突き付けているように思います。
前章で述べた通り、これは規模や領域に問わず大半の企業が影響を受けるマクロトレンドになってしまったことが厄介なポイントであり、これ以上先送りすることは出来なくなりました。
僕の投資判断の基準の一つに「その投資を行うにあたって遅すぎるタイミングはいつか?(そこまでは引き延ばせる)」というものがあるのですが、この領域は正に今「遅すぎるタイミング」に差し掛かろうとしていると思います。
そんなこんなで、2025年はこの領域に対して真剣に向き合うことを決めています。実はCTOの岩成を中心にR&D的な取り組みは24年から行っており、これまでも投資をしてこなかったわけではないのですが、その活動を既存事業とプロダクトにきちんと埋め込んでいきたいと思います。
僕は決してこの領域の専門家ではないということもあり、事業ど真ん中でこのテーマを推進してくれる技術メンバーとプロダクトマネージャーを募集しています。一緒にバーティカル領域のNew Standardを確立し、真なるコンパウンドスタートアップの実現に向けて無我夢中に遊んでみませんか?
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