これまでの「仕事の癖」を超えていく。入社後に気づいた自分の弱さとは


【プロフィール】小酒井 睦美

スタートアップ数社でマーケティング、広報を5年ほど経験した後に人事へ。ビジネス、エンジニア、新卒やハイレイヤー等幅広く採用全般に携わったのち、HRBPとして人事制度や組織開発等に従事。2024年4月にestieに開発部門のHRBPとして入社。


初めまして、estieで開発部門のHRBPを担当している小酒井です。通常入社してすぐ書くこちらの入社エントリーですが、4月に入社し気づけば5ヶ月経っていました。。早い。今日はこれまでのキャリアや入社のきっかけはもちろん、転職あるあるですがどう新しい組織の働き方や思想にアジャストしていくのか試行錯誤した5ヶ月でして、そんな赤裸々な悩みをこのタイミングだったので書いてみました。若干自己開示しすぎて恥ずかしいですが、ぜひ最後までご覧いただけると嬉しいです。

今までのキャリア

これまで何社かのスタートアップで働いてきました。現在は人事として働いていますが、その前は広報で2019年に転職したタイミングでジョブチェンジした形です。

広報の仕事も楽しかったのですが、周りの先輩方を見るとすごく広報という仕事が好きでたまらない!って方が多く、自分はそこまでの熱量を持ってこの仕事に取り組めているかというと違うかもと思ったんですね。そのタイミングで、とある会社からエンジニア採用担当としてのオファーをいただき、広報で培ってきたスキルは人事でも活きることが多そうだし、面白そうかもと思って転職を決めました。

そんなご縁で人事としてのキャリアはエンジニアの採用からです。当時は開発部門のミーティングに参加すると違う世界にいるような感覚でした。バックエンドとフロントエンドの違いとは・・・?という状態から始まりましたが、周りのエンジニアの方が本当に優しく教えてくださり、自分でもコードを書いてみたりして、知識をつけ採用を進めて行きました。(コードを書くのはびっくりするくらい向いてなかったので1ヶ月で諦めました)。結果みんなのおかげで退職時には入社時の倍以上の開発組織になり、組織として出来ることが増えていくのを真横で見て、採用という仕事の可能性と面白さにハマって行きました。

そして人が増えると出てくるのが、組織課題です。採用だけでなく、入社後どうやったら新しく入った方がスムーズに立ち上がるのか。数年後の組織を見越して、何に手を打つべきかなどについて考えることが気付けば多くなり、採用以外の仕事の幅も広げたいと考え転職。前職ではビジネス部門のHRBPとして採用だけでなく組織や人にまつわることはなんでも担当していました。

『一緒に学んでいきましょう』が最後の決め手

スタートアップの人事勉強会で隣の席にCFOの上田がいたことがきっかけで、初めてestieの存在を知りました。当時のイメージは「不動産のデータベースを作っている(でも何のデータベースかはわかっていない)」だけで、当時転職を考えてもいなかったのあり、そんなサービスがあるんだな〜くらいの温度感でした。

その後、自身が転職を検討していたタイミングで上田からメッセをもらい、人事の山本から話を聞いて、ようやく事業についての理解が深まりました。元々データを取り扱っている会社に勤めていたこともあり、これまで日本にはないデータベースを持っていることの強みや難しさ、このデータがあることで解決できることの幅広さは意外と面白いかも?と思ったのと、本当に楽しそうに事業について話す山本を見て選考に進むことを決めたのを覚えています。

選考プロセスではオファー後の面談も含めると10名の方とお会いしましたが、どの場も双方の大事にしている価値観や人間性を理解するための対話の場という形でした。大事にしている価値観は合いそうだったなと確認できたので、その上でもう少し一緒に働くイメージを膨らませたかったこともあり、開発組織の今の課題感や採用についてのディスカッションの場を設けてもらいました。そこで赤裸々に今の課題感を話していただき、真っ直ぐに助けてくださいと言われたことが印象に残っています。 オファー面談後の会食で、一緒に働くことになるVP陣とはもっと話したかったなと呟いたら翌日にはVPoP(VP of Products)の久保と、VPoD(VP of Design)の荒井との面談が組まれ採用に対して全員で全力で取り組む姿も一緒に働くとなった際に心強そうだなと思ってました。

そんな中で最後の意思決定のフェーズに入った時、オファーいただいた会社を全て辞退することも実は考えていました。今回の転職活動は予期せぬ始まり方だったのもあり、会社を選ぶ軸もブレていたりもして、自分の中で納得のいく意思決定ができる自信がなかったんですね。一旦はフリーランスになって、気持ちが落ち着いたら再度転職活動をするもありなのかもしれないと。

ただ人事というポジションは、どんな時もオープンなポジションではありません。特に100名前後の組織の場合はそこまで人事組織が大きくないこともあり、埋まったら当面オープンしないことが普通です。そう考えた時に、やっぱりこのタイミングで決め切らねばと思い直し、最後estieに決めました。決め手は「一緒に学んで、いろいろなことを解決していきましょう」というメッセージでした。

いただいたミッションレターの冒頭の一文

お返事のお手紙を書きました、オファーレターもらったらお返事レターかくのはおすすめしたい

まだまだ自分は人事として足りないものがたくさんある自覚があり、そこも踏まえて一緒に学んでいこうというというメッセージを見て、結局いい意思決定かどうかなんて数年後にしかわからないし、きっとestieのみんなとなら何かあっても美味しいご飯を食べて笑ってやっていけるだろうな〜と思ったからです。

この直感は間違ってなかったし、4月に入社して5ヶ月経った今強く思います。みんなでよくご飯食べてお酒を飲んで、もうこれはやるしかないよね〜って笑いながら仕事をしています。

これまでの仕事の癖とどう付き合っていくのか

とはいえ入社後、正直仕事の進め方についてはこれまでのやり方から大きく変える必要が多く苦労しました。というか、まだしている最中です。

そこそこ社会人をやっていると無意識のうちに自分の仕事の癖や振る舞いがあり、過去の成功体験ややり方を変えることに意外と抵抗がありました。ハード面はすぐに慣れていったのですが、ソフト面についてはまだまだな部分が多くあります。というのも、仕事において実は自分は思っている以上にバランスをとる癖がついてました。バランスをとることは強みでもあると思いますが、estieの人事として求められていることではありませんでした。また、そんな特性があることに自分自身が気づいてなかったのです。

estieでは頻繁に「魂」という言葉がよく出てきます。これをもう少し翻訳すると「これはあなたが本当にやりたいのか、やり切る覚悟があるのか」ということを問われています。これまでの自分は人事としてカウンターパートの事業部長から組織の課題を引き出し、対話して深め、課題を解決するというスタイルでした。そのため自分の考えはありつつも、最後はカウンターパートが納得の行く意思決定をするプロセスに伴走し、決めたことをやり切るというスタイルだったんですね。

人や組織の解像度は当然現場にいるマネージャー陣の方が高くestieでもこれまでのスタイルが求められるシーンはありますが、それ以上に自身の考え「サイド」を求められるシーンが多いです。そして、自分はその「サイド」を取れているつもりでしたが実は議論を進めるための「サイド」でしかなく、意志がなかったことに気付かされるシーンがありました。「魂」があるようで、なかったんですよね。ただのモデレーターです、でもestieの人事にただのモデレーターは求められていません。

また様々な施策を検討するうちに頭ではestieらしさをと考えながらも、無意識に万人が受け入れやすいものを提供するというバランスをとるスタイルがあり、無難なものにまとめようとしている自分がいることにも取締役陣との議論を通してハッとさせられる場面が何度もありました。

会社が変われば求められるスタイルも、働き方も変わりますが今回は自分にとって大きくストレッチが求められる環境です。これまでの経験で身につけてきた自分の癖や振る舞いを認識し、いい形で付き合いながら、引き出しを増やしていくタイミングだと今は捉えています。

勝ち続ける組織を作るためにカルチャーに投資する

4月に入社してから早5ヶ月、入社前からは想像もしてなかった様々な仕事をしています。開発のHRBPとしての業務はもちろん、カルチャーに纏わる領域をまるっと任せてもらっています。

開発部門のメンバーとはもちろん他の部門の人とも話して、みんながどんな思いでestieに入ったのか。今どんなことを思っているのか、を紐解きながらestieらしさとは?を考える日々は今も続いていますし、ゴールはありません。私が人事という役割を通して実現したいことは勝ち続ける組織を作ることです。成果を出し続けないと、estieという機会を選んでくれたメンバーに対して面白い仕事や報酬を用意し続けることはできないですし、それは会社が用意するものではなく、みんなで勝ち取っていくものです。今のestieはその状態が作れており、これを組織が大きくなっていく中でどのようにupdateしていくのかはチャレンジの一つです。

スタートアップにいると、色々なことが起こります。嬉しいことも、悔しいことも、想像してなかったようなハードシングスが来る日だってあるかもしれません。そんな中で勝ち続ける組織になるためには、どんな時もPurposeの実現に向けて前を向き続けることが出来る仲間がどれだけいるかにかかっていると私は思っています。

カルチャーという目には見えず、柔らかいものを扱う楽しさと難しさ。そしてこれが会社としての競争力の源泉になるものだと信じて、Purpose実現に向けてこれからも試行錯誤していければと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。赤裸々に今の悩みを書いてしまいましたが、この話を全て受け入れやってこ!と背中を押してくれる会社です。ぜひestieに興味あるよ、と思った方は今様々な職種がオープンしているので、まずは一度お話ししましょう!

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