こんにちは、estieで取締役CTOを務めているNari (@tiwanari) です!涼しくなって子供と公園で遊びやすくなってどっちかというと僕のほうが喜んでます。さて、今回は記事のタイトルどおり、 @kenkooooに弊社の1人目スタッフエンジニアになってもらったので、その経緯をお伝えするものになっています。
この記事では、エンジニアとしてマネジメントの道に進むべきか悩んでいる方や、プレイヤー(Individual Contributor、IC)として上を目指したい方に、
- そもそもスタッフエンジニアとは?
- なぜ estie では今のフェーズでそのような役割が必要なのか?
- なぜスタッフエンジニアが集まる会社にしたいのか?
をお伝えし、話を聞きにきていただけたらと思っています。
なお、スタッフエンジニア マネジメントを超えるリーダーシップの日本語化において解説を担当された増井さん( @masuidrive )との対談イベント(オフライン・オンラインのハイブリッド開催)を10月27日に行うので、さらに詳しくお聞きになりたい方はぜひご参加ください!
さて本題に入っていきましょう。
そもそもスタッフエンジニアとは?
スタッフエンジニア(”Staff Engineer”)と聞いて、みなさんはどのような想像をされるでしょうか?
日本語で「スタッフ」というと、一般社員やテレビ局の職員といったイメージを持たれたれるのかなと思うのですが、英語の”Staff”には「参謀」という意味があり、実は”Staff Engineer”は”Senior Engineer”よりも上の職位を指します。
これは、マネジメントとは異なるキャリアパスの1つで、外資ITでは一般的なJob Titleです。増井さんの記事では、その中でスタッフエンジニアのミッションを以下のようにまとめられています。
シニアエンジニアのミッションが「自分の担当するプロジェクトで成果を出す」ことだとすれば、スタッフエンジニアのミッションは「組織横断的な問題を解決したり、問題が発生しないように技術的な提案をしたりする」ことだと言えます。
estieでもこの方向性で期待役割を言語化し、現時点では以下のようにまとめています。
「組織横断的な技術課題を解決したり、問題が発生しないように先手を打つ」
- 全社の事業計画に基づいて技術戦略の改善に取り組む
- 開発の現場の技術的な課題を全社横断で解決する
- 全社の技術品質を上げ続ける
なぜestieにスタッフエンジニアが必要なのか?
estieは、2022年1月のシリーズAの時に”マルチプロダクト戦略”を宣言し、それ以来新しいプロダクトを次々と開発しています。また、その戦略を発展させ、”プロダクト”としてどのように成長していくかを”Whole Product構想”として描いており、1社が複数プロダクトをバンドルで提供することの価値を明確にしてきています。
このように複数プロダクトを創り、それらが繋がって複利で価値を生む、いわゆるコンパウンドスタートアップの考え方を推し進めています。ただ、estieの進め方は最初からすべてを設計するのではなく、事業部を次々と立ち上げてそれぞれが事業・プロダクトを創り上げていくことで検証を進める形です。
これはそれぞれの事業部が小さな1つの会社であるかのように”スピード”を重視する作戦であり、各事業の機動性を促進する組織体制として実際に成果を上げてきています。一方で、まだ少ない事業部数でありながら、各事業部で使われる技術等について、車輪の再発明が少しずつ見られたり、同じような課題に躓いていることが見えたりと、スピードを重視するがゆえにもったいない部分も見えてきました。
この”もったいない”を解消しつつもスピードを保つ(あるいは引き上げる)ためには、事業部を跨いで現場の課題を深く理解し、その解決をリード・実行していくことが必要不可欠であり、これがまさにスタッフエンジニアが担う「組織横断的な問題を解決したり、問題が発生しないように技術的な提案をしたりする」のミッションと合致します。
つまり、単一事業や単一プロダクトを運営する企業とは異なり、コンパウンドスタートアップを本気で目指しているという特異性があるestieだからこそ、実際に手を動かして技術課題に対して解法を実装し、技術の横串を通すリーダーとしてスタッフエンジニアが早い段階で必要と考えて期待役割を設定しました。
なぜ @kenkoooo に頼むのか?
一言でいうと「背中を預けられるから」です。
社内での実績をうまく説明できるかわかりませんが、実はコンパウンドスタートアップとして2つ目の柱となる事業部のメインプロダクトは @kenkoooo が最初の開発者であり、そのプロダクト自体を伸ばしただけでなく、新しい技術(Rust等)を持ち込んでチームメンバーを育てたり、そのチームに所属しながら他のチームの技術サポートをしたりと会社に大きなインパクトを残してきています。
…挙げればきりがないのですが、一番は「Staff Engineerをやってみたい?会社の事業を考えて技術選定をするということは自分の好きな技術を選べないということもあるかもしれないよ?」という質問への回答が決め手になりました。
Staff Engineerはやりたい。estieにはソフトウェアエンジニアとして成長しに来たわけではなく、この会社を最強の会社にしたいと思って入社した。そのために必要なことをやりたい。極論「明日からお茶くみしろ」って言われても、それが本当に必要なことならやる。全社と現場のつなぎ役になりたい。
今の事業部制は裁量が大きくて「あっちを待たないと」というのがないのが良い。一方で連携をしっかりやっていくことが必要で、それは結構難しいことであり、その役割を担う人が必要で、自分がやりたい。
会社のために貢献できることをやりたいとおもっていた。マネージャーのほうが成果を出せるじゃんって思ったこともあるけど、向いてないなって思っていたからこの方向性が見いだせたのはうれしい。
おねがいしまああす!
kenkoooo からのコメント
「すごいやっていきます」
estieの目指す姿 - あなたもスタッフエンジニアを目指しませんか?
今回は、マネジメントパスではないキャリアであるスタッフエンジニアについて、estieにおいての期待役割、なぜ必要なのか、なぜ @kenkoooo に頼むのかをご紹介しました。
ちょっと横道にそれますが、開発部門を見る立場として、僕はestieを「やりたい」という機会に溢れ、それを実現できる会社にしたいと思っています。
複数事業部が立ち上がるestieは、機会・選択肢の宝庫です。どんなときでも最善と思える選択肢を選び続けられるのであれば、我々は予想もしないところにたどり着けますし、これが「産業の真価を、さらに拓く。」というPurposeにつながると信じています。
目指すのは、だれもが役職関係なく最大限のパフォーマンスを発揮し、新しい機会によってその”最大限”を常に高められる状態です。たまに聞く「自律した組織を目指す」というスローガンをestieでは考えたことがないですし、すでに誰もが自律的に考え、職種なんて関係なく、事業推進のために質問も提案も実行も呼吸をするように行っています。
その上で、スタッフエンジニアはICとしてのキャリアパスをさらに押し広げる新しい役割であり、「”ICとManagerは対等”と言うけど、ICのキャリアパスはすぐに上限がある」という違和感に対する1つの解になればと考えています。
estieは本気でコンパウンドスタートアップを目指しているすため、活躍できる場がすでに無数にありますし、これからもどんどん生まれる会社です。タイトルに「1人目のスタッフエンジニア」と書いたのは、スタッフエンジニアを担うメンバーはこれからどんどん生まれていくし、採用していく会社になると考えているからです(1人では足りなくなります!)。
どんな機会があるのか興味がある方、自分もスタッフエンジニアを目指してみたいという方、とりあえず話を聞いてみたい方はぜひカジュアルに話を聞きにきてください!X(@tiwanari)で直接連絡を頂いても構いません!
また、記事の冒頭でもご紹介しましたが、スタッフエンジニア マネジメントを超えるリーダーシップの日本語化において解説を担当された増井さん( @masuidrive )との対談イベント(オフライン・オンラインのハイブリッド開催)を10月27日に行うので、そちらもぜひご参加ください!オフラインは懇親会もありますので、 @kenkoooo に直接いろいろ聞きに来てください!