はじめに
DPL Unit でソフトウェアエンジニアとして働いている和田です。最近、やっとこさ緑コーダーになりました。
さて今回の記事は、「estie が取り扱っているデータの可視化に取り組んでみた」という内容になっております。estie でどんなデータが使われているのかに興味を持って頂けると嬉しいです。
本編: estie のデータの可視化
可視化するデータ: estie UNLOCK DAY 公開データ
今年の 4/1 に estie UNLOCK DAY という estie のサービスで使われているデータを使ったハッカソンイベントが開催されました。(イベントレポートはこちら →ハッカソン『第1回 estie UNLOCK DAY』イベントレポート - estie inside blog)
今回は、こちらのイベントで公開されていた estie のデータの可視化にチャレンジしてみようと思います。
今回のテーマ: IT 企業が集まる駅はどこだ?
UNLOCK DAY で公開されていたデータは「ビル情報」「駅情報」「入居情報」「企業情報」でした。
私はずっと Web サービス系の会社に勤めてきた経歴ですので、今回は上記のデータについて特に IT 企業に注目して、IT 企業のオフィスという視点でデータの可視化をしてみたいと思います。IT 企業に務める人が多くいる場所を特定して、知的好奇心を満たしましょう。今回知りたいのは「IT 企業に務める人が多くいる場所」ではあるのですが、具体的に人数を調べるのは難しいため、ざっくりとオフィスの面積で代替して見積もることにしましょう(参考: オフィスの一人当たり面積の例3つ|一人当たり面積を決める際のポイント|estie magazine(エスティマガジン))
可視化 1: 駅とオフィス床面積
「ビル情報」と「駅情報」を組み合わせて、まずは全てのビルのデータを可視化してみます。
ビルの延床面積(= 建物の各階の床面積の合計)を、そのビルの最寄り駅に紐づけて、駅ごとの総面積を地図上にプロットします。
延床面積の合計値が高くなるにつれて、暗い赤色から黄色になるようにプロットしています。オフィス不動産業界で言うところの東京都心五区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の延床面積が特に大きいことが見て取れます。「オフィス街」でイメージする地域と、なんとなくイメージはあっていそうです。
具体的な駅名の面積上位 Top 10 を出してみると下記のようになっていました。なんとなーくイメージ通りではないでしょうか?
順位 | 駅名 |
---|---|
1 | 大手町駅 |
2 | 渋谷駅 |
3 | 東京駅 |
4 | 虎ノ門駅 |
5 | 日本橋駅 |
6 | 神谷町駅 |
7 | 品川駅 |
8 | 西新宿駅 |
9 | 三田駅 |
10 | 三越前駅 |
可視化 2: 駅と IT 企業のオフィス床面積
次に、「入居情報」「企業情報」も組み合わせて、「IT 業界の企業が入居しているオフィス区画の、駅ごとの総面積」を可視化してみます。なんとなく六本木とかに集結していそうなイメージがありますが、果たして……?
圧倒的豊洲。
具体的な駅名の Top10 は以下のようになっていました。
順位 | 駅名 |
---|---|
1 | 豊洲駅 |
2 | 渋谷駅 |
3 | 大崎駅 |
4 | 品川駅 |
5 | 西新宿駅 |
6 | 飯田橋駅 |
7 | 目黒駅 |
8 | 田町駅〈東京都〉 |
9 | 品川シーサイド駅 |
10 | 六本木一丁目駅 |
IT企業に関して、千代田区などには多くなく、渋谷(ビットバレー)に多いのはなんとなくイメージ通りでしたが、豊洲が一位なのは個人的にはかなり意外な結果でした。
業界に詳しいメンバーに話を聞いてみたところ、システム系の大手 IT 企業はコールセンターなどのために物理的に広い面積のオフィスを必要とするため、都心から少し外れて賃料の比較的安いエリアにまとまった区画を使うことがある、という知見を貰いました。なるほど。
まとめ
今回は estie 内のデータを使って
- オフィスの集中する駅の可視化
- IT 企業のオフィスが集中する駅の可視化
にチャレンジしてみました。
実際のところ、リアルアセットを取り扱う分野なので完全なデータを獲得することは難しく、上記のデータが現実とぴったり一致しているのかは怪しい部分もあると思います。だからといって全く無価値かというとそういうわけではなく、DPL Unit は商業用不動産業界の方々の意思決定をサポートできるようなデータプラットフォームになることを目指しています。
最後に(宣伝枠)
さて、最後に宣伝枠です。
本記事では過去のハッカソンイベントで公開した estie のデータの可視化に取り組んでみましたが、この度 Yahoo! JAPAN さん主催の Digital Hack Day 2022 に estie のデータを提供させていただく運びとなりました。是非 Hack Day に参加して estie のデータをチェックしてみてください!
※ UNLOCK DAY で公開したデータとは完全に同じものではないですがご了承ください。
今回の記事で取り上げたデータは estie のサービスを作るためのデータの一部です。他にも estie には様々な不動産データがあります。どんなデータをどのように使っているかなど、何か気になることがありましたら是非カジュアルにお話する時間をいただけると嬉しいです!