不動産テック企業estieでVP of Designをしている荒井(@rakenarai)です! estieではデザイン全般とフロントエンドの一部実装を担当しつつ、最近はデザインチームの構築に注力しています。
私は、2019年3月にestieの1人目デザイナーとして副業として携わり、2020年11月よりフルタイムへ切り替え今に至ります。前職はヤフー株式会社に新卒で2016年に入社し、estieでフルタイムでジョインするタイミングで退職しております。 estie創業から長きに渡り1人デザイナー体制で必要なデザインタスクに対応してきましたが、サービスとチームの成長もあって限界が見え始めたため、2021年からデザイナー採用を開始しました。その甲斐あって、1名の入社と2名の業務委託が決まり、現在デザイナーチームは4名体制になっております!
今年入社したデザイナーの記事も公開されているのでそちらもぜひご覧ください!
今回はデザイナー採用に注力している背景やestieが求めるデザイナー像を改めて言語化し、世のデザイナーの皆さんにestieを知ってもらいたく、筆を取りました!
そもそもあなたは誰?
本題に入る前に簡単に私の自己紹介をさせてください!
私は新卒でヤフー株式会社に入社しました。最初は新規事業系の部署に配属され、言える案件から言えない案件まで面白い経験を幅広くさせてもらいました。とあるタスクフォースをきっかけにYahoo! JAPANトップページを作る部署に流れつき、最終的にはYahoo! JAPANアプリやYahoo! JAPANトップページのデザイン・開発に従事しておりました。 一緒に働く仲間とテンション上がる案件に恵まれ、これといった不満なく最後まで楽しく仕事をしておりました!
学生時代にエンジニアリングに興味を持ち、スタートアップ数社でフロントエンドの実装を経験し、その後デザイン方面へと手を広げました。そのような流れから、コーディングとデザインの両方をヤフーでも担当することができ、自由に色々と経験させてもらっていました!
ポジティブな要素をたくさん書き連ねましたが、それでもヤフーを辞めてestieに入ったのにはもちろん理由があります。ヤフーを辞めた理由は、キャリア的に転職が不可避であることと転職の選択肢が多い期間が限られていることにふと気がついたからです。 当たり前じゃんって感じなのですが、こんな当たり前なことに気がつかなかったほど充実した楽しい日々だったのだなあとも思います。比較的若い今だからこそ取れる選択、そして自分なりのチャレンジとして貴重な時間を捧げられる環境はestieでした!
創業期ならではの未成熟な環境、その一方でオフィス不動産業界の課題の多さ、とりわけその課題の中でもデザインでレバレッジを効かせられるポイントの多さがチャレンジの場として魅力的に感じました。 ここら辺の話をしだすとキリがないのでこのくらいにしますが、私という人間とこれまでのキャリアはざっくりこんな感じです!
採用の背景
ずっとデザイナー1名で対応してきましたが、それにも限界を感じ始めてきていたので2021年の頭からデザイナーの採用に注力しております!
それまでは本当に色々なデザインに奔走していました… 採用注力の背景には「estie pro」という不動産事業者向けのSaaSの成長があります。
導入いただく企業様も続々と増えており、今年京都で行われたICCサミットの「スタートアップ・カタパルト」で優勝することもできました。 estieがプロダクトを通して挑む課題やこれまでの軌跡と成長性は以下の記事で紹介されていますので、是非ご一読ください!
ICCスタートアップ・カタパルト優勝と、これからのestie - estie inside blog
日に日に導入企業様の数も増え、プロダクトに対して様々なフィードバックをいただきます。いただくフィードバックから仮説を考えプロダクトに反映し改善を繰り返すためにも、更なる非連続な成長をするためにも今のチームを拡張していくことが急務です。 estieが作りたい世界の実現に向けて一緒に頑張るメンバーを探しています!
estieが探しているデザイナー
estieが探しているデザイナーをシンプルに言うと「コーディングできるデザイナー」です。詳細な必須スキルと歓迎スキルを記載した採用要件はデザイナー採用資料の以下ページの通りです! 採用活動をする中でエージェント様にも相談することがあるのですが、estieのデザイナー採用要件を伝えると大体「なるほど…結構難しいですね…」というようなコメントをいただきます。 また、他社のデザイナー採用担当者様とも情報交換させていただく際も「分かる…分かるけど…」という渋めの反応をいただきます。 そうです、本当になかなかこのようなスキルセットの方がいないのです!それでも私は曲げない!
ベースとなる考え方
estieにはデザイナーのジョブディスクリプションがあり、そのベースには「ギャレットのUX5段階モデル」があります。あまりに有名なモデルなためこれ自体の詳細なご説明は割愛しますが、2002年にJesse James Garrett氏が「Elements of User Experience」にてUXの要素を「戦略・要件・構造・骨格・表層」の5段階に分類して定義したものです。 現時点では、estieのデザイナーはジョブディスクリプションにて5段階モデルを横断的に実行することを規定しています。得意領域や各要素に置く比重の違いはあれど、基本的なスキルとスタンスは5段階を一気通貫実行することを志向するチームでありたいと考えています。 もちろん、プロダクトやチームのフェーズによって柔軟にアップデートしていきたいと思っており、その意味で「現時点では」と記載しました。
同じく現時点での定義となりますが、estieでは最も具象寄りに位置する「ユーザーが視覚的に認識するデザイン」を意味する表層レイヤーのスキルにHTML/CSS/JavaScriptでのコーディング力も含めています。
したがって、現在estieのデザイナー4名は全員がこのベースを満たしています。私がデザイナーがコーディングできることを大切にする理由の2点を順にご説明します!
estieでデザイナーがコーディングできることを大切にする理由①
1つ目の理由は、ユーザーが視覚的に認識するデザインは「Figmaで作られたUI」ではなく「(estieの場合は)ブラウザで表現されるUI」だからです。
estieでは、デザイナーが最適なプロダクトの体験をブラウザの世界まで届け切るということを大事にしています。経験上、いくら精緻にデザインツールでUIを整えてもテキストボックスのサイズや行間等の扱いの微妙な違いから、デザインツールとブラウザで印象が異なることがあります。
その差を埋めようとデザインツールで努力するのはかなりしんどい上に生産的でないと感じており、ブラウザで見た時に最適なUIに調整できるスキルをデザイナーが持つことが(今のフェーズには)大切だと思っています。 適切な例えかどうか分かりませんが、レストランのメニュー表にある写真通りの料理が提供されなかったらがっかりするように、実際にユーザーが接触する面まで責任を持ちたいと考えています!
estieでデザイナーがコーディングできることを大切にする理由②
2つ目の理由は、エンジニアとの連携を高次元でスピーディなものにするためです。
estie proのフロントエンドにはVue.jsを採用しています。エンジニアと同じくVue.jsの環境で開発を行うことができれば、提供したい体験をエンジニアと密に連携してブラウザで再現することができます。 また、実装しやすいUIの意識を持つことができる上に、内部のロジックの理解が進み、その知見は要件を決める際に役立ちます。 Vue.jsにはアニメーション関連の便利なディレクティブ(v-transition)があり、それらを駆使し、最適なインタラクションを詰めることも可能になります! 実際の開発も、デザイナー⇄エンジニアで双方向にパスしながら進めています。現にestieのデザイナーは適当なモックデータを作り、必要なcomponentを作成しpropsでデータの受け渡し・emitでイベントの受け渡しをして静的なページと簡単な動作を作ってからエンジニアと連携するケースもあれば、apiとの通信等の実装がエンジニアによって対応された後にスタイルを指定したりcomponentを分割したりするケースもあります。 こうして高次元でスピーディな連携がエンジニアと行われます!
最後に
前述の通り、estieのデザイナー採用要件をエージェント様や他社の採用担当者様に話すと「難しくない?」という反応をいただきます。それは私も1年弱採用活動を行ってきた中で感じていますが、以下の観点から要件は変更せずに継続しようと思っています!
estie proは不動産事業者様にご利用いただくVertical型のSaaSであり、オフィス不動産取引における日々の業務に活用され、より良い業務フロー・意思決定を支援する存在であること その役割は、ユーザーの業務、すなわち経済活動をサポートする重要性を持っていること 経済活動に直接寄与する分、プロダクトの質と改善スピードの両方にこだわる必要があること 巨大でありながらIT化による進化の可能性を秘めたオフィス不動産に大きなインパクトを産み出すためにはそのこだわりが大切だと思っていること estieは新鮮で正確なデータ・使いやすいUIを備えたプロダクトと、プロダクトと一緒に導入企業のサクセスにコミットするアカウントマネージャー(世間的にはカスタマーサクセスという呼称の方が馴染みが深いかもしれません)によって導入いただく企業様と一緒に成長します。 デザインはその重要な1ピースです。 導入いただく企業様と共に課題を探し、そのソリューションを提供することによって、これまで経験したことない感動と変革をデザインの力で実現したいと思います!
デザイナー(に限らずですが)全力募集中です!カジュアルに話聞いてみたい!とか何でも大歓迎ですので、お気軽にお問い合わせください!
Twitter:@rakenarai
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