こんにちは、estieに入社して1ヶ月半の山本亮介です。
まだ会社に馴染んできた段階ですが、忘れないうちに入社エントリをということで私の入社まわりの体験を紹介いたします。
【プロフィール】山本亮介(やまもとりょうすけ)
2018年に東京工業大学情報理工学院博士課程を中退し、SoundHound Inc.日本支社で音声アシスタントのバックエンド開発に携わる。
2023年4月にestie入社。学業や業務に詰まると競技プログラミングを始める癖がある。競技プログラミングの他、自然言語処理、文字コード、地理情報が好き。
今までのキャリア
大学では情報工学をやっていて、学部時代にお世話になった教授の研究室に流れで入り、いつの間にか博士課程まで始めていました。
しかし、研究用のデータセットをこねくり回すのでなく、実社会で使われる製品を作りたいという思いが強まったため、ちょうどAtCoderJobsで募集をかけていたSoundHound Inc.の日本支社に入りました。日本では鼻歌検索で有名な会社ですが、本業としては音声アシスタント開発を行うということで私も日本語の車載音声アシスタントのバックエンド開発を行っていました。
当時から自然言語や地理情報のことは好きだったため、日本語の音声入力から高速に住所情報を検索するモジュールを作ったり、日本語の口語・文語の双方の文法を認識するモジュールを作ったり、英語向けに書かれたコードベースの多言語対応もしていました。また、svnで管理されていたコードベースや独自言語で書かれたビルドシステムを優秀な同僚とチームを作って改善していくといったこともしていました。
コードベースはきれいになり会社は上場も果たしたのであとは安泰だと思っていたのですが、昨今のアメリカの不景気に耐えきれず日本支社はリストラの対象となってしまいました。
estieとの出会い
特に転職も考えないうちに転職活動の場に放り出されたわけで、最初はとりあえず前と同じような待遇の外資を…と探していたものの、大手はどこも採用凍結中という状況でした。そこで日本の大きすぎず小さすぎないITベンチャーをと探していたところ、ちょうど(二回目)AtCoderJobsのスカウト機能でestieからの誘いが来ました。
estieは前職での元同僚でもあるkenkooooが移籍した先だと聞いていてどんな面白い会社なんだ…と気になってもいたので、とりあえず話を聞いてみることとしました。
estieでの選考
スカウトはestie マーケット調査の開発の業務でいただいたのですが、最初のカジュアル面談で「実は地理情報とか扱いたくて…」と話すと、次の面接からはデータチームのフローに乗っていた気がします。
データチームに入るにはスキル面で不足している部分(例えばSQLをまともに書いたことがないとか!)はあったのですが、 面接の雰囲気から他の部分でカバーしつつキャッチアップしても大丈夫そうだったり、入れば面白い地理データに触ることもできそうで、入社した後でもチーム間異動が簡単だということも後押しになりそのままコーディング面接に進みました。
終わってみるとAtCoderJobsでメッセージをもらってから1ヶ月でオファーが出るという、聞いていた通りのスピード選考となりました。
他に選考を受けていた会社はあまり空気がマッチしなさそうだったり、途中で採用が凍結されてしまったりしていたため、特にオファーを断る理由もないと思い入社を決めました。
最後はとりあえず飛び込んでみるかという気持ち(これは前職や学生時代も同様)で入りましたが、選考時の印象のままの働き方をできています。
入社してからの印象
前職の日本支社はほぼ全員がバックエンドの開発を行っており、フロントやビジネスは本社の担当だったのですが、estieは同じオフィスの6,70人だけで会社の全ての業務を行わなければなりません。
すると出社するだけでまわりから営業の話が聞こえてきたり、ちょっと顧客との会議に同席してみないかと誘われたりします。私はデータチームという顧客からは一番遠そうな部門にいますが、自然と顧客や顧客が求めているもののイメージがつかめるというのは開発のモチベーションにもなっています。
選考の中ではチーム異動が簡単だという話が出てきましたが、コードを書いた人があちこちのチームに散っていて話を聞くのが大変な反面、様々なチームと接点を持つことができています。
また、チーム異動せずとも他のチームのコードで気になったことがあれば気軽に聞きに行ったり修正を送りつけることもできています。
また前職と大きく違う点としては、どんなことでもすぐにドキュメントを書く文化が浸透しているということがあります。さすがに読みやすく編集されているものは多くはありませんが、ちょっと気になった程度のことでもJiraのコメントやConfluenceに追記されていくので、大抵の疑問はとりあえず社内文書から検索すれば解消されたり聞くべき人が分かるというのは日々の業務で役に立っています。
現在はデータチーム一丸でデータ基盤の移行作業を行っています。
私は移行作業の途中から参加と言う形になりましたが、1ヶ月半くらいでキャッチアップがほぼ完了し、ゴリゴリとデータパイプラインのコードを書いています。移行作業の傍ら気になったオープンソースの地理データと会社のデータを組み合わせてかっこいいPoCを作ってみたり、地理マスタデータの改善案を考えたりしています。
最後に
estieはまだまだ小さい会社ですが、だからこそ手の届く範囲に様々な仕事が転がっています。自分に合う仕事があるのだろうかと悩まずともカジュアル面談でいくらでも相談できるので、とりあえず飛び込んでみるかという気持ちで応募してみてください!