エンジニアの松本です。Rust、何もわからない... #7を開催いたしました。
今回はマップボックス・ジャパン合同会社のyukinaritさん、株式会社ペイルドの森雄祐さんにご登壇いただき、estieからはSWEのyassanが登壇しました。
それぞれのスライドが公開されていますので、当日にお話いただいた内容とともに紹介いたします。
Rustで高速な広告配信サービスを作っている話
5年以上Rustでシステムを作り続けているというマップボックス・ジャパン合同会社のyukinaritさんからは広告配信サービスをRustで開発している事例を紹介いただきました。
安全性に対してのソフトウェアのサポートが手厚い部分を中心に、C++に匹敵する性能が出せる点、開発に必要な物が揃っており生産性が高い点などにRustの良さを感じているそうです。ベンチマークツールやPGOを駆使してパフォーマンスを上げておられ、アーキテクチャと合わせてスケールアウトしやすい設計が説明されていて、非常にRust向きな開発をされていると感じました。ニッチなライブラリがGoと比べて少ないと感じることもあるが、そういう場合は自分たちで開発してOSSとして公開していると話されていました。
不動産データの複雑さをRustで解きほぐす話
estieのyassanさんからは新規プロダクト立ち上げ時のデータモデリングをRustのenumを使いながら進めていく際の様子をお話しいただきました。C++・Pythonと比較しながらRustがあっている理由を解説いただきました。
もともとはチームメンバーのスキルセットに合わせてPythonを利用していたのですが、Rustに切り替えた方がむしろうまく行った(よく言われている懸念は障壁にならなかった)ということでした。
estieでもRustの良さが活かせる色々なプロジェクトでRustが使われており、盛り上がりを感じます。
VecDeque再訪
www.slideshare.net
株式会社ペイルドの森雄祐さんからはVecDequeの構造についてお話しいただきました。イベントの前の週にRust 1.68.0がリリースされ、VecDequeの const fn new
の stable化と Vec
からの変換が O(1)
保証されるという変更があったためホットなトピックでした。
Rustの標準ライブラリは構造体についてどんなときに使うべきかのコメントも多く書かれていて、使いやすいですね。
次回2023/05/22に開催します
次回は5月に開催予定です。 登壇者とLTタイトルは近日中に公開予定です。ぜひご参加ください。