オフィス不動産データの魅力

こんにちは!
今回はオフィス不動産データの魅力について話させていただきます!
先日のVPoE青木の記事にもあった通り、estieでは日本最大級のオフィスビル情報データベースを構築しています。

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不動産データは"ニッチ"なデータなのか?

これはサービスリリースをしてからよく聞かれています。

結論からいうと、オフィス不動産データは、建物情報だけで完結するものではなくものではなくさまざまなデータと組み合わさってそのポテンシャルを最大限に発揮するものだと考えています。

そのため、ニッチというよりはむしろたくさんのデータソースを使いながら顕在・潜在の課題を解決することのできる最高に面白い題材だと思っています。

そもそもオフィス不動産データとは

estieでは、オフィス賃貸に必要なあらゆるデータを「オフィス不動産データ」としています

たとえば、新丸の内ビルディングが地上38階建、というのが建物情報。11階のある区画に空きがある、というのが募集情報です。

estieが扱うオフィス不動産データ(一部)

左下に「推定賃料」とありますが、estieでは独自に収集した学習データを元にオフィス賃料を収集し、高精度で推定できています。

業界の課題

オフィス不動産業界の課題を一言でいうと

データドリブンな意思決定ができていない

です。例えば、渋谷区だけでも約4000棟のビル、数万のフロア数があり、そのテナント情報・募集情報は足で稼ぐことでしか得られません。

オフィスを借りる側には

  • どこにどんなオフィスがあるかわからない
  • そのオフィスの中でどこが空室になっているかわからない
  • 仮に空室の場所がわかっても、どのオフィスが自分たちの会社に最適で、いつ移転するのがいいかわからない

など課題があり、意思決定をデータドリブンに行うのが非常に困難です。借りる側だけでなく、貸す側(デベロッパーなど)としても

  • 賃料はいくらに設定するべきか
  • どこに新たにビルを建てるべきか
  • 大規模な開発を行ったら、どんな人が集まるのか

などをデータドリブンに意思決定・予測することは困難です。

これらの課題の根幹は

網羅的なオフィス不動産データベースが存在しないこと

だと考えています。

オフィス不動産データの現状

上に記載のデータは、推定賃料(将来予測含む)を除けばすでに存在しているデータです。
しかし、正確にいうと世の中にバラバラに存在しているデータがとても多いです。また、ある程度まとまったデータがどこかに存在している場合でも、データ形式がまちまちだったりします。

わかりやすい例でいうと、「新丸の内ビルディング」の表記は以下の5パターンが有ります。

  • 新丸の内ビルディング
  • 新丸の内ビル
  • 新丸ビル
  • 新丸の内ビルジング
  • 新丸の内ビルヂング

物件名称だけでなく、住所や建物の階数なども表記が揺れているケースがほとんどです。そしてこの物件情報をベースとしながら、募集情報・テナント情報なども紐付けて管理しなければならないので、数多のソースから一つのデータベースを構築するのは至難の業です。

課題解決のためのデータパイプライン構築


上記の課題とデータの現状の差分があるため、estieでは現在

  • データの網羅性
  • データの鮮度
  • データの質

を保てるようデータパイプラインを構築しています。

データソースが多岐に渡り、重複物件・募集情報などを独自のアルゴリズムで処理する必要があるため、上の3つを保つために日々よりよい構成をアップデートしています。

さまざまなデータソースとの組み合わせ

冒頭で「建物情報だけで完結するものではなくものではなくさまざまなデータと組み合わされる」といいましたが、例えば今後成約事例のデータ・企業の詳細情報・地理情報・・などを用いて、

  • 企業がどのタイミングで、どこに移転するべきか
  • どこにどんなビルを建てるべきか

を要因込みで推定できる可能性もあります。

企業がどのタイミングで、どこに移転するべきか

estieではオフィス探しをシンプルにするサービスを提供しているため、企業のオフィスニーズや実際に成約した情報がわかります。この情報がたまっていくことで、企業の動向のデータ(例えば資金調達など)と組み合わせることで最適な移転タイミングや、最適な立地の分析が可能になります。

どこにどんなビルを建てるべきか

estieでは、地理データを構築しています。たとえば、これと賃料推定データや人流データを組み合わせることで都市開発の影響分析をする土台を作れます。

地理データと銀座の人流データ(イメージ)

このようにオフィス不動産では課題解決のためにできることがたくさんあり、それは既存の業務の効率化を超えて新しい価値を提供し続けられます!

おわりに

estieでは採用強化中です!
オフィス不動産の意思決定をもっとシンプルにするべく、一緒にデータパイプラインを構築することや、データを用いてプロダクトをリードしたいエンジニアを募集しています!
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