福岡でホテルを改修・再販へ　エー・ディー・ワークス

エー・ディー・ワークス（ADW）は、福岡市中央区で取得・改修した「クインテッサホテル福岡渡辺通 Comic&Books」の営業開始を発表した。約2億円を投じた大規模改修を経て、一棟再販を予定している。

福岡市のホテル市場は回復局面にある。J-REIT保有ホテルの賃料収入は、コロナ禍の底値から月坪2万円前後まで回復し、キャップレートは4.2%前後と低水準で推移している。専有坪単価は350万円台と、ピーク時（2019〜2020年）の400万円台から調整した水準にある。インバウンド需要の回復を背景に、バリューアップ型投資には好機といえる（2025年時点、「estie J-REIT」を元に編集部にて調査）。

物件は築16年のホテルで、2025年3月に同社福岡営業所が取得。宴会場を男性専用キャビンフロアへ転換するなど、収容人数の増加と機能性向上を図った。約1万冊の漫画を揃えたライブラリーや大浴場も備え、訪日客需要を見据えた仕様となっている。

2億円という改修投資は相当規模だが、賃料収入の回復とキャップレートの安定を背景に、投資回収を見込む。ADWは従来の住宅・オフィス中心の一棟再販事業から、ホテルアセットへと領域を拡大。同社は2034年に税前利益200億円を目指しており、新規アセットでの実績構築を急ぐ。

物件概要

• 物件名称：クインテッサホテル福岡渡辺通 Comic&Books

• 事業主：株式会社エー・ディー・ワークス

• 運営会社：株式会社クインテッサホテルズ（コアグローバルマネジメント）

• 所在地：福岡県福岡市中央区清川2-6-23

• 最寄駅：福岡市地下鉄七隈線「渡辺通」駅 徒歩約10分

• 竣工年月：2009年