横浜市・藤が丘駅前で再開発が始動 東急
東急は2025年12月15日、横浜市青葉区の東急田園都市線「藤が丘」駅前で再開発事業の認可を取得した。東急と学校法人昭和医科大学が連携し、病院・駅前ショッピングセンターの建替えや駅前広場の整備を進める。施行者は昭和医科大学で、施行面積は約2.2ha、事業完了は2035年度を予定している。
計画は3つの街区で構成される。公園・病院街区では昭和医科大学藤が丘病院を建て替え、地上14階・地下2階、延床面積約2万3,100坪、高さ約60mの新病院(584床)を整備する。商業・住宅街区では藤が丘駅前ショッピングセンターを建て替え、地上10階、延床面積約4,540坪の住宅・店舗複合施設を新設する。駅前広場街区には約820坪の交通広場を整備し、バス・タクシー・一般車の乗降場を設ける。
藤が丘駅前地区は交通利便性と緑豊かな環境を兼ね備え、医療が充実したエリアとして親しまれてきた。一方で施設の老朽化や土地利用の課題を抱えており、今回の事業により「駅前施設・病院・公園」が一体となった駅前拠点の形成を目指す。
東急は田園都市線沿線で駅周辺の再開発を加速させている。川崎市の鷺沼駅前では2025年度に着工し、地上32階・高さ約133mの複合施設を含む約2.3haの再開発を進める。同駅と藤が丘駅は急行で1駅の距離にあり、2031年の鷺沼駅再開発完了、2035年の藤が丘駅再開発完了と連続的に沿線価値の向上が見込まれる。横浜市内では2025年1月に青葉台駅周辺でも横浜市・東急・UR都市機構が協定を締結し、築55年超の青葉台プラーザビル建替えを視野に入れたまちづくり検討を開始した。田園都市線沿線では、二子玉川やたまプラーザ、南町田グランベリーパークに続く駅前再開発の動きが神奈川県内に広がっている。
事業概要
事業名:藤が丘一丁目地区土地区画整理事業
施行者:学校法人昭和医科大学
所在地:神奈川県横浜市青葉区藤が丘一丁目
最寄駅:東急田園都市線「藤が丘」駅
施行面積:約2.2ha
事業認可:2025年12月15日
事業完了予定:2035年度
昭和医科大学藤が丘病院(建替え)
敷地面積:約4,990坪
延床面積:約2万3,100坪
規模:地上14階/地下2階(高さ約60m)
主要用途:病院(584床)・店舗・駐車場等
スケジュール:2026〜2028年度に準備工事、2035年度に新公園整備完了
藤が丘駅前ショッピングセンター(建替え)
敷地面積:約1,240坪
延床面積:約4,540坪
規模:地上10階(高さ約31m)
主要用途:住宅・店舗等
スケジュール:2026〜2029年度に解体・建築工事、2030年度以降に工事完了
交通広場
面積:約820坪
施設:バス乗降場、タクシー乗降場、一般車乗降場、上屋等
スケジュール:2030年度以降に工事着手、2031年度以降に工事完了