「福岡天神センタービル」建替に着工、延床約2万坪 野村不動産・竹中工務店

野村不動産と竹中工務店は2025年12月16日、福岡市中央区天神の「(仮称)福岡天神センタービル建替計画」に着工した。地上21階・地下3階、延床面積約2万坪の複合ビルで、オフィスと商業施設を備える。竣工は2028年度を予定している。
計画地は福岡市営地下鉄「天神」駅から徒歩1分、明治通りと昭和通りに面する。地下鉄駅直結の南北貫通通路を設け、地上バス停と連携した交通結節点を形成。低層部に広場空間を配置し、屋上には玄海灘を望むテラスラウンジを設ける。環境面ではCASBEE福岡Sランク相当、BELS認証(ZEB-Oriented)を取得予定で、福岡市「グリーンボーナス」の第一号認定も受けた。
本計画は福岡市が推進する「天神ビッグバン」の一環である。同プロジェクトは2015年に始動し、2025年3月末時点で93棟が建築確認申請を提出、74棟が竣工した。2025年には「天神住友生命FJビジネスセンター」「ワン・フクオカ・ビルディング」など大型ビルが相次ぎ完成し、2030年代までに計120棟の建替が計画されている。
天神駅徒歩10分圏内の募集面積は、大量供給を受け2025年前半に5万坪超まで急増したが、直近では約2.5万坪に落ち着いている(「estie マーケット調査」を元に編集部にて調査)。ただし高賃料帯のビルではテナント誘致に時間を要するケースもあり、市場には濃淡がみられる。本計画は2028年度竣工予定で、供給ラッシュが一巡した後の市場投入となる見通しだ。
物件概要
名称:(仮称)福岡天神センタービル建替計画
事業主:野村不動産株式会社、株式会社竹中工務店
設計:株式会社竹中工務店
施工:竹中・西鉄建設・九州特定建設工事共同企業体
所在地:福岡県福岡市中央区天神2丁目198番1外
最寄駅:福岡市営地下鉄「天神」駅 徒歩1分
着工:2025年12月16日
竣工予定:2028年度
規模:地上21階/地下3階
面積:敷地面積 約1,472坪/延床面積 約20,878坪