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豪州BTRに本格参入、鹿島建設とPro-investが最大1,500億円投資へ

鹿島建設の豪州子会社 Kajima Australia は2025年6月、現地の不動産投資・運営会社Pro-invest Groupと共同で、豪州の賃貸住宅(BTR=Build-to-Rent)市場に特化したプラットフォームを立ち上げた。初期投資規模は約500億円で、5年内に1,500億円程度まで拡大させる計画だ。

第1号案件としてシドニー市内で約300 戸規模のBTRを開発。移民増と深刻な住宅不足で逼迫する賃貸マーケットを取り込み、安定した賃料収入を狙う。

鹿島建設は2015 年、豪州中堅ゼネコンIcon Coへ出資して同国市場に本格参入し、2024年にはElanor Investors Groupと組み、2億5,000万豪ドル規模の物流開発プラットフォームを立ち上げるなど、ホテル・物流分野で事業基盤を築いてきた。今回のBTR展開は住宅セクターでも収益柱を増やす布石になる。

一方のPro-invest Groupは2010年設立。豪州・ニュージーランドで32軒・約6,000室のホテルを運営し、運用資産残高は約30億豪ドルに達する。ホテル開発で培ったESG実装力や収益マネジメントを活かし、BTRでも開発から運営まで一気通貫で担う体制を整える。

ファンドの出資者構成は現時点で未公表だが、国内外の機関投資家から幅広く資金を募り、住宅不足の緩和と長期安定利回りの双方を目指すスキームとして構想されている。今後はメルボルンやブリスベンなど主要都市への展開も視野に入れる。

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