心斎橋駅至近オフィスビルの一部を取得、Osaka Metro
大阪市高速電気軌道株式会社（Osaka Metro）は2025年3月、大阪市中央区心斎橋駅至近のオフィスビル「郵政福祉心斎橋ビル」について、区分所有権の一部を取得した。売主は一般財団法人郵政福祉で、今回の取引では物件全体の4割強相当が動いた。
物件は大阪メトロ御堂筋線「心斎橋駅」徒歩1分、堺筋線・長堀鶴見緑地線「長堀橋駅」徒歩5分と、高い交通利便性を誇る。延床面積は約4,078坪で、鉄骨鉄筋コンクリート造の地上11階・地下2階。1983年竣工と築古ではあるが、現在は満室で稼働していると見られる。このうち、Osaka Metroは、低層部の1～7階および地下1階の一部を今回取得している。
買主のOsaka Metroは、近年鉄道事業に加えて不動産領域での積極的な投資を展開しており、2024年には上本町駅直結の「メトライズタワー大阪上本町」や、弁天町駅前「ベイタワー再生事業」など、駅直結開発を推進してきた。中期経営計画2025では「駅まち一体型開発」を掲げており、本物件も心斎橋駅直近という立地特性を活かした沿線価値最大化の一環と位置付けられる。
南船場三丁目を含む心斎橋エリアでは現在、ヒューリックやJR西日本不動産開発などが共同で推進する「（仮称）心斎橋プロジェクト」が進行中である。延床面積約14,000坪、地上28階建の商業・オフィス・ホテル複合ビル計画で、2026年にまとまったオフィス区画が新規供給される見込みだ。御堂筋および長堀通に面したこの一帯では、地権統合や土地の高度利用が進行中であり、再開発余地の高い中規模ビルに対する取得需要も高まっている。
物件概要
物件名称：郵政福祉心斎橋ビル
買主：大阪市高速電気軌道株式会社
売主：一般財団法人郵政福祉
取引価格：非公表
所在地：大阪府大阪市中央区南船場三丁目11番18号
最寄駅：大阪メトロ御堂筋線 心斎橋駅 徒歩1分／堺筋線・長堀鶴見緑地線 長堀橋駅 徒歩5分
竣工年月：1983年11月
規模：地上11階・地下2階
面積：延床面積 約4,078坪