渋谷駅至近のオフィスビルを取得 エー・ディー・ワークス

エー・ディー・ワークスは、渋谷区道玄坂一丁目の「SNT渋谷ビル」を取得した。売主のシンニッタンは鍛造品製造大手で、同年4月にスパークス・グループ傘下のARTS-3によるTOBが成立し非上場化している。本件売却は、非公開化に伴う資産整理の一環とも見られる。
物件は渋谷駅から徒歩約3分、玉川通り沿いに立地する。セルリアンタワー向かいという視認性の高いロケーションだ。1989年竣工のSRC造10階建てで、延床面積は約207坪。コンパクトなフロア構成ながら、曲線を描くシルバーの外壁とガラス張りファサードが特徴的な外観を持つ。
エー・ディー・ワークスは富裕層向け収益不動産事業を主力とし、仕入れからバリューアップ、販売、管理までのバリューチェーンを展開する。同社は2017年に隈研吾氏がデザイン監修した「AD-O渋谷道玄坂」を開発しており、道玄坂エリアでの開発実績を持つ。築36年の本物件に対し、同社のバリューアップノウハウを活かした再生が想定される。
道玄坂エリアでは現在、渋谷マークシティ隣接地で地上30階建ての大型複合ビル開発が進行中だ。2027年竣工予定の同プロジェクトでは、オフィス棟に加えラグジュアリーホテル「TRUNK HOTEL」の出店も決まっている。駅周辺の再開発が進む中、既存ビルの価値向上余地にも注目が集まる。
物件概要
物件名称:SNT渋谷ビル
買主:株式会社エー・ディー・ワークス
売主:株式会社シンニッタン
所在地:東京都渋谷区道玄坂1-9-2
最寄駅:JR山手線ほか「渋谷」駅 徒歩約3分
竣工年月:1989年1月
規模:地上10階/地下2階
構造:鉄骨鉄筋コンクリート造
延床面積:約207坪