平塚市でマルチテナント型物流施設を建設 三菱倉庫

三菱倉庫は神奈川県平塚市で、マルチテナント型賃貸物流施設を開発する。1970年から稼働していた自社倉庫5棟を建て替え、延床面積は旧施設の約2.8倍となる約14,600坪に拡大する。本プロジェクトは、同社が経営計画で掲げる資産回転型ビジネスの一環で、2030年度をめどに売却し、投資回収速度と資産効率の向上を図る方針だ。
建物は鉄骨造4階建のスロープ式メゾネットタイプで、1階と3階にトラックバースを設置する。最大8テナントに分割可能で、賃貸面積は倉庫約12,700坪、事務所約680坪。新東名「厚木南IC」から約1.3km、東名「厚木IC」から約3kmと、高速道路アクセスに優れた立地に位置する。
平塚市の大神エリアでは、圏央道・東名・新東名にアクセスしやすい地の利を背景に、2016年以降「MFLP平塚」シリーズや「DPL平塚」など延床1万坪級〜数万坪規模の物流施設が相次いで供給されている。大手デベロッパーによる開発が進んだことで、同エリアは広域配送を担う物流拠点として存在感を高めている(「estie 物流リサーチ調査」を元に編集部にて調査)。
これまで三菱倉庫の国内物流施設は自社利用が中心だったが、本件は資産回転型ビジネスとして国内初の試みとなる。荷役・輸配送・流通加工・国際輸送など、同社のロジスティクス機能も提供可能で、物流事業とのシナジー創出を見込む。
物件概要
事業主:三菱倉庫株式会社
所在地:神奈川県平塚市大神
アクセス:新東名高速「厚木南IC」から約1.3km、東名高速道路「厚木IC」から約3km
着工:2026年夏~秋(予定)
竣工予定:2028年春~夏
規模:鉄骨造 地上4階
構造:スロープ式メゾネットタイプ、トラックバース(1階・3階)
面積:敷地面積 約7,350坪、延床面積 約14,600坪(倉庫 約12,700坪、事務所 約680坪)
設計・施工費:約132億円
その他:最大8テナント区画に分割可能