平和島の物流ビル「A棟」がリーシング完了、東京流通センター

東京流通センター(TRC)は、2023年8月に竣工した平和島のマルチテナント型物流施設「物流ビルA棟」が今年4月にリースアップし、同社が運営する全物流ビル約12万坪が満床稼働となったと発表した。A棟には約50社が入居し、貸付面積約4万7,000坪をすべて消化した。
A棟は地上7階建・延床面積約61,000坪。1〜3階を最小144坪からの小割区画とし、4〜6階は最大1フロア約7,800坪を確保するなど、都心エリア最小クラスのフレキシブルな貸室を実現した。東京モノレール「流通センター」駅徒歩1分、首都高速羽田線出入口1kmという都心・空港至近の立地を生かし、ラストワンマイル需要と多頻度配送の双方を取り込む。
A棟に入居する企業を賃貸借面積別に見ると、300坪~500坪のテナントが32%と最も比重が大きく、次いで500坪~1,000坪が23%となった。3PLの賃借割合は27%程度にとどまり、業種別では産業機器開発が16%、イベント・映像関連企業が11%と続いた。
同社は平和島を中心とした運営管理ノウハウを活かし、2017年10月より自社保有以外の物流施設の運営管理受託を進めている。今年4月には南海電鉄の業務提携を発表しており、自動運転トラック等をはじめとする次世代モビリティや貨物鉄道輸送との連携を活用した東京・大阪間の幹線輸送経路構築に取り組んでいる。物流の一等地と言われる平和島で長きに渡り事業を行ってきたTRCの今後の動向に注目が集まる。
物件概要
物件名称:物流ビルA棟
事業主:株式会社東京流通センター(TRC)
所在地:東京都大田区平和島6-1-1
最寄駅:東京モノレール「流通センター」駅徒歩1分
竣工年月:2023年8月
規模:地上7階/屋上駐車場
延床面積:約61,000坪
基準階面積:約7,800坪
天井高:1階5.7m/2〜6階5.5m