アパホテル3物件など8物件を取得 日本ホテル&レジデンシャル投資法人
日本ホテル&レジデンシャル投資法人は2025年11月12日、国内不動産8物件を197億円で取得すると発表した。取得予定日は同年12月2日。資産規模は492億円から689億円へ約40%拡大する。本取得の背景には、大江戸温泉施設への依存度を下げながら、スポンサーであるアパグループのサポートと独自ネットワークを組み合わせた外部成長戦略がある。
取得予定資産は、ビジネス・シティホテル4物件(合計122億円)とアコモデーション施設4物件(合計75億円)で構成される。アパホテル3物件はアパグループから取得し、大阪市(48.5億円)、福岡市(39.3億円)、松山市(12億円)に所在する。賃料体系は固定賃料に加え、年間基準売上高超過分の10%を変動賃料として受け取る仕組みで、ホテル売上の成長を直接享受できる。
本取得により、ポートフォリオに占める大江戸温泉施設の比率は59.3%から42.4%へ低下し、ビジネス・シティホテルが27.3%、アコモデーション施設が30.3%へ拡大する。単一テナントへの依存度を下げ、リスク分散を進める狙いだ。アコモデーション施設では、堺市のソルプラーサ堺(35.2億円、総戸数169戸)など4物件を取得し、うち3物件はアパグループのブリッジ機能を活用した。
本取組みに伴い、みずほ銀行がコ・アレンジャーとしてシンジケート団に参加し、レンダーフォーメーションはメガバンク2行体制となる。新規借入の調達条件は借入期間3年で0.600%と、従来の0.800%から改善。資産規模拡大とポートフォリオ分散の進捗が評価された。2026年5月期の1口当たり予想分配金は2,008円と、従来予想から2.0%上昇する見込みだ。
物件概要
ビジネス・シティホテル(4物件)
物件名称:アパホテル〈なんば北 心斎橋駅前〉ほか3物件
取得予定価格:合計122億円
所在地:大阪府大阪市、福岡県福岡市、愛媛県松山市、神奈川県厚木市
竣工:1991年〜2007年
規模:地上10階〜11階
延床面積:約568坪〜約1,536坪
客室数:109室〜165室
アコモデーション施設(4物件)
物件名称:T's garden 東尾久、ヘスティア千葉駅前、パークスクエア北松戸、ソルプラーサ堺
取得予定価格:合計75億円
所在地:東京都荒川区、千葉県千葉市、千葉県松戸市、大阪府堺市
竣工:1994年〜1998年
規模:地上5階〜地上15階・地下1階
延床面積:約703坪〜約4,580坪
総戸数:48戸〜169戸