国内データセンター開発特化ファンドの資金調達を完了、アレス・マネジメント

アレス・マネジメント・コーポレーションは2025年6月、日本国内のデータセンター開発に特化するファンド「Japan DC Partners I LP」の資金調達を完了した。エクイティ・コミットメント総額は約24億米ドル(約3,500億円)に達し、AI・クラウド需要の急拡大を背景に国内最大級のデータセンターファンドとなる。
ファンドは東京都および周辺県でITロード合計約240MWの3つのキャンパスを開発する計画で、再生可能エネルギー由来電力や高効率冷却システムを導入し、高いサステナビリティ基準を充足する。
アレスはクレジット、プライベートエクイティ、不動産など多様な戦略で約5,460億ドル(2025年3月末時点)の運用資産残高を誇る世界的オルタナティブ投資会社であり、その潤沢な資本力と旧GCP由来の物流施設用地ネットワークを組み合わせて国内デジタルインフラ市場での存在感を高める方針だ。開発・運営は、GCPインターナショナル買収で取得した専門事業体Ada Infrastructureが担い、70名超の専任プロフェッショナルが複雑なデータセンタープロジェクトを推進してきた実績を有する。
主要投資家にはカナダ年金制度投資委員会(CPPIB)が約1,930億円をコミットしたほか、GLPも参画した。CPPIBはアジア太平洋地域におけるデータ需要の継続的拡大を強調し、長期的なリスク調整後リターンを見込むとしている。
ファンド概要
ファンド名称:Japan DC Partners I LP(データセンター開発プロジェクト)
運営会社:アレス・マネジメント・コーポレーション
主要投資家:カナダ年金制度投資委員会(CPPIB)、GLP等
投資エリア:東京都および周辺県
投資規模:約3,500億円
ITロード規模:合計約240MW(3キャンパス)