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味の素、東京・京橋の本社ビルを売却

味の素、東京・京橋の本社ビルを売却

味の素株式会社は2025年5月、東京都中央区京橋一丁目所在の本社ビル(土地・建物)の譲渡手続きを開始した。2025年度内に競争入札で譲渡先を決定し、売買契約と引渡しを完了する計画である。帳簿価額は5,500百万円で、譲渡益は現段階では未定とされる。

物件は1991年竣工の本館14階地下2階・別館6階地下2階、延床約6,060坪、敷地約668坪を有する。東京メトロ銀座線京橋駅徒歩3分、JR東京駅徒歩10分の昭和通り沿いに立地し、基準階約275坪の高グレード仕様で長年自社利用されてきた。

同社は2030年までの経営ロードマップにおいて、成長投資を研究開発やデジタルヘルスなど高収益分野へ集中させ、ノンコア資産の圧縮によるアセットライト化を推進している。老朽本社の大規模改修よりも、ZEB Ready認証と高度なBCP機能を備えるTODA BUILDING(2026年度稼働予定)へ賃借移転することで、人財・技術・顧客・組織の連携を強化し、無形資産の価値向上を図る考えだ。

味の素は川崎事業所(約11万坪)や東海・九州など国内に複数の生産・研究拠点を保有している一方、2022年には川崎工場跡地の一部を売却するなど遊休資産の処分を進めてきた。今後も固定資産ポートフォリオの最適化を継続し、創出したキャッシュを優先分野へ再投資する方針とみられる。

京橋一丁目の大規模敷地は再開発余地が限られる希少アセットであり、J-REITや外資系アセットマネジャーの関心が高い。容積最大化やホテル・オフィス複合への建替えなど多様なバリューアップシナリオが想定され、入札競争は熾烈になる見通しである。

物件概要

  • 物件名称:味の素本社ビル

  • 買主:未定(競争入札で決定)

  • 売主:味の素株式会社

  • 取引価格:未定(帳簿価額 約5,500百万円)

  • 所在地:東京都中央区京橋1丁目15-1

  • 最寄駅:東京メトロ銀座線 京橋駅 徒歩3分/JR山手線 東京駅 徒歩10分

  • 竣工年月:1991年6月

  • 規模:本館地上14階・地下2階、別館地上6階・地下2階

  • 面積:延床約6,060坪/敷地約668坪

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