シドニーにて大規模複合開発 「Rozelle Village」始動、三菱地所

三菱地所は、オーストラリア・シドニーにて現地住宅デベロッパーPERIFA Capitalと共同で進める複合開発「Rozelle Village」について、開発許認可を取得し、プロジェクトの本格始動を発表した。着工は2025年下期、全体竣工は2028年上期の予定だ。
本計画では、ラグジュアリー住宅に加え中所得者層向けアフォーダブル住宅を合わせた総戸数227戸のプロジェクトであり、幅広い居住ニーズに対応する。開発地は主要幹線道路Victoria Roadに面し、シドニーCBDから車で約10分という高いアクセス性を有する。さらに、2032年にはシドニー中心部を走る地下鉄の新駅開業が予定されており、交通利便性の一層の向上が見込まれる。
同プロジェクトは、累計約20億豪ドルに上る三菱地所のオーストラリア投資戦略の一環である。かつて「Balmain Leagues Club」があった歴史的なヒルトップの土地に位置し、Rozelle/Balmain地区の伝統的街並みに調和した開発を目指す。敷地内には大型スーパー、飲食店、コミュニティスペースも整備し、地域住民と共生する都市拠点の形成とエリア活性化を図る。
三菱地所は既にシドニーにて、ウォーターフロント再開発「Putney Wharf Residences」や、CBD隣接の「One Sydney Harbour」「One Circular Quay」など、商業機能を複合した高所得層向け住宅開発を展開しており、いずれも都市の成長と富裕層ニーズを捉えた戦略的案件である。Rozelle Villageとの協同により、同社は富裕層向けからアフォーダブル住宅まで裾野を広げ、オーストラリアをグローバルポートフォリオの中核市場へ育成する構えだ。
案件概要
所在地:152 Victoria Rd & 204 Darling St, Rozelle/Balmain NSW(シドニーCBD西方約4 km)
開発主体:PERIFA Capital(Versatile Group)、三菱地所
計画敷地:約2,217坪
延床面積:約11,175坪
規模:3棟・地上14/15/16階建
総戸数:227戸(ラグジュアリー住宅:168戸/アフォーダブル住戸59戸)
用途:住宅・商業・オフィス
着工:2025年下期
竣工:2028年上期