福岡都市圏に新物流拠点「ロジシティ須恵」着工、福岡地所
福岡地所は7月1日、糟屋郡須恵町で開発を進めるマルチテナント型物流施設「ロジシティ須恵」の新築工事に着手した。自社「ロジシティ」シリーズとしては4棟目で、設計デザインを国際建築集団スノヘッタに委託し、シリーズの外観・ロゴを刷新した初弾物件となる。竣工は2026年9月末を予定し、延床約5,995坪のほぼ全てを賃貸面積に充当する計画である。
本開発の注目点は、その戦略的な立地選定にある。本計画地は九州自動車道「福岡IC」から約3km、福岡都市高速「粕屋」出口から約4kmに位置し、福岡空港まで6km、博多港まで15kmと、陸・海・空すべての輸送インフラにアクセス可能で、福岡都市圏および九州広域配送のハブを狙う立地特性を備える。
倉庫は梁下有効天井高5.5〜6.5m、床荷重1.5t/㎡、柱間11.5mのボックス型常温仕様で最大2テナントが入居可能。垂直搬送機2基、荷物用EV2基を標準装備し、将来的なコンベア増設にも対応する計画だ。屋上には自家消費型太陽光発電を設置し、非常用発電機も備えるほか、庫内空調や断熱パネルを採用して作業環境を高めるなど、ESG・BCP両面で持続可能性を確保した。
福岡地所は2024年竣工の「ロジシティ小郡」で得た運営知見を踏まえ、首都圏に比べ供給の少ない福岡圏物流市場でハイクオリティ施設を継続的に供給し、テナントのニアフィールド物流需要と自社アセットストックの拡充を両立させる方針である。
施設概要
名称:ロジシティ須恵
事業主:福岡地所株式会社
所在地:福岡県糟屋郡須恵町大字植木字豆塚1501番1 他
最寄駅:JR香椎線 酒殿駅 徒歩約15分
建物規模:S造 地上4階(倉庫3階、中2階事務所)
延床面積:約5,995坪
竣工年月:2026年9月(予定)