導入事例

【座談会】 コロンビア・ワークス × estie  情報調査・管理をDXへ

本レポートは、住宅新報 2025年9月16日号より転載許可をいただき掲載しております。 (https://www.jutaku-s.com/newsp/id/0000064209)


【座談会】 コロンビア・ワークス × estie  情報調査・管理をDXへ

(左から)

コロンビア・ワークス 取締役 営業本部長 魚住剛氏

コロンビア・ワークス 投資第二部 松永麟太郎氏

estie 執行役員 エンタープライズソリューション事業本部 事業責任者 齋藤文也氏

estie マーケットリサーチ事業本部クライアントソリューション2部サクセスエキスパートマネージャー 寺境萌乃氏

――スピード感を持って。

魚住 「従前の案件管理では実は、簡素な内製システムや他社サービスを活用していた。estieが提供している賃貸住宅データサービス『レジリサーチ』に魅力を感じて、『案件管理』も同じestieブランドで統一させ、24年末に活用を始めた。賃料相場などで調査の不可欠な仕入れや管理業務でもデジタル化を志向しており、導入を決めた」

――デジタル化を志向。

寺境 「当社の『レジリサーチ』は、全国230万棟の賃貸住宅データベースで、建物概要や募集家賃の情報、過去数年分の賃料データを部屋単位で網羅する。地図上で簡便に検索でき、情報収集が容易になる。ワンクリックでデータ化し、分析や資料作成時に役立つと導入各社に評価されている。ポータルサイトに都度アクセスする手間がなくワンストップで完結する」

――ワンストップで完結。

齋藤 「当社には、ディベロッパーや仲介・管理業務などの経験者が在籍し、不動産業界での知見を持つ強みがある。導入各社と情報交換し、当社の開発担当者は訪問ヒアリングも実施している。多忙な皆さんの業務を知って〝使いやすさ〟を追究し、高い技術力で進化・深化し続けている各機能で各社のニーズやペイン(お金を払ってでも解決したい課題)に応えている」

――使いやすさの追究。

寺境 「一方、不動産取引業務を支援する『案件管理』は、物件情報をアップロードして登録した物件データを地図データと自動で連携する。チーム内で最適に情報集約や共有ができ、意思決定の迅速化を支える。当社のサービスは、専任者の伴走支援も特徴にある。最新ツールの定着化には会議で必須で使うなど、業務の中に組み込むことが秘訣の一つにあり、活用方法の改善策もアドバイスする」

コア業務の時間を創出

――活用の定着化も支援。

松永 「ベテラン社員は当初こそ戸惑いがあったが、情報収集や資料作成の容易さを〝体感〟し、最新ITツールに慣れた若手社員を中心に活用が定着した。地図上で表示できる分かりやすさや、各種データをその場で確認し、社内の全体会議で情報共有が円滑化している。主観的バイアスがなく、客観的データに基づく説明を行える。意思決定が一層スピーディーになった」

――意思決定が迅速になっている。

齋藤 「業務の効率化やデータの利活用など、導入の目的は各社で異なる。今後もそれらの課題の解消に資する様々なソリューションを提供する。1月に当社は、不動産業界のAI(人工知能)の活用を支援する研究開発組織『不動産AI Lab』を設置し、サービスの研究開発を加速している。取り扱いデータの拡充や、支援を強化し、皆さんのビジネスの〝可能性〟を広げていく」

――研究開発を加速して。

松永 「業務のデジタルシフトによって、業務時間をより良く上手に活用できるようになってきた。従前の情報収集や調査に掛かっていた時間を一層効率化し、本来業務の時間が創出しやすくなっている。大手企業と差別化するための当社の競争優位には、業務の〝スピード感〟にあると自負している。その迅速な業務遂行で、世の中のニーズをタイムリーにつかんでいく」

――本来業務に注力する。

魚住 「当社は〝ものづくり企業〟であるとの思いを胸に刻んでいる。そこに一番注力したい。情報収集や調査の事前準備は可能な限り効率化し、コア業務の時間を創る。様々な角度からデータを分析し、事業の〝最適解〟を導いていく。若手社員の多い企業のため、全社員がDXのビジネス変革を前向きにとらえる意識が強い。持続可能な当社の成長と発展を図っていく」