オフィスビルの資産価値最大化のため、estie マーケット調査でリーシング業務を高度化

東急株式会社

100年に一度と呼ばれる再開発が進められている渋谷。渋谷ヒカリエ、渋谷スクランブルスクエア、渋谷ストリームといった大規模ビルを開発・運営する東急株式会社は、その中心的存在として街づくりを推進されています。

今回は、ビル運営事業部 運営第一グループ 営業企画担当の福島様にグループとしてのミッションと、estie マーケット調査のご活用についてお聞きしました。

「渋谷にしっかり働ける環境を作る。それを通してオフィスビルの資産価値を最大化することがミッション」

− 事業内容について教えてください。

弊社は東京城西南地区で街づくりをやっている会社で、不動産や鉄道、商業など、人々の生活に関わる全般的なサービスを提供させていただいている会社です。その中でも私が所属しているチームは、主にオフィスビル区画のマーケティングとリーシングをやっているチームでして、なるべく早く、今募集に出ている区画を借りていただけるお客様を見つけることがミッションです。そのためにもオフィス業界の情報を仕入れて、戦略を練って、マーケティングするということを日々行っております。

− その中でも大事にされていることはございますか。

当社は街づくりの会社ですので、いろんな生活の側面から社会を支えていくことが大事だと思っております。その中でも働く環境を街に作っていくことは非常に重要だと思っておりますが、渋谷には働くための場所が長い間不足してきました。現在手掛けている一連の開発を機に渋谷にもしっかり働ける場所を作る、そして大きい会社も小さい会社もこの場所で成長していける場所を作っていくということが、会社の長期的なミッションですね。

「情報を集める時間がもったいない」

− オフィスの情報を調べる上で困っていたことはありますか?

オフィスのリーシングやマーケティング活動をする上で、それに資する情報が非常にとりにくい、整理しにくいという環境がありました。一般的にウェブで検索しても当然出てこないし、仲介会社さんとか、テナントさんとか、ビルオーナーが分散して情報を持っている状況で、それを一個一個営業部員やマーケティングの担当者がヒアリングをして回らないと情報が手に入ってこないという具合です。

− そのような情報はどのように管理をされていたのですか?

社内で今まではexcelベースで、もらってきた情報を一個一個入力して整理をしていました。ビルの数が非常に膨大になるので、そのエクセルの整理も担当一人つけてという形です。ただ、やっぱり人が変わってしまうと情報が分からなくなってしまったりとか、excel表自体非常に管理がしにくいので、ほかの人がパッとマーケット情報を取りたいと言っても、その人がいないと情報がうまくとれないみたいな課題感がありまして、何とか改善しなければいけない、と思っていました。募集に出たビルの値段を決めるときであったりとか、新しく開発をしていく時にどういうふうに設計し値段を決めていこうみたいなことを考えるときに、競合のビルの値段が中々わからないとか。自分たちの過去のトレンドも結構丹念に調べて行かないとわからないみたいなことがある一方、意思決定自体はクイックに時間をかけずに決めていかなければいけないので、情報を集める時間がなかなかもったいないっていうのが課題感でしたね。

「手元で情報がすぐにわかるので毎日使っています」

− 導入後の変化について教えてください。

特に今回コロナの影響で募集物件が非常に増えてきており、マーケットの環境の変化もかなり早くなってきています。それらをスピーディーに把握して、自社の空室をどういう値段で出していこう、どういう展開で営業を組んでいこう、と戦略を立てる上で、手元でやっぱり情報がすぐにわかるっていうのは非常に便利だなと今感じながら使わせていただいています。導入して本当によかったなと思いながら毎日使っています。

営業部員、あるいはマーケットの担当者が拾ってくる情報も個別の情報で深みがあるのですが、estie マーケット調査の情報はやっぱり網羅性が高いというのが素晴らしい点だなと。人の情報交換の中では、あの網羅性はやっぱり再現できないなと思っています。そういう意味では、営業マンが持ってくる情報と合わせてですね、網羅性の情報ともう一歩ちょっと深い情報とミックスしてより良い判断ができるようになったなというのが非常にいい点だと感じています。

− よく使われる機能はございますか?

テナント情報のデータはありがたく使わせていただいております。特に昔は営業チームに新人が入ると、全ビルを回らせてテナントの看板の写真を撮ってもらって、それをまたexcelに書き起こして、みたいな形でやっていた時代もありました。実際に自分たちが気になるビルについて、今どんなテナントが入っているのかなというのをマーケティングデータとセットで見ることができるということは、戦略を立てる上でスムーズにいろんなことが考えられて便利だなと思っています。

e賃料推定の部分も凄い期待をしています。オフィス物件というのはすごく個別性が高いので、AIが賃料を自動で推計して出してくれると言うのはなかなか難しいんじゃないかなと最初思っておりました。実際今使ってみるとなかなかいい線の数字が出てくるなという事もありまして、我々が全く普段関心を寄せてなかった物件についても他の物件と比べることができるようになりました。多分我々のマーケティングの知識みたいな感覚値も、そのe賃料推計がサポートして広げてくれているという感覚がありますね。

「既存のビジネスに精通しているからこそ変えられる」

− 導入を判断する上での決め手は何でしたか?

世の中全体でデジタル化が進む中、オフィス賃貸業のデジタル化がなぜ進まないかというのは、やっぱりそれなりの理由があって、今の慣習を一足飛びに飛び越して、デジタルで全部スクラップアンドビルドしていくということではないと思っています。業界慣習の背景をちゃんと理解して、その慣習の一部を生かしながら、デジタルとミックスさせていくっていうスタンスがないと、この業界でデジタル化を進めていくのは難しいと思います。その中でいくとestieさんは、ITの仕組みに精通しているというだけではなくて、オフィスビルの賃貸を自分たちで実際にやっていた業界経験者なので、業界慣習の部分を含めたボクらのとてもリアルな現場感を理解してくれていて、それを踏まえて業界課題をプロダクトにしてとして届けてくれていると思います。ちょっとほかの会社では余人に変え難い、唯一無二の存在だなと思いましたね。

− 今後の不動産業界の展望はどのようにお考えですか?

コロナのこともあり、不動産業賃貸業も変化を求められていて、既存の枠組みでの賃貸サービスだけでは必要な価値を提供し切れない場面が出てくるのではと考えています。お客様が求めている働く環境を良くしたいとか、暮らしの環境を良くしたいとか、あるいは遊びの場を良くしたいというニーズに対して、床の提供だけでは必ずしも充分ではない、ということを不動産業界全体が気づき始めているのかなと。ひょっとしたら、過去のマーケットとかビジネスモデルも少し崩して、次の新しいことをやらなきゃいけない可能性もあると思っています。新しいことを踏み出すのって、やっぱり既存のマーケットとビジネスモデルがちゃんとわかっていて、顧客のニーズと自社のビジネスの両面をしっかり考えていくことが必要だと思うので、今まで以上にマーケティングが重重視されると思っていますし、それをタイムリーにこなさなければならないと思っております。そういった意味でもestieさんのような不動産にも技術にも精通している会社が、この業界に新しい風を吹き込んでくれることは、とてもありがたいことだなと思っています。

− 最後に、他の不動産業界の方へ一言いただけますか?

estie マーケット調査については正直本音を申し上げると、競争戦略という観点でいけば、本当に本当に便利なので、うちだけでとどめておきたいという気持ちもあります。しかし、やはり業界各社全体でオフィス及び業界のデジタル化を進め、産業としての生き残りをはかっていかないといけないと思うので、積極的にほかの会社さんにも使ってもらいたいと思っています。非常に便利だと思うので、それで不動産業界全体が効率化されて業界他社さんも一緒に新しい不動産の仕組みを考えていける土台になるのであれば、僕はほかの会社さんにもestieの利用を進めていきたいなと思っていますね。

力強いメッセージありがとうございます。お忙しい中、貴重なお時間をありがとうございました!

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