SOHOとは何か?

  • 2020/05/20

SOHOってなんだか、皆さんご存知でしょうか?

SOHOとはアメリカ合衆国のニューヨーク、マンハッタンにあるブティック街で、かつては多くの芸術家がアトリエを構えていたことで知られる、、、とオシャレな街の解説を始めたいところですが、今回は町の解説ではなく、“SOHO”と呼ばれる働き方のトレンドについてのお話です。

昨今の働き方改革の中では、ノマドワーカーや在宅ワーカー、フリーランスなどがその認知度をグングンと伸ばしてきています。人によっては特定の企業法人と契約を結ばないため、大規模なオフィスを必要とせず近隣のカフェ、もしくはシンプルな執務スペースの確保を目的として極めて小さいオフィスを契約するケースが増えてきています。

またそういったフットワークの軽いフリーランサーなどにとっては最早オフィスをアウトソーシングする必要がなく、“究極の職住近接”として自宅の一部を個人オフィスとして利用する人達も増えてきています。今回解説をしてく“SOHO”とはそういった人たちを指す言葉です。

“Small Office / Home Office”の頭文字をとった言葉で、小さなオフィスや自宅でビジネスをする事業形態を指しています。財団法人日本SOHO協会が示す定義としては「ITもしくはICT(information and communication technology)情報通信技術を活用して事業活動を行っている従業員10名以下程度の規模の事業者」としていますが、実際にはSOHOには明確な定義が与えられていられるわけではなく、フリーランスや在宅ワーク、個人事業者、社員が1人または夫婦だけの会社などを指す場合のほか、内職などによる仕事を含む場合もあるようです。

また、近年そういったフリーランサー/在宅ワーカーが増えたことで多くの事業者がSOHOとして働くのにちょうどいいオフィスを探していることにより需要が伸び、SOHO向けに間取りなどがなされている“SOHO物件”なるものも登場してきています。

今回はそんな“SOHO”として働くことのメリットや、SOHOが向いている業種・業界、どんな物件がSOHOに向いているのかなどを紐解いていきます。

SOHOにはどんな業種が多い?向いている業種は?

朝起きて着の身着のまま仕事が開始でき、飲食や休憩時間も自由、しかも住居とオフィスが一体のため満員電車にも揺られる必要もないSOHOは何とも理想的な就業環境のように思えますが、そんなSOHOには一体どのような業種が向いているのでしょうか?

一般的にSOHOとして働いているワーカーが多いとされる業種はライターやプログラマー、デザイナー、Web制作など、基本的には俗人的ではなく、個人として手に職をつけているような業種が多いことが特徴です。こういった業種のワーカーは基本的に関係会社などとの日々の打ち合わせが少なく、どちらかと言えばある一定期間の時間をかけて客先に成果物を提出するスタンスの仕事が多く、個人の裁量を大きく持って業務をこなすため基本的にはソロワークで日々仕事をしていることが多いという業種です。

加えて、ITやインターネットが大きく普及・進歩した現代では、書類や資料、成果物の作成等もノートパソコン一台あれば成立するようになった業種も多くなったため、昨今のSOHO物件の需要の増加につながっています。2020年4月現在ではコロナウイルスなどの影響によりリモートワークが強く推奨されている企業も多い中で、多くの企業やビジネスパーソンがオフィスの存在意義やこれからの在り方を考え直していることも多いかと思います。今後リモートワークや在宅ワークが社会的にさらに広く普及していった場合、このSOHOという働き方も一層認知度を高める可能性があります。

逆にSOHOで営業がなかなか難しい業種としては、飲食業や販売業などが挙げられます。上記で挙げたライターやプログラマーと違い、日常的に対人でのコミュニケーションが当然となっている業種や、人々が多く集まる繁華街に店舗を構えているからこそ成立をしているような業種は沿革から店舗の運営をすることは現状難しいです。

SOHOとして働くことのメリット・デメリット

上記で書いたように、働き方としてはだいぶフレキシブルなものを可能にするものですが、実際のメリットとしてはどんなものが考えられるでしょうか?もしくは反対に、どんなデメリットが考えられるでしょうか?

メリット①職場環境を自由に選択可能

SOHOワーカーは基本的には賃貸ビル内に事務所区画を借りるのではなく、住環境を兼ねているため住宅物件の中にオフィス区画を自ら設けることになります。そのため、物件内にはオフィス特有の巨大な什器などは存在しないため、執務スペースとリビングスペースの分けや導線など、職場環境を自分好みにカスタマイズできるというメリットがあります。

また勤務開始時間や全体の労働時間、働く時間帯なども縛られる必要がないため、自分好みにストレスがないように設定することが可能です。長時間の集中が苦手な人はこまめに休憩をとることができますし、朝がどうしても苦手な夜型人間のタイプのワーカーは午後から深夜にかけてが執務時間、なんて言う区切りも実現可能です。

メリット②仕事の量や内容の調節が可能

特定の企業法人に雇用されている場合、基本的には会社側から与えられた規則やルール、肩書に応じて働き方や業務内容ついては決定していきますが、SOHOワーカーは自分で仕事を獲得しなければいけない代わりに、どの仕事を受けるか、もしくは受けないかを決定するのも自分次第です。雇用されている立場では振られた仕事を「気分が乗らないから」や「自分のポリシーにそぐわないから」などと個人的な理由をつけて断ることはなかなか難しいですが、SOHOワーカーではその判断も含めすべての裁量が自分にあるため、自らの信条に沿った仕事の獲得を実現することができます。

デメリット①すべて自己責任!

これは個人事業主になるにあたっては当たり前すぎるともいえるSOHOワーカーのリスクですが、当然自分一人で非俗人的に行うワークスタイルのため、酸いも甘いも自己責任ということになります。例えば、仕事一つを受注するにあたっても、自ら発注先への営業活動や、受注後の契約関係の法務業務、捺印・発送作業長の庶務業務などについても当然自分の時間を割いて行う必要があり、本業以外の業務に割かないといけない時間は雇用されている会社員よりかは圧倒的に多くなり、必然的に稼働時間が長くなることが予想されます。仕事以外の面でも年末の確定申告業務など、雇用されている立場であれば会社がサポートしてくれるような煩雑且つ期限や法的・財務リスクが高い業務についても一つ一つ調べながら自己のリスクにおいて確実に遂行していく必要があります。業務に必要な備品の整備など、会社勤めであれば経費で精算が付くようなものも、自費で負担となります。仕事が軌道に乗り、収入が安定すれば金銭的な余裕は生まれるかもしれませんが、時間とコストを天秤にかけて考えるとどこが損益分岐点かという判断は非常に難しいものです。昨今ではコロナウイルスで多くの個人事業主が破産となるような衛材状況もありましたが、そういった不測の事態や社会情勢の変化によるダメージをもろに受けてしまうというところもSOHOワーカーが抱える大きなリスクの一つであると言えます。

デメリット② 上記でSOHOワーカーとなるメリットの一つに職住近接があるという話を上げましたが、これは逆にとらえれば日常生活の空間の中に職場という概念が入り込み、プライベートと仕事の境目が曖昧になるというデメリットにもなり得ます。様々な社会インフラが整い、パソコン一台で膨大なタスクの処理が可能となった現代ですが、リモートワークや在宅ワークが現実的に可能となった現代でも多くの企業がまとまったオフィスを賃貸するメリットの一つの中にプライベートと仕事の環境をあえて切り離し、従業員の生産能率が上がるということを主張する意見もあります。そういった中でプライべートと仕事という概念が非常に密接に存在するSOHOという執務環境は、厳しく自らを律することができる人にこそ向いているといえるかもしれません。

SOHOワークにぴったりな物件とは?

SOHOとして利用する物件と一般的なオフィス用途で使われる事務所には契約上大きな違いがあります。事務所用途のほかに住居用途も兼ねるSOHO物件は、あくまで住居用途として不動産賃貸契約を結ぶことになります。事務所用途として契約した物件は基本的に24時間稼働が難しい上に、寝泊まりができません。住居として契約をするわけですから、一般的な不動産運用のルールも基本的には住居用途のものに準ずることになります。例えば専有部のそとに事務所の看板を設置することはできませんし、税務上の問題で事務所を持たない扱となり、法人登記ができません。

運用上の懸念点としても、SOHO物件の多くがマンション内に存在するようなケースが多いため、職種上来客が多いような場合は不特定多数の部外者がマンション内に立ち入ることになります。これは自分以外のマンション入居者にとってはセキュリティ上当然望ましい環境ではないため、セキュリティ導線などについて他の人の迷惑とならないような物件を選定する必要があります。

SOHO物件を選定するにあたり、上記の課題以外にも、専有部内の間取りについてもよく考えなくてはなりません。SOHO物件として一般的に望ましいとされているのは「居室空間が2つ以上ある」物件です。SOHOワークにおけるデメリットでも説明した通り、職住近接である代わりに、プライベートと仕事の線引きが非常にあいまいとなるSOHOではできるだけプライベートの居住空間と仕事用の執務スペースと極力分けることができる間取りであることが望ましいと言えます。例えば1Kの物件のリビングスペースで寝室、リビング、オフィスを兼ねようとすると、プライベートと仕事の混在はもちろんのこと、来客があった場合、自らのリビングスペースに客人を招かなくてはなりません。

注目を集めるSOHO

冒頭で紹介したように、近年働き方改革が大いに進み、企業という枠組みにとらわれずフリーランサーや在宅ワーカーとして手に職をつけ、好きなこと・特異なことを生業として生活をするという選択肢がかつてよりもぐっと身近なものになっており、その流れの中でSOHOやSOHO物件も大きな注目を浴びるようになっています。

ストレスフリーな執務環境を自ら整え、仕事を人生を営むためのツールではなく、人生そのものとしてとらえることができるようにと生まれたこの概念はまさに現代の働き方を象徴するものですが、反面これまでは一般的に雇用側が処理してくれていた様々なリスクを個人がそれぞれに管理しなくてはなりません。個人の時代と呼ばれる現代に誕生したSOHOですが、そういった時代の先端を行く働き方を実践するためには、上記で挙げたようなメリット・デメリットをよく整理したうえで、実施することの是非について熟考したうえで取り組まなくてはなりませんね。

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