新丸ビルを大解剖!丸の内のオフィス事情も徹底解説!

中村 優文(Masanori Nakamura)

目次

  1. 新丸ビルの基本情報
  2. 旧「新丸の内ビルヂング」の再開発事業
  3. スタートアップ向けのスペースも
  4. 主な入居企業
  5. 丸の内仲通り
  6. おわりに

東京駅と地下直結、大手町・有楽町と隣合わせのこの丸の内エリアには多くの大企業本社が居を構え、長い間日本の経済成長の中心地として発展してきました。「丸の内OL」という言葉が流行ったことからもわかる通り、「オシャレで素敵な街」という印象を抱いていらっる方も多いのではないでしょうか。

今日はそんな丸の内でも、以前紹介した「丸の内ビルディング(通称: 丸ビル)」と並んで丸の内の象徴とも言える、「新丸の内ビルディング(通称: 新丸ビル)」を紹介します!

丸の内のオフィス【今後の展望】事務所利用の特徴とメリット

日本を代表する企業が数多く名を連ねる名実ともに日本一のオフィス街である丸の内。今回はそんな丸の内エリアに迫っていきたいと思います。

新丸ビルの基本情報

東京駅と地下直結しており、行幸通りに面した一等地にそびえ立つのが、新丸の内ビルディングです。

外観

基本情報

名称新丸の内ビルディング
住所東京都千代田区丸の内1-5-1
竣工2007/4/19
開業2007/4/27
高さ197.6 m
階数地上38階 地下4階
敷地面積10,021.31㎡(約3,031坪)
延床面積195,489.67㎡(約59,135坪)
事業者三菱地所

旧「新丸の内ビルヂング」の再開発事業

丸の内ビルディングと同様に、現在の新丸の内ビルディングは元々あったビルが建替・再開発されたものです。

旧新丸ビル

出典: http://www.uraken.net/rail/travel-urabe62.html 1952年に「新丸ノ内ビルヂング」として8階建のオフィスビル(当時はこの高さでも高層ビルだった)が建築されましたが、周囲のオフィスビルと共に平日昼間以外は閑散としたシャッター街となってしまう様子をメディアから「丸の内のたそがれ」と揶揄されたこともあり、丸の内の街並みを変貌すべく三菱地所が一念発起して「丸の内マンハッタン計画」を1998年から実施しました。既存オフィスビルの建替が次々と進められる中で、この新丸ビルの建替は目玉事業の1つとして、様々な工夫が施されました。

まずデザイン面では、イギリスの有名建築事務所である「Hopkins Architects」がコンセプトデザインを担当し、長らく日本経済を支えてきた丸の内エリアの歴史性を踏まえた上で、行幸通りの向かいに立つ丸の内ビルディングとの関係性と、東京駅・皇居との調和を意識したデザインを実現しています。

規制面では、ビルの収益性向上を企図して容積率(=敷地面積に対する延床面積の割合のこと。これが大きければより高いビルを建築しやすくなる。)を引き上げる、東京駅赤レンガ駅舎の上空の空中権を買い取って容積率を移転することで、建物としての容積率を最大限引き上げることで大規模超高層建築を実現することができました。

機能面では、それまでオフィスばかりが立ち並んでいた丸の内エリアでは珍しく、地下1階から地上7階にわたる大規模な商業施設を兼ね揃えています。

中でも特徴的なのが、7階(商業施設エリアの最上階)の「丸の内ハウス」と呼ばれるエリア。ここにはいくつもの飲食店が入居しており、エレベータホールでは日替わりでクラブミュージックが流れるなど、大人な雰囲気が演出されています。 夜には丸の内の綺麗な夜景を一望でき、デートスポットとしても人気です。

スタートアップ向けのスペースも

ビジネス面での特徴的として、当時は先進的だったインキュベーション施設「EGG JAPAN」を9階に開設し、有望なスタートアップ企業に割安で提供したり、イベントやミートアップを頻繁に開催して企業同士の交流の場を提供しています。

eggjapan

出典: https://www.egg-japan.com/office?js-hash=voice-area

主な入居企業

それでは、新丸ビルの現在の入居企業を見てみましょう!

金融・ファンドカーライル・グループ、三菱UFJリース他
素材メーカーAGC
プロフェッショナルファームモリソン・フォースター外国法事務弁護士事務所、伊藤見富法律事務所他
その他パソナ・グループ、シンプレクス・フィナンシャル・ホールディングス他

新丸ビルに限った話ではありませんが、「士業」と呼ばれる弁護士・税理士などの資格に基づいて事業を展開している事務所は、一般的にオフィスの金銭負担力が高いと言われ、好立地のオフィスビルにも多く入居しているという特徴があります。

(「四大法律事務所」と呼ばれるトップ法律事務所のうち、3つの法律事務所が丸の内・大手町地区に居を構えています。)

丸の内仲通り

丸の内・大手町地区を南北に貫く「丸の内仲通り」は、丸の内ビルディングや新丸の内ビルディングが建て替えられる以前はあまり特徴のない通りでした。 ですが今では、「丸の内再生プロジェクト(別名: 丸の内マンハッタン計画)」により約10年の歳月をかけて改革され、高級ブティック誘致・歩道の拡幅・街路樹の植え替え・イルミネーションを初めとする様々なイベントや催し物等の工夫が施されることで、少しずつ街に賑わいを集め、今では休日でも買い物・観光客が往来する街並みを作り上げました。

おわりに

度々メディアでも東京駅と共に露出することの多い「新丸の内ビルディング」。オフィスビルとしての印象が強いかもしれませんが、商業施設や飲食店も充実しているため、ショッピングやデートにもオススメのスポットです!

丸の内・大手町エリアはオフィスとしての人気も依然として底固いため、移転を考えていらっしゃる企業の皆さんにとっても注目のエリアかもしれません。

これからも丸の内エリアや、その他のエリアについてもまとめていきますので、お楽しみに!!


estieで新丸の内ビルディングを見る

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監修

執筆者
中村 優文(Masanori Nakamura)
経歴
早稲田大学大学院卒業。大学院時代では未踏スーパークリエータに認定される。その後、三菱地所に入社し物流施設のアセットマネジメントや営業に従事。 不動産業界の知見とエンジニアリングの知見両方を持ち合わせており、estie proのプロダクトマネジャーとして活躍。 フットワーク軽く社内イベントをよく開催する。
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