丸の内のオフィス【今後の展望】事務所利用の特徴とメリット

中村 優文(Masanori Nakamura)

目次

  1. 日本最古のオフィス街!? 丸の内の歴史とは
  2. 元祖オフィス街・丸の内エリアの特徴と今後の展望は??
  3. 丸の内の今後の展望
  4. 終わりに

日本を代表する企業が数多く名を連ねる名実ともに日本一のオフィス街である丸の内。また東京駅の開業よりも前から、日本初のオフィスビルと言われている「三菱一号館」が建てられていたエリアでもあり、非常に長い歴史を持つオフィス街でもあります。過去には「月曜から金曜の街」と言われていたこともありますが、再開発を繰り返し、今では多くの商業施設が軒を連ねる街に変化し、今後もまだまだ再開発が予定されている注目スポットです。今回はそんな丸の内エリアに迫っていきたいと思います。

日本最古のオフィス街!? 丸の内の歴史とは

丸の内に最初のオフィスビルができるまで

丸の内の歴史を紐解くには江戸時代まで遡る必要があります。当時丸の内周辺は大名屋敷の敷地でした。徳川幕府が江戸城を建設する過程で丸の内エリアも開発されることになりました。明治維新以降は邸を構えていた大名は地元に戻り、その引き受け手もいないまま廃屋が立ち並ぶ地域になってしまいました。

そのため、その後は軍用地として使われていたようですが、1888年に市区改正条例が施行され丸の内が市街地として開発されることが決定しました。そこで陸軍が売りに出しますが、なかなか買い手がつきませんでした。結局三菱が買い取り、鹿鳴館を設計したことで有名なジョサイア・コンドルによって設計された三菱一号館を建設しました。その後も立て続けに赤煉瓦造りの洋風ビルが立ち並び、「一丁倫敦」(ロンドン)と呼ばれました。これが現在の丸の内エリアのルーツになります。

丸の内のシンボル「丸ビル」の竣工と開発の歴史

丸ビル

1914年に東京駅が完成し、駅を中心に開発が進み、アメリカ型の大型のビルが立ち並ぶようになりました。中でも丸ビルは商業施設併設型オフィスの先駆けとして多くの人に親しまれました。当時の町並みは「一丁紐育」(ニューヨーク)と呼ばれました。

以降高度経済成長期には二次開発が行われ、現在のような道幅に区画整理がなされました。近年になり100メートルを超えるようなビルも建てられるようになり、丸の内再開発計画の第一弾として丸ビルもリニューアルされました。2000年代に入り、再開発計画が着々と進み、新丸ビルやOAZOのような大規模なビルが次々と竣工しています。

元祖オフィス街・丸の内エリアの特徴と今後の展望は??

丸の内エリアの特徴

前述の通り、丸の内エリアは非常に歴史のあるオフィス街であると同時に、2019年のFortune global 500にランクインしている世界有数の企業が10社も本社を置いています(出典:https://fortune.com/)。

その他にも他のビジネス街と比べても比にならないほどの上場企業が集積していたり、多くの大手金融機関が本社機能をおいている地域でもあります。冒頭にも述べたとおり、まさに名実揃った日本トップのオフィス街なのです。

また、言わずもがな交通アクセスは抜群です。日本のセントラルステーション・東京駅には14路線が集積しており、都内他エリアにも遠方にも容易にアクセスすることが可能です。

ビル間も主要な箇所は地下でつながっており、天候に左右されずに移動できる点も魅力的な特徴です。さらには災害に最も強い街という特徴も持ち合わせています。水や電気を供給できる防災拠点ビルの存在、地域全体で冷暖房を供給できるインフラ設備や長時間宮殿可能なデータセンターを完備しており町全体であらゆる側面から災害対策が整備されています。近隣の有楽町エリアと大手町エリアとともに被災者受け入れ協定を結んでおり、帰宅困難者の受け入れと支援まで可能になっているのです。

丸の内の今後の展望

丸の内は古くからの日本の名だたる大企業や有名外資企業の街というイメージが強いですが、今後はそういったイメージも変わっていくかもしれません。それを象徴する事例としてEGG JAPANの存在があります。これは新丸ビル内に設けられている施設で、ベンチャー企業を対象に事業開発の支援を行っています。また近隣エリアの類似した事例としては、大手町ビル内にあるFINOLAB(フィノラボ)というフィンテック関連企業をメインに誘致した拠点も誕生し、丸の内エリア周辺全体で新たなものを作り出す事業に対する投資が盛んに行われるようになっています。このような動きがより活発になると渋谷や五反田のような有望なベンチャー企業を輩出するような街としての役割も果たすようになるかもしれません。

実際、丸の内のブランド力は文句なし、ビジネスパートナーや投資家になりうる企業とのマッチングがしやすいという大きなメリットが考えられるため、新興企業が進出するような流れは強くなっていく可能性は高いと言えそうです。

終わりに

いかがでしたでしょうか。世界有数のオフィス街・丸の内は長い歴史の中で少しずつ変化し続け、常に日本のオフィスシーンをリードしてきたようですね。丸の内周辺エリアは常盤橋再開発計画をはじめとして再開発はまだまだ未完成です。再開発によってどのように街が変わっていくか今から楽しみですね。丸の内のオフィス募集情報を知りたい方は以下をご参考にしてみてください。

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監修

執筆者
中村 優文(Masanori Nakamura)
経歴
早稲田大学大学院卒業。大学院時代では未踏スーパークリエータに認定される。その後、三菱地所に入社し物流施設のアセットマネジメントや営業に従事。 不動産業界の知見とエンジニアリングの知見両方を持ち合わせており、estie proのプロダクトマネジャーとして活躍。 フットワーク軽く社内イベントをよく開催する。
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