リモートワークを利用した田舎暮らしは増えている?会社側のメリット・デメリットを解説

中村 優文(Masanori Nakamura)

目次

  1. そもそもリモートワークとは
  2. リモートワークを利用した田舎暮らしが増えている?
  3. 田舎暮らしリモートワークがもたらす会社側のメリット4つ
  4. 田舎暮らしリモートワークがもたらす会社側のデメリット4つ
  5. リモートワークを導入しやすい職種5選
  6. 田舎暮らしリモートワークのメリット・デメリットを把握し自社に合った環境を構築しよう

そもそもリモートワークとは

リモートワークには「在宅勤務」「施設利用型勤務」「モバイルワーク」などの種類があり、一般的にイメージされるような自宅で作業を行うリモートワークは「在宅勤務」に該当します。


リモートワークでは主にパソコンを利用して作業を行い、会社とのやりとりはメールやビジネスチャット、Web会議システムなどを利用します。

リモートワークを利用した田舎暮らしが増えている?

リモートワークを利用することにより、これまでのようにオフィスへ出社する必要がなくなるため、地方に定住しながら都市の企業に勤めることも可能になりました。そのため、近年では東京から地方への移住を希望している人も増えてきています。

現状

東京などの都市部から地方への移住を検討している人が増加傾向にある中でも、実際には地方には仕事が少ない点や、交通手段が不便で医療機関が少ないといったさまざまな問題から、地方への移住や定住にはまだ課題が山積しています。


しかし都市部の企業がリモートワークの環境を整えることにより、「仕事がない」という問題は解決できる可能性があるでしょう。ただし、そのためには全てリモートワークで仕事が完了できる体制が必要になります。

田舎暮らしリモートワークがもたらす会社側のメリット4つ

企業がリモートワークを導入することにより、田舎暮らしをしている人材でも東京にある企業で働けるようになります。それでは、このことによって企業側にはどのようなメリットがあるのでしょうか。


ここでは田舎暮らしリモートワークがもたらす会社側のメリット4つをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

1:優秀な人材を確保しやすくなる

リモートワークでは働く場所や時間なども柔軟に対応できるため、採用の間口を広げることができます。そのため、従来よりも幅広い候補者を募ることができ、より優秀な人材を確保することが可能になります。


また、家族の介護などの事情から、これまではどうしても通勤して仕事をすることができなかった人材の新規雇用などもできるようになります。

2:コスト削減ができる

リモートワークによって従業員の多くが遠隔地から働くようになれば、これまでのように都市部で働ける環境を整える必要性がなくなっていきます。そのため、オフィスのデスクやイス、オフィスまでの交通費などをカットすることができ、大幅なコスト削減にも繋がります。


また、業務もリモートで行われることから、光熱費や通信費についても削減することができるでしょう。リモートワークの規模によってはそもそもオフィスを契約する必要がなくなるため、賃料事態をカットできる可能性もあります。

3:働きやすさをアピールできる

リモートワークはオフィスへの出社が不要になることから、従業員それぞれの事情に合わせて柔軟な働き方が可能になります。そのため、田舎暮らしをしている人材や育児や介護で長時間自宅を空けることができない人材であっても、誰でも働きやすい環境を提供することができます。


そのため働きやすさをアピールすることで企業イメージを向上させたり、従業員の離職率を下げたりすることもできるでしょう。

4:生産性の向上がはかれる

リモートワークを導入することで全社的にITツールを積極的に活用することになれば、ツールの活用による業務効率化が期待できます。


また、前述のとおり優秀な人材を多く集めることもでき、毎日通勤のために労力を要することもなくなることから、多くの優秀な人材が業務に集中できるようになるため、生産性の向上もはかれるようになるでしょう。

田舎暮らしリモートワークがもたらす会社側のデメリット4つ

ここまでご紹介したとおり、田舎暮らしリモートワークには企業側にも多くのメリットがあります。しかしその一方で、リモートワークを導入することにはデメリットもあります。


ここでは田舎暮らしリモートワークがもたらす会社側のデメリット4つをご紹介しますので、どのようなデメリットがあるのか参考にしてみてください。

1:システムの構築が必須

リモートワークを導入するには、リモートワークを行うための制度設計を行い、システム構築を行うことが必須です。そのため、企業はシステム構築のためにある程度の初期費用が掛かってしまうというデメリットがあります。


また、システム構築に合わせてコミュニケーションや勤怠管理ツールなどのITツールを導入する必要があるため、その分の導入コストも必要になります。

2:労務管理が難しくなる

従業員がリモートワークを行うことにより、会社や上司は従業員の勤務状況を直接見ることができなくなります。このことから、従来のような方法で労務管理を行うことができなくなります。


そのため、リモートワークを導入するためには、新しく労務管理の方法を検討する必要があります。いずれにしても、従業員の労務管理を行うことが難しくなる点はデメリットだと言えるでしょう。

3:機密情報の保持が難しくなる

リモートワークは社外で仕事を行うことになるため、従来よりも機密情報の漏洩リスクが高まります。特に設計や開発などを行う職種の場合、企業にとって非常に重要な情報を扱うことになるため、情報漏洩が発生すれば企業にとって致命的なダメージに繋がるでしょう。


また、仕事で使用しているパソコンがウイルス感染して個人情報が漏洩した場合、企業イメージの低下や社会的な制裁を引き起こす可能性もあります。

4:仕事進捗などの把握が難しくなる

リモートワークでは遠隔地から仕事をすることになるため、上司は部下の業務の進捗状況を正確に把握することができなくなります。また、チームで仕事を行っている場合も、お互いの進捗状況を把握することが難しくなるでしょう。


そのため、リモートワークを導入する場合には定期的にコンタクトをとったり、業務状況の報告を徹底したりするといった対策を行う必要があります。

リモートワークを導入しやすい職種5選

田舎暮らしでリモートワークを行う場合、オフィスに出社せずに完全にリモートワークで対応できる仕事であることが必要です。そのため、職種によってはリモートワークに適している職種と適していない職種があります。


ここでは最後にリモートワークを導入しやすい職種5選をご紹介しますので、どのような職種があるのか参考にしてみてください。

1:システムエンジニア

システムエンジニアはシステム開発における上流工程である要件定義や設計などを行う職種です。担当する工程によってはクライアントからヒアリングを行う必要がありますが、それ以外の設計やテストなどは出社する必要がないため、リモートワークに適しています。


また、基本的にパソコンを使って業務を行うことから、リモートワークを導入しやすい職種だと言えるでしょう。

2:デザイナー

デザイナーもリモートワークの案件が多い職種です。デザインの仕事は幅広いですが、クライアントへ成果物を提出することで明確な評価ができることから、リモートワークにも適しています。


また、デザイナーは個人のセンスが重要な要素となっているため、オフィスに出社してデザイン業務を行うよりも、リモートワークによって自分が仕事をしやすい環境を整える方が適しています。

3:ライター

ライターもデザイナー同様、提出物によって評価がしやすいことから、リモートワークに適した職種です。また、ライター業務にはインターネット環境が整ったパソコンとWordなどのソフトさえあれば執筆できるため、場所や時間を選ばすに仕事をすることができます。


そのため、海外で暮らしたり、日本中を旅行したりしながらリモートワークでライターをすることも可能です。

4:事務

経理や総務、人事といった事務職も、デスクワークがメインとなっているためリモートワークに適した職種です。事務職であればインターネット環境の整ったパソコンがあれば、オフィスでも自宅でも同じように仕事ができるでしょう。


また、他の社員とコミュニケーションを取る場合は電話やビジネスチャットなどのコミュニケーションツールを導入することで、円滑に業務を進めることができます。

5:カスタマーサポート

カスタマーサポートも静かな環境とインターネット環境、パソコンがあればリモートワークにも対応できる職種です。


実際に、インターネット通販の大手企業の中にもカスタマーサポートをリモートで採用しているケースもあり、その通販サイトでは全てのカスタマーサポートが自宅から顧客の問い合わせに対応しています。

田舎暮らしリモートワークのメリット・デメリットを把握し自社に合った環境を構築しよう

リモートワークであれば働く場所や時間に縛られることがなくなるため、都市部から田舎に移住することも可能になります。また、企業も優秀な人材が確保できるため、企業にも社員にもメリットがあるでしょう。


ぜひ本記事でご紹介した田舎暮らしリモートワークがもたらす会社側のメリットやデメリット、リモートワークを導入しやすい職種などを参考に、リモートワークの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

監修

執筆者
中村 優文(Masanori Nakamura)
経歴
早稲田大学大学院卒業。大学院時代では未踏スーパークリエータに認定される。その後、三菱地所に入社し物流施設のアセットマネジメントや営業に従事。 不動産業界の知見とエンジニアリングの知見両方を持ち合わせており、estie proのプロダクトマネジャーとして活躍。 フットワーク軽く社内イベントをよく開催する。
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