社長室をレイアウトするポイント7選!おすすめの家具5つについても解説

田中 陸(Riku Tanaka)

目次

  1. そもそも社長室は必要か?
  2. 社長室を設ける際の注意点
  3. 社長室をレイアウトするポイント7選
  4. 社長室におすすめの家具5選
  5. 社長室はレイアウトだけでなくデザインも大事
  6. 社長室のレイアウトは会社の経営方針などを反映させよう

そもそも社長室は必要か?

昔は、社長室に対して高級感のある特別な部屋というイメージがありましたが、ベンチャー企業やIT企業が増えた頃から、少しずつ変化しています。


最近では、社員とのコミュニケーションを活発にするため、社長室はいらないという声も出てきています。確かに、社長室があることで社長と社員の間には物理的な距離が生じ、コミュニケーションが取りにくい環境ができてしまいます。


しかし、現場の人間とは違って、社長は目の前のことではなく会社の経営を俯瞰的に・中長期的なタイムスパンで考えなければなりません。社員と同じ部屋にいては、現場の業務が気になり、社長本来の仕事に集中できなくなってしまいます。

社長室を設ける際の注意点

社長室は、単なる社長のプライベートルームではなく、会議の場や社員との交流の場、また時には来客をもてなす場にもなります。よって、それぞれの場に適した部屋にすることが重要です。


また、どんな社長室を設けるかは、会社の経営や、社内の雰囲気にも影響します。社長室を設ける際、具体的には、次の2点に注意が必要です。

機密性の高い情報がある

社長室には、重要案件や顧客情報など、様々な社外秘の情報があります。また、社長室で機密情報に関する会議や電話のやり取りが行われることもあります。


こうした機密性の高い情報が外部に漏れてしまうと、会社の信頼を損なって株価が下がったり、ビジネスチャンスを逃してしまったりと、経営に大きな影響が出かねません。


したがって、社長室を設ける際は、情報漏洩のリスクを最小限に抑える工夫が必要です。

社員との風通しも必要

機密性も重要ですが、社員とコミュニケーションを取り信頼関係を築くことも大切です。社長室を閉鎖的な空間にすると、社員との隔たりができてしまいます。


社長と社員とのコミュニケーションを妨げないために「社員が社長の存在を認識できる」「意見を聞きに行きやすい」など風通しの良さも必要です。


機密性だけではなく、社長と社員のコミュニケーションを増やしたり、コミュニケーションの質を高めたりすることも意識しましょう。

社長室をレイアウトするポイント7選

社長室は、ただ社長が快適に業務できれば良いわけではありません。その他にも機密性や会社のイメージ、社内外とのコミュニケーションなど、様々な要素を考慮する必要があります。


以下では、社長室のレイアウトのポイント7つを紹介します。

社長室をレイアウトするポイント1:機密性が高いか

先にも述べたように、社長室には社外秘の情報が保管されています。情報漏洩のリスクを最小限にするために、社長室に入退室できる人を制限し、カメラを設置して誰がいつ何のために出入りしたかわかるようにすることが大切です。


ICカードや暗証番号がないと入退室できないようにしたり、カメラの死角を作らない家具の配置を意識したりしましょう。

社長室をレイアウトするポイント2:経営方針が反映されているか

社長室では、時には取引先との会議やメディアの取材が行われることもあります。その際、自社で宣伝している会社のイメージとかけ離れた雰囲気の社長室では、顧客や消費者はもちろん、社員からの信頼も損なってしまう恐れがあります。


「会社の顔」としてふさわしい場になるよう、経営方針を反映させたレイアウトにしましょう。社内外に向けて会社の経営方針やブランドイメージをアピールできる場にすることも、社長室をレイアウトする際に大切です。

社長室をレイアウトするポイント3:顧客への応接ができるか

社長室には、取引先の経営層や幹部など、最上級のおもてなしが必要な人々も訪れます。商談の場が安っぽいと思われると、会社の信頼も損なってしまいます。


ソファーやテーブルなどの応接用の家具は、会社にとって重要な顧客の応接にふさわしいものを選ぶようにしてください。また、湯飲みやお茶菓子などは、来客からは見えないところに収納しましょう。

社長室をレイアウトするポイント4:社外イメージを意識できているか

社長室は、社外の人の応接室や会議室としても使われます。社長室を会社のアピールポイントを意識したレイアウトにすれば、打ち合わせを通して顧客からの会社のイメージアップが期待できます。


自社製品に発売年や商品紹介を付けてディスプレイしたり、新しい使い方を提案するようなレイアウトにしたりして、会社の魅力を伝えましょう。

社長室をレイアウトするポイント5:役員とのコミュニケーションが取りやすいか

社長室は社員との風通しの良さも必要ですが、特に役員とのコミュニケーションの取りやすさを意識したレイアウトにすると良いでしょう。壁を一部曇りガラスにしたりパーテーションを使ったりすると、社長が今取り込み中かどうかわかりやすくなります。


閉塞感をなくし、相談や報告がある際、役員が社長の意見を確認しに行きやすいようにしましょう。

社長室をレイアウトするポイント6:社員との適切な距離を確保できるか

風通しの良さを意識しすぎて、社長と社員との距離が近すぎるレイアウトにしないよう注意してください。


社長室から現場がよく見える場合、社員の仕事ぶりに上司を飛ばして社長が直接口を出す機会も増えます。たとえ社長の言っていることが正論でも、会社のトップから頻繁に直接注意されれば、現場で反感を持つ部下も出てくるでしょう。


また、社長にとっても、雑音が多い環境では自分の仕事や打ち合わせに集中できず、理想の空間とは言えません。

社長室をレイアウトするポイント7:作業スペースの確保ができているか

事業戦略や経営方針など、社長が集中して会社の経営を考えられる社長室になっているかどうかも重要です。社長が一人でじっくり考えたいタイプか、会議で意見を聞きながら判断を下すタイプかで、適切な作業スペースは変わってきます。


社長にとって一番作業しやすいレイアウトになるよう、事前に社長がどんなタイプかを確認しましょう。

社長室におすすめの家具5選

社長室のレイアウトに必要なポイントがわかったら、次は家具を選びましょう。社長室のレイアウトは、どんな場面にどんな家具があれば良いかも考慮して決めなければなりません。社長室は会議室や応接室にもなるため、様々なシーンを想定した家具が必要です。


以下では、社長室におすすめな家具を5つ紹介します。

社長室におすすめの家具1:応接セット

前述の通り、社長室は社外の人との打ち合わせなどにも使われます。執務室にもあるような普通の椅子では、顧客に安っぽい印象を与えてしまいます。


社長室には、重要な顧客をおもてなしするのにふさわしいソファーやテーブルを設置しましょう。重厚感のあるものやシンプルなものなど、会社の経営方針やイメージに合わせて選んでください。

社長室におすすめの家具2:観葉植物・置物

観葉植物には、リラックス効果があると言われています。


社員の生活を背負うプレッシャーや取引先とのやり取りなど、社長クラスになるとストレスが溜まることも多くなります。観葉植物の他にも社長の好みの置物などを設置して、忙しい日々の中でも、気持ちを落ち着かせる時間が作れるようなレイアウトにしましょう。

社長室におすすめの家具3:テレビ

最近は在宅勤務を導入する会社も多く、オンラインミーティングをする機会が増えています。テレビがあれば、パソコンとモニターをつないで、顔を見ながら大画面で打ち合わせできます。また、社長室内で会議をする際にも、資料を大きく映すことができます。

社長室におすすめの家具4:パソコンなどの情報ツール

パソコンは、ほとんどの会社で仕事に欠かせないツールです。パソコンやモニターの設置はもちろんのこと、パソコンを置くデスクと椅子の高さが作業しやすい高さになっているかも確認しましょう。


デスクと椅子の高さが合わないと、作業がしづらく、業務に集中できなくなってしまいます。

社長室におすすめの家具5:執務用の机・椅子

社長用の机と椅子は、機能性と快適性が高いものを選びましょう。社長室では資料をたくさん広げて作業することもあるため、180cm程度のなるべく大きな机がおすすめです。また、椅子は長時間座っていても疲れにくく、さらに場を引き締める高級感のあるものが人気です。

社長室はレイアウトだけでなくデザインも大事

社長室のデザインは、会社によって個性やこだわりがあります。社長と社員とのコミュニケーションを増やす、会社を代表する商談スペースとしてふさわしいものにする、また一人でしっかり集中できる空間にするなど、社長室に求める機能は様々です。


それぞれの目的や好みに合ったデザインにしましょう。

社長室のレイアウト・デザイン例

以下に社長室のデザインを挙げます。いずれの場合も、目的に基づいてデザインを決めましょう。


社長室をガラスパーテーションで間仕切りすることで、閉塞感をなくし、社員が気軽に相談しに行ける雰囲気が作れます。


また、現場社員との距離を縮めるため、あえて重厚感を出さず、執務室と同じようにクリエイティブを刺激するデザインにするのも良いでしょう。


顧客への応接を重視したい場合、執務室とは違う高級感のある家具やシックな配色を中心としたレイアウトがおすすめです。

社長室のレイアウトは会社の経営方針などを反映させよう

最近は社長室はいらないという意見も増えていますが、社長室は、社長だけが使うプライベートな場ではありません。社内外との会議の場や、重要な顧客をもてなす応接室としての役割もあります。


社長室をレイアウトする際は、機密性の高さや顧客への応接、社員とのコミュニケーションのしやすさも考慮するようにしてください。


「会社の顔」にふさわしい、会社の経営方針やイメージなどを反映させた、その会社らしい社長室をレイアウトしましょう。

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監修

執筆者
田中 陸(Riku Tanaka)
経歴
東京大学経済学部卒業後、住友不動産入社。オフィスビルのアセットマネジメントを担当し、海外事業部にて世界主要都市の市場調査や投資検討に従事。 estieでは、セールスマネージャーとして営業や事業開発を手がける。 ベンチャー感を出すため、ヒゲと伊達眼鏡をトレードマークにしている。
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