仲介手数料の値引き交渉は可能?仲介手数料のルールや交渉するポイント3つ

中村 優文(Masanori Nakamura)

目次

  1. 仲介手数料とは?
  2. 仲介手数料の値引き交渉はできる?
  3. 仲介手数料のルール3つ
  4. 仲介手数料を交渉するポイント3つ
  5. 仲介手数料が無料・半額になる仕組み3つ
  6. 仲介手数料以外で値引き交渉しやすい初期費用3つ
  7. 仲介手数料の値引き交渉は不動産会社の見極めとタイミングも大事

仲介手数料とは?

売る、もしくは貸したい物件や借りる物件を斡旋してくれる不動産会社へ支払う手間賃を仲介手数料と呼んでいます。


つまり、物件の保有者や、物件を借りる方が不動産会社へ支払う費用として設定されているのが仲介手数料で、不動産会社や大家さんによって設定が異なる費用です。

仲介手数料の値引き交渉はできる?

不動産会社へ支払う仲介手数料は値引き交渉することができます。


どうしても「仲介手数料が高い」と感じるときには、マナーのある言い方で不動産会社や大家さんへ値引き交渉してみるとよいでしょう。

仲介手数料のルール3つ

売主や貸主、そして借主も気になるのが仲介料についてのルールです。今回は、3つの仲介手数料に関するルールを見ていきましょう。


すでに予算を組み立てている場合では、失敗のないように事前の計画が重要です。多額の費用が発生するのが物件の取引ですので、予算オーバーで無茶な契約とならないようにさまざまな方法を検討しておきましょう。

仲介手数料のルール1:1ヶ月分の家賃と消費税

設定されている家賃の1ヶ月分の費用を上限に物件の保有者と借主がそれぞれ不動産会社へ支払います。ただし、あくまでも上限として設定されている手数料ですので、0.5ヶ月分と消費税という手数料になるパターンも存在します。


ちなみに、家賃には共益費や管理費は含まれませんが、消費税がかかります。

仲介手数料のルール2:大家さんと借主の両者に請求できる

不動産会社が物件を斡旋する場合は、物件の保有者・借主の両者に手数料を請求できます。


物件を保有する大家さんが不動産会社へ斡旋取引の依頼をすると、借主が現れたときに手数料を支払う必要があります。また、借主も契約時に手数料として不動産会社へ費用を支払う仕組みになっています。

仲介手数料のルール3:仲介手数料に下限はない

不動産会社が設定する仲介手数料には下限額が設定されていません。


不動産の賃貸・売買はいつのタイミングであっても、成約されれば仲介手数料を支払う必要があります。それは中古マンションや新築戸建てでも同じ条件です。


ただし、不動産会社と大家さんが設定するため、仲介手数料の最低額に決まりはありません。

仲介手数料を交渉するポイント3つ

不動産取引の際におさえておくとよい3つのポイントがあります。申し込み後におこなう仲介手数料の交渉は困難ですので、最適なタイミングでおこないましょう。


新しい物件や中古物件でも同じですので、気に入った物件があって契約したい方は、3つのポイントを把握しておくと不動産における仲介手数料の値引き交渉が成立するでしょう。

仲介手数料を交渉するポイント1:自社管理・自社物件か確かめる

仲介手数料の値引き交渉をしたい場合には、不動産会社が自社で扱っている物件であるか確認してみましょう。なぜならば、個人の大家さんが保有する物件の場合には、すでに仲介手数料を設定しているケースが多く、値引き交渉NGな場合があるからです。


不動産会社が自社で扱う物件であれば融通が利きやすいため、仲介手数料の値引き交渉をすんなり受け入れてくれるケースがあります。ですが、個人の大家さんが保有している物件の場合、不動産会社が斡旋しているとはいえ値引き交渉できないパターンも少なくありません。


いずれにしても不動産会社と大家さんの方針次第ですので、どうしても仲介手数料を交渉したい場合には両者へ相談してみましょう。

仲介手数料を交渉するポイント2:交渉を契約の条件とする

どうしても仲介手数料を値切りたいときには、契約をする前提で話を進めていきましょう。


購入や賃貸でも同じく、ただ単に仲介手数料の値引き交渉をするだけの来店者は、不動産会社として前向きに取引したくありません。ただし成約を条件とするならば、仲介手数料の値引き交渉を受け入れてくれるケースもあります。


もしも仲介手数料の値引き交渉をする場合には、契約を確定するうえで不動産会社へ相談するとよいでしょう。

仲介手数料を交渉するポイント3:繁忙期は避ける

世間で引っ越しが多い年明けから春頃は物件の取引数が増大傾向にあるため、仲介手数料の価格交渉に応じてくれない不動産会社が増えると言われています。


繁忙期は、わざわざ仲介手数料を下げなくとも取引が成立しやすい時期ですので、値引き交渉が不成立となるケースが多いでしょう。


ただ、どうしても仲介手数料の値引き交渉をしたい場合には、閑散期と呼ばれる年明けや春頃を避けた時期に値引き交渉してみると、場合によっては応じてくれるパターンもあります。

仲介手数料が無料・半額になる仕組み3つ

物件の取引をおこなう際、本来は契約者に必要な仲介手数料の支払いがおさえられる仕組みが3つあります。


ここで紹介する仕組みは、お客様でもある契約者に対して「少しでも初期費用をおさえて物件の契約をして欲しい」という考えで実践されている仕組みですので、これから不動産会社で物件の契約をする方は把握しておきましょう。

無料・半額になる仕組み1:敷金・礼金として受け取っている

物件の保有者が敷金と礼金を多めに設定している場合は、不動産会社へ支払う仲介手数料の値引き交渉が実現しやすいです。なぜならば、敷金・礼金の内訳として不動産会社が多額の手数料を受け取れるからです。


大家さんは自分の物件に対して、敷金・礼金という受け取れる2つの費用項目をあらかじめ設定しています。家賃の1.5ヶ月分や2ヶ月分という表記で設定されていて、契約が成立するとはじめて費用を受け取れる仕組みです。


そのため仲介手数料は無料、もしくは半額という物件も少なくありませんので、費用を抑えて契約したい方は探してみるとよいでしょう。

無料・半額になる仕組み2:大家さんから手数料をもらっている

物件の保有者が、すでに不動産会社へ手数料を支払っているケースがあり、賃貸・売買で取引をおこなう方の仲介手数料が無料、もしくは半額ほどに設定されている物件もあります。


本来は物件を契約する方が支払う仲介手数料ですが、事前に大家さんが不動産会社へ支払うことで契約者の負担を軽減し、その結果成約しやすくするためにおこなわれている方法です。

無料・半額になる仕組み3:広告費として大家さんに請求している

不動産会社の宣伝費用として、はじめから物件保有者に費用を請求している場合には、契約者が支払う仲介手数料が無料や半額になっている物件も存在しています。つまり、不動産会社と大家さんとの間で、すでに仲介手数料と同等の費用が清算されているパターンです。


この場合も、物件を契約する方は不動産会社へ仲介手数料を支払う必要がなくなります。無料になるケースもあるため、気になる安価な物件の場合には不動産会社で話を聞いてみましょう。

仲介手数料以外で値引き交渉しやすい初期費用3つ

物件の新規契約時には、仲介手数料以外にも値引き交渉可能な項目があります。


予算が合わないけれど、どうしても契約したい物件がある場合には、下記に紹介する3項目の値引き交渉を進めてみるのもよいでしょう。

値引き交渉しやすい初期費用1:礼金

物件を契約するときの礼金は、不動産会社によっては値引き交渉を受け入れてくれます。


そもそも礼金とは、大家さんへ支払うお礼の費用です。家賃の1~2ヶ月分として設定されているケースが多く、なかには価格交渉できる物件もあります。どうしても契約したい物件がある場合には、多少の値引きが可能な礼金もあるでしょう。

値引き交渉しやすい初期費用2:敷金

物件を借りると請求される敷金は契約前に値引き交渉できる費用です。


そもそも敷金とは、物件の賃貸契約を解約するときに部屋を元の状態に戻すための費用です。契約時に入居者から設定した敷金を預かり、退去後にその費用で大家さんが物件の修繕をおこないます。


なかには敷金を3ヶ月分など多めに設定している物件もあるため、場合によっては値引き交渉できるケースもあるでしょう。

値引き交渉しやすい初期費用3:家賃・管理費

物件の新規契約をするときに家賃や管理費の値引き交渉が可能です。大幅な値下げは難しいケースが大半ですが、少額であれば価格交渉に応じてくれる不動産会社や大家さんも存在しています。


家賃・管理費は入居者が毎月支払う費用ですので、少額とはいえ値下げできれば経済負担を軽減することができます。無茶に値切る交渉はNGですが、節度ある範囲で家賃・管理費の価格交渉をしてみてはいかがでしょうか。

仲介手数料の値引き交渉は不動産会社の見極めとタイミングも大事

土地が関連する物件の値引き交渉には、不動産会社選びと時期の見極めが重要です。


物件の売買や賃貸取引ですが、契約する方は不動産会社に値引き交渉できることが分かりました。ですが、契約する時期やタイミングを見誤ると値引き交渉不可となるケースもあります。


もしお気に入りの物件を見つけたならば、マナーのある値引き交渉を進めてみると不動産会社や大家さんが快く受け入れてくれる可能性もあるため、今回見てきた事柄に留意したうえで値引き交渉に臨んでみましょう。

監修

執筆者
中村 優文(Masanori Nakamura)
経歴
早稲田大学大学院卒業。大学院時代では未踏スーパークリエータに認定される。その後、三菱地所に入社し物流施設のアセットマネジメントや営業に従事。 不動産業界の知見とエンジニアリングの知見両方を持ち合わせており、estie proのプロダクトマネジャーとして活躍。 フットワーク軽く社内イベントをよく開催する。
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