西新宿の中心!「新宿センタービル」|建物の特徴からオフィス賃料まで!

中村 優文(Masanori Nakamura)

目次

  1. 基本情報
  2. 新宿副都心の超高層オフィスビル開発
  3. 大成建設の技術を結集した新宿センタービル
  4. 終わりに

日本のオフィス街でも一際高層オフィスビルが立ち並ぶ、西新宿エリア。多くの映画やドラマのロケ地としても利用されていますね。新宿エリアではオフィスワーカーのみならず観光客や買い物に訪れる人などによって多様なアクティビティが営まれています。そのため、新宿駅は世界で一番の乗降客数を誇り、日本の経済活動の中心的な場所であることは言うまでもありません。今回はそんな西新宿エリアの代表的な高層ビルの一つである、「新宿センタービル」をご紹介します。

基本情報

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名称新宿センタービル
住所東京都新宿区西新宿1-25-1
竣工1979年10月31日
階数地下4階、地上54階建
延床面積183,063.79㎡(55,376.79坪)
設計大成建設
施工大成建設
事業者東京建物、大成建設

立地としては、新宿駅西口ロータリーから北側の地下道を通り、モード学園コクーンタワーを通った先にあります。地下道を通れば新宿駅のみならず、丸の内線西新宿駅、都営大江戸線都庁前駅からも雨に濡れずにアクセスすることが可能です。

新宿の多様性を反映した多様なオフィステナントが入居しております。地権者である、東京建物、大成建設、朝日生命保険のほか、人が多く集まる新宿という特性を活かした人材系の会社が多いことがわかります。また、地上階部分はレストランエリアとして、多くのオフィスワーカーのランチスポットとなっております。

新宿副都心の超高層オフィスビル開発

以前執筆した「新宿のオフィス事情」
でも新宿の歴史を紹介していますが、なぜ西新宿にここまでの超高層オフィスが集中するようになったのでしょうか?

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その背景には建築基準法の改正があります。元々戦後までは、建物の高さは安全上の理由などから100尺、31mを上限としていました(100尺ラインは丸の内ビルディングの記事でもご紹介しましたね。

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その後、施工技術の向上、東京オリンピックを前にした建設需要などを背景として、1963年に容積率という概念が導入され、1970年には絶対高さ制限が撤廃されました。ここから日本の超高層建築が産声を上げます。

西新宿は淀橋浄水場跡地としてまとまった土地が残っていたこともあってか、「新宿副都心計画」の中で、続々と高層ビルが建設されます。1971年に竣工した京王プラザホテルを皮切りに、新宿住友ビル、KDDIビル、新宿三井ビル、損保ジャパン本社ビル、新宿野村ビルなど、今の西新宿を代表する超高層オフィスビルが1970年代に続々建築されました。新宿センタービルはそれらに続き、7番目の超高層建物として1979年に竣工します。

大成建設の技術を結集した新宿センタービル

5大ゼネコンの1社に数えられる、大成建設の創業百周年記念事業として、同社の新本社ビルも兼ねた新宿センタービルが建設されます。100年は生き続けられる長寿命建築として設計・施工された新宿センタービルは、バブル崩壊、リーマンショック、東日本大震災を経てもなお、変わらずその存在感を放ち続けています。

2011年の東日本大震災に先駆けて、世界で初めて既存超高層ビルの長周期地震動対策工事を行なったことも、そういった長寿命建築への意識の表れであると言えるでしょう。 長周期地震動とは、その名の通り地震発生時の揺れ周期が長く、長時間続くものを指します。特徴としては、東日本大震災のような大きな横揺れが発生し、震源地から遠く離れた高層ビルでも大きな揺れを感じます。

実際に2011年の東日本大震災時のビル屋上階短辺方向の揺れは22%減、後揺れでは55%減となったとされています。こういった取り組みも評価され、適切な維持保全や改修が行われた建築物におくられる第20回BELCA賞を2011年に受賞しています。

外観

出典:https://office.tatemono.com/cgi-bin/view.cgi?id=79 estieで新宿センタービルを見る

終わりに

今では超高層オフィスビルも一般的となりましたが、その歴史は西新宿エリア抜きには語れません。そして、西新宿は本社を置く住友不動産の開発を中心として、今も拡大・成長を続けています。その西新宿の高層ビル群は、東京都庁舎の高さ202mに位置する無料展望室から一望することができます。

日本が誇る、世界最大のターミナル駅、および摩天楼をぜひご覧ください!


estieで新宿センタービルを見る

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監修

執筆者
中村 優文(Masanori Nakamura)
経歴
早稲田大学大学院卒業。大学院時代では未踏スーパークリエータに認定される。その後、三菱地所に入社し物流施設のアセットマネジメントや営業に従事。 不動産業界の知見とエンジニアリングの知見両方を持ち合わせており、estie proのプロダクトマネジャーとして活躍。 フットワーク軽く社内イベントをよく開催する。
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