オフィス移転に必要な手続き14選|移転の手続きは余裕を持って進めよう

束原 悠吾(Yugo Tsukahara)

目次

  1. オフィス移転の手続きにかかる期間は?
  2. オフィス移転に必要な手続き14選
  3. オフィス移転の際の注意点
  4. オフィス移転の手続きは余裕を持って進めよう

オフィス移転の手続きにかかる期間は?

オフィスを移転する際には、一般的な引っ越しに比べて多くの手続きが必要となり、またその内容も複雑です。


これらを把握しないまま移転の準備を進めると、適切な手続きが行われず後の業務に支障が出る場合があります。そのため、事前にきちんと計画を立てて移転の準備を進める必要があります。


一般的に、オフィスの移転には約6ヶ月程度の期間が必要だとされています。移転予定日から逆算し、余裕を持って移転の準備を始めましょう。

オフィス移転に必要な手続き14選

オフィスの移転には、様々な手続きや各所への連絡など、多くの作業を行う必要があります。


例えば今使っているオフィスの解約、電話回線などの移転手続きや各所への住所変更届の提出などです。提出しなければいけない書類も多く、またそれらの提出先や期限も様々です。


移転をスムーズに行うには、移転の際に必要な手続きを事前にきちんと把握しておく必要があります。ここでは、オフィスの移転の際に必要な手続きについてご紹介します。

1:現オフィスの解約

移転が決定したら、まずは現在使っているオフィスの解約の手続きを行いましょう。始めに、ビルの管理会社やオフィスのオーナーに解約の通知を出します。


解約通知を出すタイミングは、通常は退去する6ヶ月前までです。しかし、契約内容によって通知のタイミングが異なりますので、いつまでに解約通知を出す必要があるのか、事前に契約を確認しておきましょう。


オフィスの退去が決まったら、退去日までに今のオフィスの原状回復工事を行う必要があるため、工事業者の手配をしましょう。


原状回復とは、借りているオフィスを借りた時と同じ状態に戻すことです。入居している間に壁紙を貼ったり間仕切りを作ったりと、オフィスに手を加えた場合には元に戻す必要があります。


後のトラブルを防ぐため、どの範囲まで原状回復する必要があるのか、契約内容を確認しておきましょう。

2:ネットなど回線系の手続き

移転先のオフィスが決まったら、そこの電話やインターネットの回線の状況について確認しましょう。現在契約している電話やインターネットの会社に対して移転する旨を連絡しておくことも必要です。


移転先のオフィスでもそのまま利用できる場合には移転の手続きを、別の会社にサービスを切り替える時には解約の手続きを行いましょう。


移転してすぐに電話やインターネットが使えないと困ります。早めに連絡をして日程の調整を進めておきましょう。連絡の前に、今のオフィスをいつまで使用するのか、いつから移転先でサービスを開始したいのかを決めておくと、スムーズに手続きが進みます。

3:郵便物に関する手続き

「郵便物届出変更届」を近くの郵便局に提出しておくと、届け出日から1年間、旧住所に届いた郵便物を新住所へ無料で転送してもらえます。


転居届提出の際には、本人確認のため、社員証・各種健康保険証など、会社や団体名と提出者(窓口に来た人)の関係がわかるものが必要になります。


転居届の「届出人氏名印」の氏名と押印は代表者のものにします。また、旧住所の確認のため、官公庁が発行した旧住所の記載がある書類も必要になります。

4:自動車に関する手続き

移転によって社用車を新しい場所へ移動する場合には、保管場所を管轄している警察署へ「車庫証明(保管場所証明書)」を提出する必要があります。


車庫証明の申請には、自動車保管場所証明申請書、保管場所標章交付申請書、保管場所の所在図・配置図、保管場所の使用権限を疎明する書類、使用の本拠の位置が確認できるものが必要です。


保管場所の使用権原を疎明する書類は、保管場所が会社の所有地の場合と、月極駐車場などの貸し駐車場を使用する場合で違うので、警察署に確認しましょう。


出典:保管場所証明申請手続|警視庁
参照:https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/tetsuzuki/kotsu/hokan/syako_tetsuzuki/jidousha_syomei.html

5:口座やクレジットカードの手続き

銀行口座、クレジットカードに登録している住所の変更手続きも忘れずに行いましょう。


銀行口座の住所変更は、銀行窓口だけでなく銀行のサイトで行うこともできます。手続きには、通帳や届出印、移転後の登記事項証明書、社印などが必要です。必要な書類を確認し、早めに揃えておきましょう。


クレジットカードの変更にはある程度時間がかかることが多いため、移転が決まったら早めにカード会社に連絡し、資料請求や書類の準備をしておきましょう。

6:保険会社への手続き

社会保険以外に火災保険などの保険に入っている場合は、保険会社へ住所変更の手続きを取りましょう。


保険会社や保険の種類、証券番号、被保険者などを事前にリストアップしておいて、それぞれの保険会社に住所変更の連絡をします。


手続きが完了するまでに時間がかかることがあるので、移転が決まったら保険会社へ早めに連絡し、手続き方法の確認や添付書類の準備などを行いましょう。

7:年金事務所への手続き

健康保険や厚生年金保険の住所変更には、年金事務所で手続きをする必要があります。申請は年金事務所の窓口だけでなく郵送や電子申請も可能です。


移転前のオフィスの所在地を管轄している年金事務所に、「適用事業所名称/所在地変更(訂正)届」を提出します。移転後のオフィスが前のオフィスと同じ管轄か、違う管轄かによって提出する書類が違うので、事前に確認しておきましょう。


いずれの場合も、手続きの際には登記簿謄本のコピーなど移転後の住所の確認ができる書類が必要です。また、移転後5日以内に移転前のオフィスを管轄している年金事務所の書類を提出する必要があるので注意しましょう。


出典:適用事業所の名称・所在地を変更するとき(管轄外の場合)の手続き|日本年金機構
参照:https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/tekiyo/jigyosho/20141205.html

8:消防署への届出

オフィスを新設する場合には、入居するオフィスを管轄する消防署に「防火対象物使用開始届出書」を移転の7日前までに提出する必要があります。


また、壁や床の改装工事など、内装工事を行う場合は「防火対象物工事等計画届出書」を着工日の7日前までに提出しましょう。


出典:防火対象物の使用開始の届出をしよう|東京消防庁
参照:https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/office_adv/bouka/02.html

9:税務署への届出

移転により納税地が変わる場合は、移転前の所在地を管轄している税務署に「異動事項に関する届出」を提出して、納税地変更の手続きをする必要があります。


提出期限は特に定められていませんが、移転後できるだけ速やかに提出をしましょう。


また、給与の支払い事務を取り扱っている事業所が移転する場合には、「与支払事務所等の開設・移転・廃止届出」の提出が必要になります。移転前の所在地を管轄している税務署に、移転後1ヶ月以内に提出しましょう。


出典:異動事項に関する届出|国税庁
参照:https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/annai/1554_5.htm


出典:給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出|国税庁
参照:https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/annai/1648_11.htm

10:都道府県税事務所への届出

都道府県税事務所へは、「事業開始等申告書」を移転後速やかに提出する必要があります。基本的に、移転前のオフィスを管轄している税事務所、移転後のオフィスを管轄する税事務所両方に提出する必要があるので、注意しましょう。


税事務所によって、必要な書類や提出先、提出期間が異なるので、ホームページや窓口で確認しておきましょう。


出典:事業を始めたとき・廃止したとき|東京都主税局
参照:https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/scene/index05.html#L1

11:労働基準監督署への届出

労働基準監督署へは、「労働保険名称、所在地等変更届」の提出が必要です。ただし、一元適用事業と二元適用事業とで届の提出先が違います。


労災保険と雇用保険を一本化して申告や給付を行う一元適用事業は、労働基準監督署へ提出します。


労災保険関連と雇用保険関連とを別のものとして扱っている二元適用事業所は、労働基準監督署と公共職業安定所へ、別々に届を出す必要があります。


なお、どちらの場合も、移転から10日以内に、移転先のオフィスを管轄する労働基準監督署が提出先になります。


出典:事業所の名称・所在地を変更した時の手続きは?|東京労働局
参照:https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-hellowork/kakushu_jouhou/koyouhoken/koyouhoken/QA/tekiyoujigyousyo_qa.html

12:ハローワークに関する手続き

移転をしたら10日以内に、移転先のオフィスを管轄しているハローワークへ「雇用保険事業主事業所各種変更届」を提出します。


ハローワークで手続きをする際に、労働基準監督署に提出した書類の控えが必要になります。労働基準監督署への書類の提出は先に済ませておきましょう。


出典:事業所の名称・所在地を変更した時の手続きは?|東京労働局
参照:https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-hellowork/kakushu_jouhou/koyouhoken/koyouhoken/QA/tekiyoujigyousyo_qa.html

13:法務局への届出

法務局へは、「本店・支店移転登記申請書」の提出が必要です。


本店が移転する場合は移転した日から2週間以内、支店が移転する場合は3週間以内が提出期限になっています。移転前のオフィスの所在地を管轄している法務局が窓口です。


変更には登記簿謄本、印鑑証明書、定款、株主総会議事録または取締役会議事録などが必要となります。


出典:商号・目的の変更,本店移転|法務局
参照:http://houmukyoku.moj.go.jp/homu/COMMERCE_11-1.html#1-11

14:取引先などへの移転連絡

取引先やお客様へ移転のお知らせをすることも大切です。


連絡漏れがないよう、まず連絡をすべき取引先をリストアップしましょう。ハガキやメールで、新しいオフィスの住所と電話番号、アクセス方法などのお知らせを行います。失礼のないよう、丁寧な言葉遣いを意識し文面を作成しましょう。


ホームページやSNSを活用している場合は、こちらにも移転のお知らせを載せておきましょう。

オフィス移転の際の注意点

オフィスを移転するには、様々な手続きだけでなく、新オフィスの選択、契約内容の確認、レイアウトの決定、不用品の処分などやるべきことがたくさんあります。


移転の際に混乱が起きないようにするには、きちんと移転のスケジュールを立てて社員に説明し、周知しておきましょう。スケジュール通りに移転を進めるには、移転マニュアルを作成することも必要です。

オフィス移転の手続きは余裕を持って進めよう

オフィスの引っ越しには、たくさんの手続きが必要です。スムーズに手続きを進めていくためには、移転前からやるべきことをリストアップしておくことが必要になってきます。


いつ手続きをしなければならないのか、どのような書類が必要なのかなどを事前に確認し、同時に関係各所への連絡や必要な書類の準備などを行っていきましょう。


トラブルを防ぐためには、余裕を持った準備が必要です。移転の際には、早めに準備を始めましょう。

監修

執筆者
束原 悠吾(Yugo Tsukahara)
経歴
上智大学法学部卒業後、三菱地所に入社し経理部で連結決算やM&Aを担当。その後Rockefeller Groupに出向し、米国でオフィスや物流施設をはじめとした不動産投資に従事。 estieではコーポレート業務とビジネスサイドのセールスやマーケティングを兼務。 趣味は家探しで、物件情報を見るのが好き。
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