オフィスランドスケープとは?レイアウトの特徴5つと導入フローを紹介

束原 悠吾(Yugo Tsukahara)

目次

  1. オフィスランドスケープとは?
  2. オフィスランドスケープの目的
  3. オフィスランドスケープの特徴5つ
  4. オフィスランドスケープのデメリット
  5. オフィスランドスケープを取り入れる手順
  6. オフィスランドスケープ以外のレイアウト
  7. オフィスランドスケープも一つのレイアウトとして考えてみよう

オフィスランドスケープとは?

オフィスランドスケープとは、固定の間仕切りを使わず、ローパーテーション・家具・観葉植物などをランダムに配置して、開放的ながらプライバシーを適度に保つオフィスレイアウト方法です。1960年代に、ドイツのコンサルティング会社が発案しました。


発案元のコンサルティング会社は、アメリカで実装されていたブルペンオフィスというオフィススタイルを視察した結果、オフィスランドスケープの方法を生み出したと言われています。名称は、敷地計画(ランドスケープ)に似たコンセプトを持つことに由来します。

採用している国について

1960年代にドイツで発案・実装されてから、同年代後半にはアメリカにも広がりました。オフィススタイルは各国の伝統やデザインセンスによって進化し、現代におけるオフィスランドスケープの先進国はアメリカやスウェーデンと認識されています。


同じオフィスランドスケープでも、定義には違いがあります。8割以上のオフィスでオフィスランドスケープを採用しているスウェーデンでは、音・光・風・レイアウトの4面で配慮と工夫を行なったオープンオフィスをオフィスランドスケープと定義しています。

オフィスランドスケープの目的

コストを意識しながら生産性を上げる目的で、オフィスランドスケープは考案されました。人間の心理的な要因や仕事の流れを考慮した上で自由にレイアウトできることから、現代では社員の内面に作用する良い影響(働きやすさなど)も目的の1つになっています。


かつてのヨーロッパでは、廊下を挟んで小部屋を設けるコリドーオフィスが一般的でした。集中力は上がりますが、高コストで低効率というデメリットがあります。これを改善するために考えを進めた結果として、オフィスランドスケープが誕生しました。

オフィスランドスケープの特徴5つ

オフィスランドスケープは特異的なオフィススタイルとして、いくつかの特徴があります。コストパフォーマンスの良さ・レイアウト変更の簡易性・コミュニケーションの取りやすさ・周囲を360度見渡せる環境・組織変更の柔軟性です。


以下に各特徴についてご紹介していきますので、確認しておきましょう。

1:コストパフォーマンスが良い

オフィスランドスケープの特徴1つ目は、コストパフォーマンスが良いことです。他のオフィススタイルと比較した場合、配置や空気調和にかかるコストが抑えられます。規則的な配置にならないことや、広々した空間になることがコスト削減に寄与していると考えられます。

2:レイアウトを簡単に変えられる

オフィスランドスケープの特徴2つ目は、レイアウトを簡単に変えられることです。業務内容・社員の心理面・情報の流れ・コミュニケーション性・スペースの距離感などを考慮して自由に配置するスタイルのため、レイアウトを変えたい時も比較的簡単に行えます。

3:コミュニケーションが取りやすい環境にある

オフィスランドスケープの特徴3つ目は、コミュニケーションが取りやすい環境にあることです。人と人の間に設置する物は基本的に背丈が低いため、視野や距離感を妨げない構造となります。そのためコミュニケーションが取りやすく、話が進みやすいと言われています。

4:360度見渡すことができる

オフィスランドスケープの特徴4つ目は、360度見渡すことができることです。設置する物は背丈が低いタイプが基本であるため、視野を妨げるものがありません。体育館のように1つの場所から端の方まで見渡せるため、社員の心が閉鎖的になりにくくなります。

5:柔軟に組織変更ができる

オフィスランドスケープの特徴5つ目は、柔軟に組織変更ができることです。フレキシビリティ(柔軟性・融通性)に富むオフィススタイルとして、組織変更が行いたい時も柔軟に実行できると言われています。

オフィスランドスケープのデメリット

オフィスランドスケープは効率と心理面の双方に良い影響があるオフィススタイルとして、メリットに優れると考えられています。しかし、デメリットも存在しています。それは、視野の保護がない状況や劣悪な騒音状態による精神的な不快感および悪影響です。


個人の性質や業務の内容によっては、しっかりとした壁やパーテーションの中で作業を進めた方が効率が上がることもあります。他者の存在や音が気になって作業効率が低下する社員がいる時には、集中スペースを設ける工夫が必要です。


また、扱う情報的にプライバシーが重視される業務内容の時には、オフィスランドスケープ以外のオフィススタイルを検討した方が良いでしょう。万事に適用するオフィススタイルはありませんので、自社に適したものを選ぶことが大事です。

オフィスランドスケープを取り入れる手順

オフィスランドスケープを取り入れるためには、広々とした空間が必要になります。つまり、大きなスペースの用意が第一に行うべき内容です。実装に最適なスペースは、国の事情や専門家によって異なります。


一般的に言われている1部屋あたりの最小面積は、約200~500平方mです。オフィスランドスケープの良さを生かすためには、500平方mは必要という声も多くあります。


敷地が広い海外では3,000~4,000平方mのオフィスもありますが、日本では法的な規定で1,500平方mごとに防火区画の設置が必要になります。国の面積規模や法的な条件を考慮すると、日本でのオフィスランドスケープは200~500平方mでの実施が現実的です。

オフィスランドスケープ以外のレイアウト

一般的に知られているオフィススタイルは、いくつか存在します。オフィスランドスケープに並びよく知られている基本的なスタイルは、オープンタイプとコリドールタイプです。家具の配置や椅子の配列などの参考に、他レイアウトも確認しておきましょう。

オープンタイプ

最も基本的なレイアウトとされるオープンタイプでは、執務スペースのみ別で確保し、一般的な社員の作業スペース(デスクと椅子)は1人1つずつ配置していきます。執務スペースは基本的にオープンで、オフィス全体を見渡せるようになっています。


ローパーテーションや部署ごとで作業スペースを区切ることはありますが、他部署の出入りも自由に行える完全オープンスタイルです。反面、デスクと椅子の配置が均一になりがちで固い印象があり、各領域を片付けておかないと全体的にまとまりのない印象になります。

コリドールタイプ

コリドールタイプは、オフィス内スペースをパーテーションで細かく区切るレイアウト方法です。プライバシー保護など、秘密主義の保持が必要になる会社や部署に向いているでしょう。大学の研究室や企業内の役員室などでは、コリドールタイプがよく採用されます。


デスクや椅子などを設置できる範囲が限定されるため、それらの家具類を用意する際には、事前にスペースの寸法を把握しておく必要があります。また、デスクとデスクの間を人が通る席配列にする場合は、人が通るために必要なスペースの確保も重要です。

オフィスランドスケープも一つのレイアウトとして考えてみよう

オフィスランドスケープは、アメリカやスウェーデンで大いに採用されているオフィスレイアウト方法です。


広々した空間で、状況に合わせた自由な配置が行えることによる利点があります。自社に合うレイアウトを考える際の候補として、オフィスランドスケープを検討してみましょう。

監修

執筆者
束原 悠吾(Yugo Tsukahara)
経歴
上智大学法学部卒業後、三菱地所に入社し経理部で連結決算やM&Aを担当。その後Rockefeller Groupに出向し、米国でオフィスや物流施設をはじめとした不動産投資に従事。 estieではコーポレート業務とビジネスサイドのセールスやマーケティングを兼務。 趣味は家探しで、物件情報を見るのが好き。
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