オフィスの賃料相場とは|実質賃料に影響する費用8つと相場の見方・注意点6つ

中村 優文(Masanori Nakamura)

目次

  1. オフィス賃料相場とは
  2. オフィス賃料相場の動向に影響する要因4つ
  3. オフィスの実質賃料相場に影響する費用8つ
  4. オフィス賃料相場の見方と注意点6つ
  5. オフィスの賃料相場の見方や注意点を踏まえて移転を検討しよう!

オフィス賃料相場とは

オフィス賃料は企業が抱える固定費の中でも大きな割合を占め、賃料を抑えるために賃料交渉できないかと考える担当者もいるでしょう。


賃料交渉を行うためには賃料相場を知ることがカギです。インターネットから賃料相場は知ることができますが、非公開物件も多くその情報だけでは不十分です。賃料相場の正しい見方を理解し、実質賃料にも目を向ける必要があります。


今回はオフィスの賃料相場の見方などを解説していきます。

オフィス賃料相場の動向に影響する要因4つ

まず、オフィス賃料相場の動向に影響する4つの要因について解説していきます。


オフィス賃料相場の動向に影響する要因としては、空室率の動向、既存オフィスの床面積、新築ビルの動向、経済・社会環境の変化の4つが考えられます。

1:空室率の動向

オフィス賃料相場の動向に影響する要因の1つ目は空室率の動向です。オフィスに限らず賃貸住宅でも賃料に空室は大きな影響を与えます。


空室があれば賃料を下げどうにか空室を埋めようとします。大きなビルが賃料を下げるという動きを見せると、周囲も影響を受け賃料を下げるという動きが見られ、オフィス賃料相場も下がっていきます。


このように空室率の動向は賃料相場の動向に大きく影響することを覚えておきましょう。

2:既存オフィスの床面積

オフィス賃料相場の動向に影響する要因の2つ目は既存オフィスの床面積です。


ここで言う既存オフィスの床面積とは、1室単位のものではなくエリアにあるオフィス全ての床面積のことです。既存オフィスの床面積が少ない地域では、周りからの影響を受けやすく賃料が変動しやすいですが、床面積が多い地域ではそれほど影響を受けません。

3:新築ビルの動向

オフィス賃料相場の動向に影響する要因の3つ目は新築ビルの動向です。


再開発などで新築ビルが建設されると注目を集め、周辺から企業が集まってきます。新築ビルに企業が入居するということは、どこかで空室が発生することは避けられません。


空室が目立つようになると、貸主は空室を埋めようと賃料を下げるようになるので賃料相場が下がる傾向にあると言えます。

4:経済・社会環境の変化

オフィス賃料相場の動向に影響する要因の4つ目は経済・社会環境の変化です。


例えば周辺で大きなイベントの開催が予定されているエリアでは、投資価値があると判断され投資家による物件の買い取りが行われ、賃料を高く設定し運用が行われます。


イベントが終了すれば投資価値が下がったと判断され、売却し利益を得ようとします。価値だけでなく需要も減少することから賃料が下がり、それが周辺に影響すれば相場の下落につながります。

オフィスの実質賃料相場に影響する費用8つ

次に、オフィスの実質賃料相場に影響する8つの費用について解説していきます。


オフィスを借りる場合、賃料を支払えばいいというわけではありません。礼金や保証金、毎月の共益費などが発生します。毎月支払われる賃料を支払賃料と言うのに対し、礼金などオフィスにかかる全ての必要経費を考慮した賃料を実質賃料と言います。


オフィスを契約する場合には賃料相場だけでなく実質賃料相場も確認しておいた方がいいでしょう。

1:共益費

オフィスの実質賃料相場に影響する費用の1つ目は共益費です。


共益費とは、入居者が共同で使用するエントランスやエレベーター、通路などの保守・点検・清掃などにかかる費用のことを言います。


オフィス物件により共益費の額は違い、設備が整っているビルでは高くなるという傾向があります。共益費がないという物件もありますが、共益費が賃料の中に組み込まれているというだけで支払わなくていいというわけではありません。

2:敷金・保証金

オフィスの実質賃料相場に影響する費用の2つ目は敷金・保証金です。


敷金・保証金とはオフィスを契約する時に支払う預託金のことで、入居中に賃料の滞納があった場合や入居者の過失で破損してしまった設備の修繕に充てられます。


オフィスは住宅に比べリスクが高いことから、大規模なオフィスになると賃料の約6~12か月分を納めなくてはなりません。契約が終了し債務の清算が行われた後、償却分を除いた額が返金されます。

3:駐車場・駐輪場費用

オフィスの実質賃料相場に影響する費用の3つ目は駐車場・駐輪場費用です。


駐車場や駐輪場が必要かどうかは企業により違い、必要な場合は保有状況を把握し、オフィスビル内の駐車場にするか敷地外の駐車場にするかを決め契約するようにしましょう。


賃料ばかりに気を取られていると駐車場・駐輪場費用のせいで実質賃料が膨れ上がるということもありますので、下調べをして契約するようにしましょう。

4:ネット接続費用

オフィスの実質賃料相場に影響する費用の4つ目はネット接続費用です。


オフィスでは電話やインターネットを使えるようにするための工事が必要です。それらの工事にかかる費用がネット接続費用で、電話回線が多くなったり大規模なサーバーを設置したりすると費用が高くなります。

5:仲介手数料

オフィスの実質賃料相場に影響する費用の5つ目は仲介手数料です。


仲介手数料とは、不動産仲介業者を利用してオフィスを契約した場合に不動産仲介業者に支払う手数料のことを言います。仲介業者を利用せず貸主と直接契約した場合にはかかりません。


仲介手数料は上限が賃料の1か月分(税別)と決まっており、貸主が仲介手数料を支払ってくれているという理由で借主は仲介手数料を支払う必要がない物件もあります。


出典:不動産流通について|国土交通省
参照:https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000249.html

6:火災保険料

オフィスの実質賃料相場に影響する費用の6つ目は火災保険料です。


一般的なオフィスでは保険への加入が必要か迷うかもしれませんが、万が一火元となってしまった場合に多額の損害が出てしまうことが考えられ、また、火災に巻き込まれた場合に補償を受けることができるので、火災保険には加入しておいた方がいいでしょう。


貸主や仲介業者などから提示されたものに加入するのが一般的ですが、内容を確認し適当なものを選ぶ必要があります。

7:内装費用

オフィスの実質賃料相場に影響する費用の7つ目は内装費用です。


内装費用はオフィス作りに欠かせない内装の工事に関わる費用で、立地や規模などにより価格に違いが出てきます。またスケルトン物件か居抜き物件かでも価格に差があり、前のテナントが残した設備を利用できる居抜き物件の方が内装費を抑えることができます。

8:入居までの賃料・光熱費など

オフィスの実質賃料相場に影響する費用の8つ目は入居までの賃料・光熱費などです。


現オフィスを解約し、新しいオフィスにすぐに入居できるわけではありません。オフィスを退去するには原状回復工事を終える必要がありますし、新しいオフィスに入居するためには内装工事を終える必要があり、二重で賃料や光熱費が発生してしまいます。


二重で支払う費用を抑えるためには移転スケジュールを無駄がないように組む必要があります。

オフィス賃料相場の見方と注意点6つ

最後に、オフィス賃料相場の6つの見方と注意点について解説していきます。


賃料交渉する場合や新しいオフィスを探す場合に賃料相場を調べておくことは重要なことですが、インターネットに書かれている情報をそのまま利用してはいけません。オフィス賃料相場にはきちんとした見方があり、見る時の注意点もあります。


オフィス賃料相場の見方と注意点を理解し、実態に則した納得できる価格でオフィスを契約しましょう。

1:実際の相場情報を把握する

オフィス賃料相場の見方と注意点の1つ目は、実際の相場情報を把握することです。


実際の相場情報を把握しておかないと相場に合った賃料で契約できず、余計な金額を支払うことになります。実際の相場情報を把握するためにはインターネットで検索するだけでなく、足を運んで直接情報を収集することが大切です。


同じ条件で契約している人から賃料情報を得たり、仲介業者を回って情報を仕入れるなどしましょう。

2:賃料相場には幅がある

オフィス賃料相場の見方と注意点の2つ目は、賃料相場には幅があるということです。


賃料相場はその時の空室率や経済・社会環境の変化、契約内容・条件などにより大きく変化します。つまり賃料相場には幅があるのです。公開されている情報だけをうのみにしてしまうとその時の状況に合わない条件で契約してしまい、損をしてしまうことになります。


賃料相場には幅があることを理解し、状況に合った賃料相場を把握するようにしましょう。

3:実質賃料を見る

オフィス賃料相場の見方と注意点の3つ目は、実質賃料を見ることです。


物件を比較する場合、賃料だけを見ると安い物件でも実質賃料にすると実は高かったということがあります。オフィスを契約する場合には、月々の賃料だけではなく保証金や礼金、共益費なども含めた実質賃料を必ず見るようにしましょう。

4:ネット情報をうのみにしない

オフィス賃料相場の見方と注意点の4つ目は、ネット情報をうのみにしないということです。


オフィス物件は賃料相場に幅がありその時の状況により大きく変化します。賃料を公開すると入居者から賃料の改定を求められるというリスクがあり非公開の物件が多くあります。


ネットの賃料相場は公開されている物件だけから算出された情報であり、実態とは合わない可能性がありますので、ネット情報をうのみにしないことが大切です。

5:実際に足を運んで物件をチェックする

オフィス賃料相場の見方と注意点の5つ目は、実際に足を運んで物件をチェックすることです。


実際に足を運んで物件をチェックすることで相場情報を把握できるだけでなく、不動産のさまざまな知識を身につけられます。


少しでも気になる物件があれば仲介業者に問い合わせ、できるだけ多くの仲介業者を回り多くの情報を仕入れるようにしましょう。

6:現オフィスの原状回復費用・引越し費用も確認する

オフィス賃料相場の見方と注意点の6つ目は、現オフィスの原状回復費用・引越し費用も確認するということです。


オフィスを移転する場合、新しいオフィスの構築にかかる費用ばかりを気にしてしまいますが、現オフィスを退去するためにかかる原状回復費用や引越し費用もあります。


原状回復費用や引越し費用は必ず必要になる経費ですから、後になり想像よりも費用がかさんでしまったということがないようにしましょう。

オフィスの賃料相場の見方や注意点を踏まえて移転を検討しよう!

今回は、オフィスの賃料相場や実質賃料について解説してきました。企業にとってオフィスにかかる賃料は固定費の中でも大きな割合を占めるので、適正賃料を把握しうまく交渉して抑えられるようにしましょう。


ここで紹介したオフィスの賃料相場の見方や注意点を踏まえて、適正賃料を把握した上で移転を検討してみてください。

監修

執筆者
中村 優文(Masanori Nakamura)
経歴
早稲田大学大学院卒業。大学院時代では未踏スーパークリエータに認定される。その後、三菱地所に入社し物流施設のアセットマネジメントや営業に従事。 不動産業界の知見とエンジニアリングの知見両方を持ち合わせており、estie proのプロダクトマネジャーとして活躍。 フットワーク軽く社内イベントをよく開催する。
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