業務効率が上がるオフィスレイアウト8つ|効率に繋がる理由や基礎知識も紹介

田中 陸(Riku Tanaka)

オフィスレイアウトの基礎知識

オフィスレイアウトには、安全面や心理的な不安を取り除くためにも、基準寸法を守り安全かつ快適なオフィス環境を作り出すことが極めて重要です。


この項目では、オフィスレイアウトの基礎知識として必要な広さ・寸法を紹介します。

1人に必要な広さ

労働安全衛生法では、天井高4m以下ならば、10㎥以上がワーカー1人あたりに必要な広さと定められています。


建築基準法では、天井高は2.1m以上必要とされていますが、一般的な天井高の平均は2.6mです。天井高2.6mとすると、3.8㎡程度が最低限1人あたりに必要な広さとなります。


オフィスレイアウトでは、労働安全衛生法・建築基準法・消防法などの法律を守ることが重要になりますので、レイアウト見直しの際に見直しておくことがおすすめです。

デスクの間隔に必要な広さ

デスクの前後間隔は、椅子に座って作業するスペースと椅子の可動域を考えると、750㎜程度がよいでしょう。


背面でデスク同士を合わせるのであれば、最低でも倍の1500㎜が必要になります。ゆとりを持たせるのであれば、さらに300㎜ほど余裕を持たせてください。

通路に必要な広さ

通路は、通行を妨げないようにデスク間以上の幅をとることが必要です。1800㎜あれば、人のすれ違いも余裕をもって行えます。また、車いすの方でもすれ違える寸法になりますので、バリアフリーにもなります。

業務効率が上がるオフィスレイアウト8つ

オフィスレイアウトを見直すためには、まず動線を明確にすることと、自社での業務の特徴を確認することが重要になります。動線とは、人や物の動きを表します。


その次にオフィス家具の新規手配と廃棄、照明とネットケーブル等の配線計画と手配の順に行うのがよいでしょう。またオフィスの照明は、普通の作業でも150ルクス以上、精密な作業で300ルクス以上の照度を要します。照明計画の際はご注意ください。


本項目にて、オフィスレイアウトの参考事例のメリット・デメリットを8つ紹介します。複数のオフィスレイアウトを組み合わせることも可能です。動線と業務の特徴に合うものを探してください。

1:島型レイアウト

島型レイアウトは、日本の企業に多い伝統的なオフィスレイアウトです。グループごとにデスクを向かい合わせに配置して島を組み、形成します。


グループで固まった座席ですので、グループでの共同作業が多い企業は業務の効率アップにつながる点がメリットです。また、島ごとに照明の設置・配線が可能ですので、計画が容易にできます。


デメリットとしては、向かい合っているため他者の視線を感じやすく集中しづらい点、島を形成しているので他部署との交流が少し取りづらい点が上がります。1人で集中して作業するような職種や、企業全体での交流が多く必要な企業は向かないでしょう。

2:対向型レイアウト

対向型レイアウトは、机を向かい合わせに配置するオフィスレイアウトです。


メリットとして、島型レイアウトと同様、向かい合わせになりますのでコミュニケーションがとりやすく、共同作業の多い企業に向きます。また、配線や照明も向かい合わせの座席により、計画が容易です。


デメリットは島型同様、向かい合わせのため、他者の視線が感じやすく集中しづらい点と、座席が近くない方とのコミュニケーションがとりづらい点になります。

3:並列型レイアウト

並列レイアウトは、学校のようにデスクを並列に並べるオフィスレイアウトです。


メリットは他者の視線をあまり感じず、対向型より集中できる点です。定型業務が多い企業に向きます。また、同じ方向を向いているため、来客がある企業にもおすすめのレイアウトです。


デメリットとしては、左右のデスク以外とのコミュニケーションがとりづらいので、グループ業務にあまり向かない点になります。

4:背面型レイアウト

背面レイアウトは、デスクを背面で配置し、横列を形成して並べるオフィスレイアウトです。


少人数のグループでコミュニケーションをとり、集中して行う業務がある企業に向く点がメリットです。


デメリットとしては、他グループに背を向ける形になるので、左右のデスク以外とのコミュニケーションがとりづらい点です。左右以外は背を向けている分、同行型よりもコミュニケーションがとりづらくなります。

5:フリーアドレス型レイアウト

フリーアドレス型レイアウトは、決まった座席を設定せず自由に場所を決めて仕事ができる、近年注目されているオフィスレイアウトです。


部署やグループで集まりコミュニケーションを密にとることや、他部署とも気軽にコミュニケーションをとることが可能で、業務の効率アップにもつながります。


デメリットとしては、座席を固定していないので、仕事の進捗状況や勤務状況などの管理に工夫が必要な点です。管理の工夫の中でも、固定の座席がないことから業務のペーパーレス化は必要になってくるでしょう。

6:ブース型レイアウト

ブース型レイアウトは、デスクの前後左右をパーテーションなどで仕切り、1人1人のブースを形成するオフィスレイアウトです。


他者からの視線や多少の雑音なども遮断されますので、集中しやすい環境が形成される点がメリットです。プログラマーやデザイナーなど、個人の業務による成果が高い企業におすすめのレイアウトでしょう。


デメリットとしては、他者とのコミュニケーションがとりにくい点と、業務進捗の確認がとりづらい点です。また、1デスクごとにブースで区切るため、他のオフィスレイアウトよりコストがかかります。

7:左右対称型レイアウト(クラスター型)

左右対称型レイアウトは、デスクを前後左右に隣り合わないように互い違いに配置するオフィスレイアウトです。


他者の目線が気にならないため、プライバシーが保護されます。また、前後左右の斜めの方向に他者がいるのでコミュニケーションも容易にできる点もメリットです。


ただし、1人1人のスペースが広くとられているため、オフィススペースが広い会社でないとスペースが圧迫されるデメリットがあります。

8:Y字型レイアウト

Y字型レイアウトは、L字型など角度がついたデスクを中央に置き、Y字を描いてデスクを配置するオフィスレイアウトです。配置方法によってはベンゼン型レイアウトと呼ばれることもあります。


Y字型の配置により、他者の視線がそれほど気にならないので集中した業務が可能です。また、Y字中央のテーブルで打ち合わせをすることも可能ですので、密なコミュニケーションが可能になります。


デメリットとしては、Y字形成のためにスペースが必要であることと、設置できるデスクに限りがあるという点です。

オフィスレイアウトが効率に繋がるワケ4つ

8つのオフィスレイアウト事例から、レイアウト方法により得られるメリット・デメリットがそれぞれ違うことを紹介しました。


次にオフィスレイアウトを見直すことがなぜ業務効率につながるのか4つの理由を紹介します。

1:コミュニケーションが取れるようになる

オフィスレイアウトの方法によっては、コミュニケーションを密にとり、業務を進めることが可能です。


企業・グループ内のコミュニケーションが重要な企業は、コミュニケーションがとりやすい環境をつくるだけでも業務の効率アップがみられるでしょう。


オフィスレイアウトは、フリーアドレス型や対向型、Y字型のレイアウトにする他、打ち合わせスペースを作ることもおすすめです。

2:集中できる環境になる

オフィスレイアウトの方法によっては、集中できる環境をつくり出すことも可能です。


1人1人の成果が重要な企業や、集中して行う必要のある作業が多い企業は、ブース型やクラスター型などの集中しやすいレイアウトにすることにより、業務効率が上がるでしょう。

3:部署ごとで連携しやすくなる

オフィスレイアウトの方法によっては、部署・グループごとでの連携がしやすくなります。


部署・グループでの連携が不可欠な企業は、島型や対向型、フリーアドレス型などのレイアウトにすると、グループ間コミュニケーションが容易になり、業務効率アップにつながります。

4:動線ができて移動しやすくなる

オフィスレイアウトを見直すことにより、動線が見直され移動しやすい職場環境になることが見込めます。


動線が明確だと、安全な環境が確保されるので、心理的ストレスも抑えられることが見込めるでしょう。

業務効率に繋がるオフィスレイアウトに変えよう

オフィスレイアウトを見直すことにより、業務効率の向上につながります。ただし、業務を効率よく行うレイアウトにするためには、それぞれの企業の特徴を見直し、より効率化できるオフィスレイアウトを見つけ出す必要があるでしょう。


大手家具メーカーなどでは、オフィスレイアウトのプランニングをしている企業もあります。より良いレイアウトを見つけ出すために、活用してみるのもよいでしょう。

監修

執筆者
田中 陸(Riku Tanaka)
経歴
東京大学経済学部卒業後、住友不動産入社。オフィスビルのアセットマネジメントを担当し、海外事業部にて世界主要都市の市場調査や投資検討に従事。 estieでは、セールスマネージャーとして営業や事業開発を手がける。 ベンチャー感を出すため、ヒゲと伊達眼鏡をトレードマークにしている。
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