56年ぶりの日比谷線新駅!虎ノ門ヒルズ駅大解剖

  • エリア別のオフィス事情
  • 港区
  • 2020/06/06

今年2020年の3月14日、山手線品川駅と田町駅の間に「高輪ゲートウェイ駅」が誕生したのは、まだ皆さんの記憶にも新しい出来事だと思います。estieのお役立ちコラムの中でも以前紹介しましたが、高輪ゲートウェイ駅前は駅の建築とともにマンションやオフィス、商業施設などの大規模複合再開発も計画されており、駅名も公募されたことから大きな話題を呼びました。これらの再開発は2024年に完成を予定しており、そこから高輪ゲートウェイ駅は本格稼働というわけです。

49年ぶりに山手線新駅開業!高輪ゲートウェイ駅の誕生と今後のオフィス市場

山手線の品川と田町の間に開業する「高輪ゲートウェイ駅」ですが、駅名が公募されたこともありご存知の方も多いはず。49年ぶりに山手線に新駅が開業するということで、駅周辺も南北につながる大規模な再開発が予定されています。具体的にどのようなプロジェクトなのでしょうか!早速解説していきます。

その裏で、実は都内、高輪ゲートウェイ駅と同様港区に、もう一つ重要な駅が2020年6月6日に完成・開業しようとしています。それが、今回解説する「虎ノ門ヒルズ駅」です。

虎ノ門ヒルズ駅とは

虎ノ門ヒルズ駅概要

駅看板sub6

(出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000645.000020053.html

所在:東京都港区虎ノ門一丁目

開業:2020年6月6日

構造:地下一階ホーム、地下二階コンコースの相対式2面ホーム

接続:東京メトロ銀座線 虎ノ門駅 徒歩5分

読んで字のごとく、虎ノ門ヒルズ駅は港区・虎ノ門の虎ノ門ヒルズエリアの中心を貫く形で建設されている東京メトロ日比谷線の新駅です。事の発端は平成26年の10月14日、東京メトロは都市再生機構とともにこの虎ノ門ヒルズ駅の前身となる新駅の建設を発表しました。日比谷線に限って言えば、新駅の開設は実に56年ぶりの出来事で、昭和時代の東京オリンピック開催時までさかのぼることになります。

位置は、霞ケ関~神谷町の間、霞ケ関駅からおおよそ800m、神谷町からはおおよそ500m、の距離感で、国道1号線と環状第2号線が交差する虎ノ門二丁目交差点付近になります。

線路の外側にホームが2本できる相対式2面ホーム構造を採用しており、地下2階に両ホーム間の連絡通路が建設されており、435m北側(徒歩7分)の銀座線虎ノ門駅と地下連絡通路で結ばれ、この2駅は地下道を通っての移動が可能となります。虎ノ門駅と虎ノ門ヒルズ駅はそれぞれ東京メトロ銀座線・日比谷線の駅となりますが、両駅を乗換駅にすることで、利用者は浅草線・日比谷線人形町駅から半蔵門線水天宮前駅への乗り換えや、赤坂見附で銀座線と丸ノ内線に乗り換えるのと同様の接続が可能となります。二路線以上を跨ぐ乗り換えが可能な駅と同様、虎ノ門ヒルズ駅では一度改札を出て地上を歩いて2駅間を移動しても、初乗り料金などはかからず、60分間の間であれば両駅の改札内を移動して乗り継ぐことが可能です。

2016年には着工し発表から4年の歳月をかけて完成する虎ノ門ヒルズ駅ですが、今後虎ノ門エリアの経済発展などのどのように寄与していくのでしょうか?また、虎ノ門ヒルズ駅の開業によって、虎ノ門エリアのオフィスマーケットにはどのような影響があると考えられるでしょうか?

大きく飛躍する虎ノ門の交通利便性

以前のコラムでも紹介した通り、虎ノ門エリアは現在駅前の大規模再開発により、エリアの地下が急騰しているエリアの一つであり、商業機能の面でも非常に賑わいのあるエリアであるといえるでしょう。

霞が関・虎ノ門のオフィス事情

2020年東京オリンピックの開催を目前に、大規模な再開発計画があちこちで竣工を迎え、空室率や賃料水準の推移をみてもその好調ぶりが目に見える都心のオフィス事情ですが、その中でも伝統の長いオフィスエリアが今回解説をしていく「霞が関・虎ノ門」エリアです。

発展する街虎ノ門の顔、虎ノ門ヒルズに迫る

六本木ヒルズ、アークヒルズ、虎ノ門ヒルズと東京都・港区を中心に展開される森ビルのプロジェクトの中でも特にグローバルで快適なビジネス環境と高品質な住居環境を誇るのが今回紹介する「虎ノ門ヒルズ」です。

その中でもシンボルタワーとなっているのは虎ノ門ヒルズ。東京都主導の市街地再開発事業の一環として環状第二号線の整備と共に建築され、道路上空に建築物を建てる「立体道路制度」という手法が用いられている虎ノ門ヒルズ森タワーは、森ビル株式会社が事業主となりプロジェクトを主導で開発し、民官連携による都市開発を代表するプロジェクトの1つとなりました。 虎ノ門ヒルズはじめ虎ノ門エリアは、充実したオフィス床の供給という意味に留まらず、「新虎通り」もその街づくり及び周辺の交通網に大きな影響を持って2021年開催予定の東京オリンピック・パラリンピックにおいて選手村と国立競技場を結ぶ結節点となっており、業務機能に特化するだけではなく、港区らしいアートやカルチャーといったソフト面の充実にスポットを当てることで街の賑わいや活力を生み出す「東京シャンゼリゼプロジェクト」が遂行されているエリアでもあります。

シャンゼリゼと言われればパリの凱旋門へのビル大通りのことですが、東京シャンゼリゼ通りでは新虎通りが「東京のしゃれた街並みづくり推進条例」によって街並み再生地区に指定されており、東京のシンボルとして魅力的な街作りが行われています。 ところが、これだけのコンテンツ力を持っている町ながら、虎ノ門が六本木や銀座などの街に比べややパットしない印象とされてきた大きな原因として“交通アクセスの悪さ”が叫ばれてきました。

これまでこの虎ノ門ヒルズにアクセスするためには、銀座線「虎ノ門」駅を降りてから約5分ほど南に歩く必要があったのです。この駅から繁華性の高いエリアまでの物理的距離を解消するために設置された虎ノ門ヒルズ駅はこのエリアのど真ん中にアクセス可能なだけでなく、日比谷線の延伸上にあり、実質的に虎ノ門エリアは銀座線に加え日比谷線の二路線の乗り入れということになり、東西だけでなく、南北の導線も取り入れることにより幅広いエリアからのアクセスが可能となりました。これまで同じ港区内でありながら虎ノ門から六本木方面に向かう場合には銀座線で大きく西に移動し「青山一丁目」駅まで向かい、都営大江戸線へ乗換える必要がありましたが、虎ノ門ヒルズ駅が開通することによりこの港区の二つの大オフィス街が10分程度で接続が可能になりました。交通アクセスの向上は地価の上昇や町の住みやすさ、利便性に当然大きく関わってきますので、虎ノ門ヒルズ駅の開通は周辺のオフィス賃料や空室率にも今後大きな影響を与えるものと考えられます。

虎ノ門ヒルズ駅と周辺オフィス

今回開業する虎ノ門ヒルズ駅のオフィス事情は、もともとは現在では一般的となった古ビルをまとめて大規模複合ビルに建て替えを行う再開発事業の先駆け的なモデルとなったアークヒルズなどが存在するエリアで、現在でも総合ディベロッパーの森ビルなどを中心として多数の再開発計画が控えている状況です。霞が関が近いという特性を生かしながら年々オフィス面積の規模感を拡大しており、2000年大台初期から現在にかけてオフィスの床面積供給は500,000㎡近くも増加しています。

賃料相場も上昇傾向で3万円台後半~4万円台で成約する物件も増えてきている状況で、虎ノ門ヒルズ開業前には9%近かった空室率も2010年代以降は右肩下がりであり、現在も2%台と低い水準を保ち続けています。

そんな虎ノ門エリアの今後の再開発計画を見ていきましょう 。

虎ノ門・麻布台プロジェクト(虎ノ門・麻布台地区第一種市街地再開発事業)

森ビルによる大規模再開発プロジェクト。緑化された広大な敷地に旧日本郵政グループビル、飯倉ビル(旧:日本郵政公社東京支社社屋)跡地に建つメインタワーは高さ約330m。2023年の竣工後から2027年の東京常盤橋プロジェクトの竣工までは日本で最も高いオフィスビルとなります。オフィスのほかにもメイン用途として1400戸の住宅やインターナショナルスクール、ホテルなど、様々な用途を擁し、国内を代表する大型の複合ビルとなるでしょう。オフィス面積だけでも凡そ213900㎡(64700坪)の供給が予定されており、約20000人の就業者を収容可能です。

(仮称)虎ノ門ヒルズステーションタワー

こちらは虎ノ門ヒルズと森ビルが連携した大型開発事業。A街区とB街区の二つに分かれでおり、全体で253100㎡(76563坪)の延べ床面積の中には大規模なオフィスフロアはもちろんのこと、高層階にはビジネス発信拠点や、国際水準のラグジュアリーホテルなどの入居が予定されています。こちらも虎ノ門・麻布台プロジェクトと同様2023年の竣工。

東京ワールドゲート 神谷町トラストタワー

こちらは直近の2020年3月に竣工を迎えた森トラストによる大規模なオフィス・商業・ホテル・住宅の複合開発。超大型フロアプレートのオフィスを中心としながら、上層階には日本初進出のラグジュアリー・ライフスタイルホテル「EDITION」をオペレーターとして誘致。路面に近い低層部には従業員の交流の場としてラウンジや多彩なショップ&レストラン、ライフサポートコンシェルジュ、ジャパンブランド発信機能などクリエイティビティを刺激する機能を集約しています。

虎ノ門二丁目地区第一種市街地再開発事業 業務棟

こちらは虎ノ門の二丁目に位置する虎ノ門病院の再開発事業。都市再生機構が主導となり虎ノ門病院の建て替えが済んでおり、隣地に地上38階、地下2階、高さ180m、延べ面積180439㎡(54582坪)のオフィスビルを新設します。今年の9月に計画着工し、虎ノ門・麻布台プロジェクトや虎ノ門ステーションタワー同様に2023年の竣工を予定。

虎ノ門の今後の盛り上がりは?

虎ノ門ヒルズエリア周辺では上記の通り今後も多数の大規模な再開発とオフィス床の大量供給が計画されていますが、これだけのオフィスニーズに対応するにはまだまだ不十分との見方もあり、その需要の高まりは留まることを知りません。そんな大成長中の虎ノ門のオフィスですが、これまで最寄駅からの若干のアクセスの不便さが叫ばれていた中でもこれだけの賃料水準、空室率を記録していたこと自体が驚きですが、今後虎ノ門ヒルズ駅の開通によりさらに利便性が向上することで、周辺のオフィス需要はさらなる高まりを予感させます。

また現状ではオフィスのイメージが強まっている虎ノ門ですが、今後では2021年には54階建ての超高層マンション「虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」の竣工も目の前となっており、虎ノ門駅の開通と相まって業務の面以外にも住宅や商業エリアとしての価値も高まりを見せている状況です。現状は大きな更地が多く並んでいる景色が広がっている状況ですが、虎ノ門は間違いなく今後都内の再開発エリアの中でも目まぐるしく様相を変え、5年後、10年後には全く違う姿を我々に見せてくれるでしょう。皆さんもその大開発の軌跡を目に焼き付けるためにも、ぜひ一度足を運びその息吹を感じてみてはいかがでしょう?


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東京駅を目前に有し、日本一のオフィス街である「大丸有」エリア。今まで本コラムでも丸の内・大手町・有楽町各エリアのオフィスビル事情を紹介してきましたが、実は日本で最も高いオフィスビルとなるプロジェクトが進行中であることをご存知でしたか。三菱地所が主体となって手がける、「東京駅前常盤橋プロジェクト」を今回は取り上げます!


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