大手町のオフィス(2020)事務所利用の魅力と今後の開発

中村 優文(Masanori Nakamura)

目次

  1. 人が住まない街?!生粋のオフィス街・大手町の特徴とは?
  2. 進化がとまらない!大手町再開発
  3. 常盤橋プロジェクト
  4. Otemachi One(オオテマチワン)
  5. 終わりに

丸の内と並んで商社、政府系金融機関、メガバンク、マスコミなどの企業が本社や本店を構える日本を代表するオフィス街である大手町。その性質から平日は人にあふれていますが、休日は人が少ない街と言うイメージが強いのではないでしょうか。

しかし、近年の再開発によってそんな街のイメージも大きく変わりつつあります。

今回はまだまだ発展途上とも言える街である大手町の魅力について迫って行きたいと思います。


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人が住まない街?!生粋のオフィス街・大手町の特徴とは?

冒頭でも述べたように、大手町は日本屈指の大企業が軒を連ねています。多くのビジネスマンが行き交う街であり、昼間人口は10万人近くにもなると言われています。その反面、夜間人口は極端に少なく、そのギャップは非常に大きいです。実際、大手町を歩いてみても住居らしき建物を見つけることは難しいのではないでしょうか。

千代田区の資料によると総世帯数は3世帯、総人口は5人(出典:https://www.city.chiyoda.lg.jp/koho/kuse/toke/cho-setai/cho-setair112.html)となっています。まさに大手町の土地柄を象徴するようなデータと言えますね。 そのほかの特徴としては、無機質なビル街とは対照的に、自然と歴史が街のいたるところに息づいていることです。大手濠緑地をはじめとして、皇居の周辺には豊かな自然が広がっています。江戸城の正門であり、大手町の名前の由来にもなっている大手門を訪れると江戸時代にタイムスリップしたような気分を味わうことができます。この両面性が大手町という街を形成しているのです。

進化がとまらない!大手町再開発

大手町といえば再開発が非常に盛んに行われている街です。古くからのオフィス街ということで、近年は老朽化したビルが増えており、他の地域以上に再開発の必要性が高い地域なのです。昔は皇居付近という土地柄故にビルの高さが規制されており、それほど高くないビルが多いオフィス街でしたが、その規制が緩和されたことで現在は超高層ビルが次々と建設されるようになりました。

東京駅近辺では2000年前後に丸の内から大規模な再開発が始まり、2010年代になるとその中心は次第に大手町に移っていきました。特に大手町エリアの再開発は大手町連鎖型都市開発プロジェクトと称され、合同庁舎の跡地に企業を移転させ、移転後のビルを建て替えるような移転と再開発のプロセスを断続的に繰り返す方法で進められています。

再開発事業はオフィスの建て替えにとどまらず、商業施設やホテルなどを併設した複合施設として生まれ変わるケースが多いです。以下では再開発プロジェクトの中でも今注目のプロジェクトをいくつか紹介します。

常盤橋プロジェクト

常盤橋プロジェクトは上記の大手町連鎖型都市開発プロジェクトの第4弾として三菱地所が2015年に発表した再開発プロジェクトです。東京駅近くの大手町2丁目エリアに4棟のビルが建設される予定で、東京駅周辺エリアの中では最大の3.1haの大規模な開発事業であること、日本一高い390メートルのビル(B棟)が建設される点が特徴的です。

2018年に着工したばかりで、全ての施設が完成するのは2027年予定という10年がかりの巨大プロジェクトです。称号施設やホテルの併設はもちろん、A棟とB棟の間には7000㎡の広場も建設予定でこれまでの東京駅周辺スポットとは一線を画するようなエリアになること間違いなしです。詳細はまだ公開されておらず、完成形がどのようなものになるか非常に楽しみです。

より常盤橋プロジェクトを知りたい方は以下をご覧ください。

東京駅前常盤橋プロジェクトとは?日本一高いビルの開発全体像を詳しく紹介

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Otemachi One(オオテマチワン)

Otemachi Oneとは、三井不動産と三井物産が共同で企画する40階地下5階のOtemachi One Towerと地上31階地下5階の三井物産ビルの2棟からなる複合施設開発事業のことです。基本的にはオフィスビルが中心の内装になっていますが、それ以外にも様々な特徴を併せ持っています。三井物産ビルの地下コンコースにはレストランやクリニックなどの商業施設が併設されることはもちろん、大手町三井ホールという国際会議から音楽ライブまで幅広い用途で利用できる巨大なホールも完備されています。

また、Otemachi One Towerにはビル内で働くビジネスパーソン専用のサービススペースが用意されています。そしてなんといっても上層階にはラグジュアリーホテルであるフォーシーズンズホテル東京大手町が開業予定です。屋外テラス完備のレストラン、バーやプール付きスパまで用意されているというから驚きです。ビルの外にはOtemachi One Gardenという6000㎡もの広大な緑地広場が整備される予定で、屋外イベントなども模様される場所になるようです。

竣工は2020年の2月で、常盤橋プロジェクトよりも一足先に大手町の新シンボルとしてデビューする予定です。

Otemachi One(オオテマチワン)タワーの詳しい情報は以下です。

Otemachi Oneタワー(大手町ワンタワー)の入居テナントや豆知識を紹介

日本経済を牽引して来た先進オフィス街である大手町。オフィス移転先としても非常に人気の高いエリアです。2020年2月、皇居の正面玄関である大手町、その一等地に大手町最大級の再開発プロジェクトである「Otemachi Oneタワー(大手町ワンタワー)」が竣工を迎えます。建て替え前には三井物産のグローバル本社が所在していたことで有名な場所ですが、再開発後は一体どんな街になるのでしょうか?オフィス移転事例にも迫ってみたいと思います!

終わりに

今回のコラムで大手町が平日の街というイメージはもはや昔のものになりつつあることがお分りいただけたのではないでしょうか。これからの大手町を語るにはこれまで通り日本経済の主要部を支える街としての顔とビジネスパーソン以外にとっても愛されるような街という両側面に注目していくべきだと言えますね。そんな大手町の変化をご自身の目で確かめてみてはいかがでしょうか。

他のエリアについても特集しているので、ぜひチェックしてみてください。

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監修

執筆者
中村 優文(Masanori Nakamura)
経歴
早稲田大学大学院卒業。大学院時代では未踏スーパークリエータに認定される。その後、三菱地所に入社し物流施設のアセットマネジメントや営業に従事。 不動産業界の知見とエンジニアリングの知見両方を持ち合わせており、estie proのプロダクトマネジャーとして活躍。 フットワーク軽く社内イベントをよく開催する。
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