【第5回】オフィス移転の流れ 〜オフィス移転にかかる投資について

  • オフィスお役立ち情報
  • 2020/02/04

本記事シリーズでは、オフィスの移転について大まかな流れから各フェーズの具体的業務の洗い出し、コスト感やスケジュール、各種申請になどについて特に繁雑な部分については掘り下げる形で複数回にわたって解説していきます。

前回までの記事をまだお読みで無い方はこちらもご覧ください。

【第1回】 オフィス移転の流れを掴もう!

今回はオフィスの移転について大まかな流れから各フェーズの具体的業務の洗い出し、コスト感やスケジュール、各種申請になどについて特に繁雑な部分については掘り下げる形で複数回にわたって解説していきます。

【第2回】オフィス移転の流れ 〜移転先物件の検討と決定

移転先物件の選定について、どのような選定基準を用いればよいのか、どのような物件が良物件なのかという点について、立地・周辺環境、設備・ビルスペックの2点における要チェックポイントを解説します。

【第3回】オフィス移転の流れ 〜移転スケジュール・計画作成のコツ

実際にオフィスの移転を行うにあたって、どのようなスケジュール感で行うのが最適か、どのような視点で計画を策定すればスムーズにオフィス移転を行うことができるのかというコツを、規模が大きいオフィス(100坪以上)・小さいオフィス(100坪以下)のような視点から解説していきます。

【第4回】オフィス移転の流れ 〜新オフィスのレイアウトプランニングのステップ

今回は実際にオフィスの移転を行うにあたり 、新オフィスの雰囲気の大きな部分や、従業員の生産性・業務効率性を向上させるのに重要であるオフィスの執務環境を整えるためのレイアウトの検討について、コンセプトの作成、ゾーニング決定のコツについて解説をします。

今回は実際にオフィスの移転を行うにあたって、全体でどの程度の予算を見込んでおくべきなのか?かかる予算項目にはどのようなものがあるのか?それぞれの費用の相場感はおおよそどの程度?コストを抑えるためには?といったことを解説していきます。

オフィス移転はコスト?投資?

昨今、働き方改革という言葉に後押しをされ、多くの企業がこれまでの執務環境を見直し、業務の効率化を目指し最新のスペックを備えたオフィスへ拠点を移動するケースが増えてきました。オフィスの移転以外にも、社内の執務環境の変化としてリモートワークやフリーアドレスといった、強制的に業務効率を最大化した枠組みに従業員を当て込めるのではなく、どういった環境を整えれば従業員のパフォーマンスを最大化できるのか?という考え方に大きくシフトしているように思えます。

その昔、企業経営においてオフィスにかかる費用は「コスト」として捉えられることが普通でした。多くの企業の経営陣にとってオフィスの移転に求めるメリットは従業員の業務効率の向上と共に、いかにコストメリットを捻出できるのかということに興味が向くのは至極当然のことと言えます。

一方で、昨今の若年層の就業トレンドを見れば、もはや大手企業に入り、終身雇用を希望しているようなビジネスマンはトレンドではありません。彼らは個々人での長期のキャリアパスを描いており、職を転々とすることや、雇用関係になる企業に対し、よりフレキシブルな働き方(フレックスリモートワーク、副業の認可等)を求めていることは火を見るより明らかな事実です。

となれば、そういったトレンドから引き起こされる企業経営側が抱えうる問題とは「人手不足・人材の流出」であることがわかります。つまり企業経営側としては、従業員がどういった環境であれば気持ちよく働けるのか?どういった環境であれば新しい人材がここで働きたいと感じてくれるのか?ということをよく分析し、環境を整えてあげる必要があります。

そのため、一気に社内の雰囲気や執務環境を刷新することのできる新オフィスへの移転というタイミングは、経営陣が抱える課題に対して大きなコミットメントを期待することができます。企業経営陣は是非今一度「オフィス移転=コスト」という認識を見直し、執務環境を刷新することによってコスト以外のメリットも生み出す「オフィス移転=投資」という観点で、新オフィスへの移転をされてみてはいかがでしょうか?

たった4種類?実際にかかる投資・コストの種類とその相場感とは?

効率的な予算作成はコストコントロールのためだけではない

「オフィス移転=投資」と認識を改める、などと書いたはいいものの、実際にオフィス移転を決定し、スケジュールの遂行に着手するにあたり、移転にかかる費用にはどうのようなものが存在するのか、総額でいくら予算を見込んでおくべきなのかを把握しておかなくては、そもそも移転が投資に見合うものであるのか否かを判断することはできませんよね。ここではオフィス移転にはどのような費用がかかるのか?そしてそれぞれがどの程度の費用相場であるのか?ということを解説します。

オフィス移転は申請や工事業者との協議が煩雑であることに加え 、多額の費用がかかる、ということは多くの方が共通認識としてお持ちかと思います。そのため、経営陣としても、オフィス移転にかかる予算の策定は慎重に行いたいものですよね。

もちろん用意する予算としては多ければ多いほど、実現させることができることの選択肢は広がりますが、ある程度の決まった上限の中で物事を判断していかないと、スケジュールのコントロールがしづらくなる場合があります。

下記で解説する費用項目と費用の相場感はあくまで目安のため、正しい予算の策定には実際に見積もりをとったり、各社ごとに見込む必要のある費用を確認・精査する必要がありますが、おおよその費用としてどのようなものが存在するのかを認識することで効率の良い予算の策定・スケジュール作成の参考にしてみてはいかがでしょうか?

オフィス移転にかかる4種類の費用とは?

オフィスの移転にかかる費用の理解をするにあたって、それぞれの費用を4つの種類に分けることができます。

まず、移転先物件との契約にかかる保証金や敷金、前払い賃料などの費用、及び移転先オフィスの内装工事にかかる工事費用のような「新オフィス準備費用」があります。

オフィスの移転にあたっては、移転先のことだけではなく、引き払う予定のオフィスについても考慮しなくてはなりません。現状のオフィスを解約するにあたり必要になる原状回復工事費や、不用品の廃棄処理費用など「現況オフィス退去費用」も発生します。

また、旧オフィスの解約が済み、実際にオフィスを移転するフェーズにはいると、従業員のためのデスクなどの備品、及び什器の搬入といった作業にかかる「引越し費用」が発生します。

そしてオフィスの移転にかかる各種届出に足して発生する費用や、オフィス移転を行なったことを顧客・取引先に告知するための印刷物費用などをひっくるめて「その他費用」とします。

▼新オフィス準備費用の例

敷金及び保証金

敷金及び保証金の相場はオフィスの規模感によっても左右しますが、小規模なオフィスでおおよそ〜6ヶ月分、大規模なオフィスではおおよそ6ヶ月〜12ヶ月が相場とされています。敷金及び補償金の支払い内容についてはビルオーナーの意向によっても条件が異なります。

礼金 

大規模オフィスを供給しているような大手ビルオーナーの場合、発生しないことが多いです。対して個人が所有している小規模オフィスの場合には条件によって賃料の1〜2ヶ月分相当額を請求される場合もあります。

仲介手数料

移転先物件の選定に仲介業者を利用した場合には、その手数料が発生します。おおよその相場として制約賃料の1ヶ月分を手数料として支払うケースが多いです。

保証委託料

移転にかかる審査を受ける際に、企業の決算書によっては保証会社に加入することを求められるケースがあります。補償費の相場としては初回費用として賃料の1ヶ月分を請求されるケースが多いです。

内装工事費用

従業員のモチベーションやオフィスの雰囲気にも大きな影響を及ぼすオフィスの内装は、しっかりと施工先と協議の上見積もりをとりましょう。費用の相場としては設計費が坪あたり3万円〜。建築設備工事費用が坪あたり30万円程度〜、通信設備工事費が坪あたり10万円程度〜となります。

▼現況オフィス退去費用

原状回復工事費用

原状回復にかかる費用については、現状のオフィスの内装がA工事の姿からどれだけ造作を加えているかなどにもよりますが、大まかな相場としては小〜中規模のオフィスでは工事費は坪あたり3〜7万円、大規模オフィスでは坪あたり5〜10万円以上程度が一般的と言われています。

オフィスの原状回復について徹底解明!

皆さんがオフィスを移転する際に直面する問題は数多くあるでしょう。その中でも「原状回復」については特に頭を悩ませる問題ではないでしょうか。

廃棄物処理費用

現況オフィスを引き払うにあたり、原状回復工事や引越し作業をしていると不要品になったり、廃棄が必要になったりするものが出てきます。そういった不良品の廃棄にかかる費用としては2トントラック1台分=8万円程度が相場と考えられています。

▼引越し費用

引越し費

旧オフィスから新オフィスへ引っ越すにあたって、さまざまな什器や引き続き利用する備品については、引越し業者に見積もりをとった上で運搬を依頼します。引越し先での組み立てを依頼することが発生すれば、別途費用がかかりますが、一般的な相場としては1人あたり3万円程度が目安とされています。

▼その他費用

届出書類に関する費用

オフィスを移転する際には税務署や法務局、社会保障事務所等さまざまなところにさまざまな書類を提出する必要があります。書類を準備する費用の他に、書類の抜け漏れがなく提出するために行政書士に代行を依頼するケースが多く、その際は依頼に伴う代行料が発生します。

相場としては15〜20万円程度が全体としてかかることが多いです。

移転告知費用

Webサイトの更新、移転挨拶の印刷費や、ダイレクトメールの発送など、必要に応じて発生します。

やっぱりバカにならない移転費用 コスト削減の余地とは?

上記で羅列した費用の他にも、企業ごとの抱えているシチュエーションによって移転にかかる費用は当然増減します。 このくらいの予算があれば、とタカをくくっていても蓋を開けてみると想定外の出費がかさなってしまい予算オーバー、、、なんてことはできれば避けたいことです。では上記で挙げた投資・コスト項目を把握しつつ、オフィスの移転にかかる費用の削減の余地はどこにあるのでしょうか。それはズバリ新オフィスの条件にあります。

︎前利用者にあやかる、居抜き物件への入居!

上記の費用項目でも列挙している通り、オフィスを退去するにあたっては原状回復工事を行い、オフィスを綺麗さっぱり元の状態に戻してからオーナーに変換、次の入居者が入居、という流れが一般的です。

これは移転先の新物件でも同様で、前入居者がいた場合は、自分たちが新オフィスに引っ越すまでに前入居者に原状回復工事を行ってもらう必要があります。 対して、世の中には「居抜き物件」と呼ばれる前入居者が現状工事を行わずに、内装をそのままに退去していった物件も存在します。

そういった物件では、前入居者が使用していた内装をそのまま利用できるため、内装工事や建具等のコストを削減することができます。 内装に対してあまり重きを置いていないというような場合には、有効な選択肢の一つとして考えることができるかもしれませんね。

予算コントロールのために状況把握を密に行う

上記で述べた通り、オフィス移転にかかる費用項目は大まかにあげただけでも多数存在し、さらに企業によってはここからプラスαの投資・コストが必要になる場合もあります。

実費に対して予算を近づけていくためには現在のオフィスの契約形態や原状回復条件の確認に加え、移転先オフィスの入居条件等もしっかりと確認、把握しておく必要があります。例えば、入居先物件の引き渡し条件がスケルトン天井渡しだった場合、移転時には直接の影響はないかもしれませんが、原状回復条件によっては将来そのオフィスをまた退去する際に天井を施工して変換する必要が出てくるケースなども存在し、となれば上記で述べた相場観よりも当然高額な原状回復費用が発生することとなります。

なるべくブラックボックス化したコストが存在しないように現状のオフィス及び移転先のオフィスの状況や契約条件を理解し、移転作業が始まってからなるべくぶれることのない予算の策定に努めましょう。

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